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2008.03.22
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
TEN MINUTES OLDER ~The Trumpet~

Aki Kaurismaki
(所有DVD)

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先日見た 『パリ、ジュテーム』 以来、オムニバス映画、ショートないし短編にはまってしまいました。オムニバスと言うとエドガー・アラン・ポーの作品をヴァディム、マル、フェリーニが映画化した 『世にも怪奇な物語』 、カーウァイ、ソダーバーグ、アントニオーニによる 『愛の神、エロス』 、あるいは一人の監督によるロメールの 『パリのランデブー』 、アントニオーニの 『愛のめぐりあい』 『世界はときどき美しい』 等をこのブログでもとりあげました。この中で『世界はときどき美しい』は情緒過多で質的にはボクはあまり評価できませんでしたが、どれも面白い作品。90分や2時間で3~5編の作品だと、1編あたり20~35分はあります。その意味で1編5分の『パリ、ジュテーム』は簡潔に凝縮された世界で非常に面白かった。そして感じたのは各編ちょっと時間を置いて2~3度見たくなることです。

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それで以前からちょっと気になっていた『10ミニッツ・オールダー』を買いました。15人の名監督による時間をテーマにしたオムニバスということですが、『パリ、ジュテーム』の各編のある種の均質性に比べると、ドラマありドキュメンタリーあり、あるいは白黒ありカラーありで、かなりまちまちの作りで、印象としては単に別個に作られたショートをまとめただけの 『カンヌ SHORT 5』 に近い感じです。題名通り時間は1編10分。そう言えば『カンヌ SHORT 5』に入っていたエステル・ロッソというオランダの女性監督の 『プレイ・ウィズ・ミー』 が13分の作品で、なかなかの出来でした。5分の『パリ、ジュテーム』を見た後のためか、見ていて10分が長く感じられました。この『10ミニッツ・オールダー』はそれぞれ7編と8編の「The Trumpet 人生のメビウス」と「The Cello イデアの森」の2本の作品にまとめられていますが、1本目「The Trumpet 人生のメビウス」を通して見た感じでは、各編確かに「時間」をテーマにしているものの全体としての流れ・構成はほとんど感じられませんでした。そこで『パリ、ジュテーム』同様、1~2編ずつ感想を書いていこうと思います。

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第1話はフィンランドのアキ・カウリスマキの「DOGS HAVE NO HELL」。日本語は内容から「結婚は10分で決める」になっていますが、もとの「犬に地獄はない」というのには何か意味があるんでしょうか。 『過去のない男』 と製作時期もほぼ同じなら、これもマルッキィ・ペルトラとカティ・オウティネンのカップルの物語。このカティ・オウティネンというロシア風の顔の女優さん、決して美人ではないように思うんですが、見ていると不思議な魅力のある人です。

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(以下ネタバレ)
線路に寝ていて捕まっていた男が留置所から出てくる。午後3時20分。共同経営の自動車修理工場に行く。シベリアで石油を採掘する話があり、結婚してそれに行くので修理工場を辞める。愛のためにすべてを捨てる。自分の持ち分を売るから旅費のために金をくれと言う。男がカフェに行くと『過去のない男』のときと同じバンドのマルコ・ハーヴィスト&ポウタハウカが演奏をしている。全体でたった10分なのに、かなり長々と演奏の模様が写される。関係を知っている店主が厨房から女を呼ぶ。テーブル並んで座った2人。一緒にシベリアに行こう。結婚しようと。駅へ向かう2人。宝石店で指輪を買い、3時30分のモスクワ行きの列車に乗る。車室で外を眺める男。何を見てるの?、と問う女に「まだ祖国があるかどうかを」と答え、向かいの席から女の隣に席を移す、以上。

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3時20分から3時30分までの10分の物語。実際に男の行動が10分ですべて済むかはちょっと疑問も。例によって無表情の演技に最低限のセリフ。それなのに男や女の感情が不思議と伝わってくる。カウリスマキの不思議な純愛の世界。人は普通もっと多様な表情をし、多くを語り、時間も費やす。しかし畢竟男と女の気持ちや本質的関係とはこれだけに集約されるものなのかも知れない。また無表情とセリフの少ないのは日本の能に通じるだろうか。表現が抽象的で少ないだけに、観客はそれを補って観ることを促され、具体的に一定の演技を見せられるより感慨は深まるのかも知れない。

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それにしても「祖国がまだあるかどうか?」という最後のセリフの意味は何だろう。字幕翻訳の不適切で、実は祖国を去って異境シベリアに向かう男が「祖国にまだいるかどうか」と言ったのだろうか。明るいうちに乗った列車の外は既に暗くなっているので、もう国境を越えたのかも知れない。英語・独語・仏語ぐらいなら何度も戻して聞き取り、意味を調べることもできるがスオミ語ではわからない。いずれにせよ祖国という捨てるのに躊躇する帰属よりも愛を優先した男の感慨と捉えるべきなのだろう。短くも美しい純愛映画だ。

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10 MINUTES OLDER 第1話『結婚は10分で決める』(カウリスマキ)
10 MINUTES OLDER 第2話『ライフライン』(エリセ)
10 MINUTES OLDER 第3話『失われた一万年』(ヘルツォーク)
10 MINUTES OLDER 第4話『女優のブレイクタイム』(ジャームッシュ)
10 MINUTES OLDER 第5話『トローナからの12マイル』(ヴェンダース)
10 MINUTES OLDER 第6話『ゴアvsブッシュ』(リー)
10 MINUTES OLDER 第7話『夢幻百花』(陳凱歌 チェン・カイコー)




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Last updated  2008.04.02 17:44:52
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