ラッコの映画生活

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2008.05.16
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カテゴリ: ヨーロッパ映画
KAUAS PILVET KARKAAVAT

96min
[トータル カウリスマキ 1]
(DISCASにてレンタル)

kauas0.jpg

昨日の 『真夜中の虹』 と一緒に『トータル カウリスマキ 1』というDVDに一緒に入っていた作品。わかりやすいし、単刀直入な作りではあるけれど、昨日の『真夜中の虹』(1988)、それ以前に見た 『街のあかり』 (2006)や 『過去のない男』 (2002)と比較すると、物語に観客を情緒的に引き付ける力は弱い気がした。細部はともかく、ここまでやられてしまうと、心よりも頭に訴えかけられてしまう。不況下の失業たいへんですね。それは社会の根幹、各事業者ではなく国の政策とか銀行などが悪いんですよ。それでも夫婦の信頼や友情なんかがあって人々は淡々と生きていきます。そして社会がそうあるべきような希望的ハッピーエンド。成功するレストランの名前はまさに TYO で「仕事」。失業が問題なのであって、仕事があって働ければ人々は幸せですね。

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そんな中でふとイロナは、掃除もしていない家のホコリに気付く。そしてカメラは夫婦が失った子供の写真を写す。ちょっと脇道にそれるが、この映画は少し前(1995年)に44才で亡くなった俳優マッティ・ペロンパーに捧げられている。ペロンパーという人はアキ・カウリスマキ監督や、2才年長の兄マキ・カウリスマキ監督の作品に良く出ていた人。ジム・ジャームッシュの『ナイト・オン・ザ・プラネット』のフィンランド編で運転手ミカを演じた人だ。この死んだ子供の写真は、マッティ・ペロンパーの子供時代の実際の写真(ペロンパーの写真はこれ以後の他のカウリスマキの作品にもよく登場するらしい)。話を映画に戻して、この後イロナは子供の墓参りに行く。なんとなくホコリが気になったり死んだ子供を思い出したり、仕事を(あるいはそれまでの日常を)失った心の空虚感みたいなものの中で、夫の再就職が決まったこと(もちろん結局ダメになるのだけれど)の心理というか、そういう微妙な感情が上手く表現されていた。

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まあとにかく次から次へと不幸が二人を襲う。車を売って得たお金をカジノでルーレットに賭けて全部失ったり。とにかくここでももう見せられる前から先は見えている。でもそんな中でもこの夫婦は犬を連れて淡々と生きている。最初のドゥブロヴニクの場面で、(たぶん既にアル中の)シェフのラユネンが酒飲んで厨房で暴れて包丁でクローク係のメラルティンを怪我させるけれど(もちろん実際に怪我させる行為はフレーム外)、後でラユネンはメラルティンに治療費払って、なんとなく悪かった風を醸し出して、タバコすすめたりで、仲直りしてしまう。フィンランド人っていうのはシャイで無表情だというけれど、そんな心の通じ合いが良いですね。最後でイロナが開店することになるレストランでも、このラユネンをアル中更正施設に入れてまで使うなど、人と人との信頼とか連帯感のようなものが描かれる。

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フィンランド人の起源はかつてはモンゴロイド系説もあり、今はコーカソイド系ってことになっているけれど、音楽の旋律の情緒といい、どこか日本人の感覚に通じるところがある。失業しても「失業手当て」は申請しないとか、しっかりと身だしなみを整えて出かけていくとか、何かかつて日本人が持っていたような律儀さとか誇りのようなものもあって、何か郷愁めいたものも感じた。

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上で書いたようにラユネンがメラルティンを刺すシーンがフレーム外で描かれ、暴力は画面では描かれない。ラウリの妹(イロナの妹?)は映画館の受け付け係で、その映画館でのシーンが2つある。最初のは「全然つまらないからお金返せ」ってシーンで、もう一つはイロナの行方を妹に聞きにくるシーンなのだけれど、そこでは館内からドンパチの音が聞こえてくる。これはハリウッド映画の暴力シーンに対するカウリスマキの嫌悪の表明でしょうね。

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ちなみに全然違う物語ではあるけれど、フィンランドを舞台とした日本映画の『かもめ食堂』のネタ元はこの映画にあるような気がしてしまった。

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Last updated  2008.05.24 02:07:21
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