ラッコの映画生活

ラッコの映画生活

PR

Calendar

Comments

Jeraldanact@ Проститутки метро Электросила Брат замминистра инфраструктуры Украины…
SdvillkeS@ ИнтерЛабСервис [url=https://chimmed.ru/ ]brueggemannal…
hydraGes@ Новая ссылка на гидру v3 новый сайт гидры v3 <a href=https://hydraruzpnew4afonion…
間違い@ Re:『沈黙の行方』トム・マクローリン監督(米・加2001)(02/21) 姉ではなく、妹です。 なので、弟ではなく…
RogerEQ@ Это вам будет по вкусу разработка сайтов веб сервис - <a hr…

Profile

racquo

racquo

Favorite Blog

コイケランド koike1970さん
Kabu + Plus エースNo1さん
行きかふ人も又 はる **さん
Nobubuのbu… Nobubuさん

Keyword Search

▼キーワード検索

2008.05.18
XML
カテゴリ: フランス映画
LEMMING

129min
(DISCASにてレンタル)

lemming0.jpg

この映画の監督さんがドミニク・モルで、以前見た 『ハリー、見知らぬ友人』 の監督さんだと、見始める直前には意識があったはずなのに、そういう意識がなくなってしまっていて、エンドロールの最初に Dominik Moll ってあって、そうだよな~『ハリー』と同じ監督だよな~・・・、何なんでしょうこの感覚。主演は同じローラン・リュカで、共通点も多く、まぎれもなく同じ筆致の映画なのに。現実と夢などの非現実が交錯して、どこからどこまでが現実なのかが不明確な作りで、あるキッカケ、『ハリー』では突然現れた友人だというハリー、ここではレミングと社長の謎めいた妻アリスだけれど、その登場で主人公の内に潜んでいた欲望、隠されていた意識などを顕現化してしまい、平穏だった夫婦の日常を精神的に一度解体に追い込む。その過程をサスペンスタッチで描く。そうどちらも2組の夫婦を登場させる。そして最後は、表面的には何もなかったかのように終わる。しかし最初とは何か変質してしまっていることに人物たちは気付いているのかいないのか、少なくとも見ている観客はその変質を映画で見せられる。

lemming1.jpg

ではそこにはどんなテーマがあるのか。社長夫婦リシャール(アンドレ・デュソリエ)とアリス(シャーロット・ランプリング)は、最後の方で古い写真で示されるように、かつて若い頃は幸せなカップルだった。しかし現在リシャールは商売女を買って遊ぶ夫であり、「夫がくたばるのを見届けたい」と語る妻アリスだ。一方アラン(ローラン・リュカ)と妻ベネディクト(シャルロット・ゲンズブール)は結婚3年の若いラブラブのカップル。いつかこの二人にも社長夫妻のような不幸は訪れるのか?。アランは有能な技師で、(リシャールの経営する)南仏ガロンヌ県にあるポロック社に転職してきた。社長には信頼され、仕事は順調。それなりの高給取りでもあろう。妻と住む郊外の住宅街の家も快適。子供はまだいないが、互いに互いの愛を信じ切っている。つまり現世的にはこれ以上望むべきものはない程に幸せなカップルなのだ。しかしたぶん、そうした状況としての幸福を支える信仰、別に宗教的なという意味ではなく、揺るがない絶対の価値観、ある絶対(昔ならそれは神だった)に対する信仰、信仰というと宗教じみて聞こえるなら、信じ込み・思い込みと言ってもよいようなものを欠いている。それが現代人の不幸、あるいは不安なのだ。映画の中のセリフで言うならば、アリスは自分の誘いを拒絶するアランに、「性的関係に結婚という枠は必要なのか?」と問う。あるいはリシャールは妻アリスがアランを誘惑しようとしたことに関して、「アリスが誘い、君(アラン)もそうしたいと思ったのなら、なぜ寝なかったのか?」と問う。もちろんアランが答える論拠は、愛する妻がいるからの「自制」なのだけれど、100年前ならば何の疑問もなかったこの価値も、当たり前に共有できたこの価値も、いま面と向かって問われると、言っているアラン本人自身が確信を持てないのだ。

lemming2.jpg

サスペンスタッチの作品だから、詳しくネタバレをすることは避けたい。超簡潔に書いてしまえば、幸せそのもののアランとベネディクト、→社長夫妻の登場で2人の幸せな状況がベネディクトの心理の変化という形で解体される、→途中のドラマが一件落着し、表面的には幸せな状況が回復される、というものだろう。そしてメインのドラマの部分は現実と夢の非現実が交錯した形のサスペンスとして描かれるが、1匹のレミングが配水管からみつかり、治療を頼んだ獣医からそのレミングが返却され、アランが噛まれたこと。社長夫人アリスが二人の家の部屋で***したこと。アランが交通事故で負傷したこと。社長リシャールが最後に※※※したこと。これ以外はすべて非現実と考えてもよく、どれがどれだけ現実であるかはわからない。もちろんその最後の社長の※※※に対するアランの関与もである。

lemming3.jpg



lemming4.jpg

最後に題名のレミングについてだが、レミングとは北欧に生息するネズミのような生物で、一種の神話でもあるのだろうがその「集団自殺」で有名だ。映画の中ではドラマを進行させるキッカケとして使われている。アリスの分身でもあるようだし、アリスの病んだ精神を象徴するものでもあり、アランとベネディクトの不安を形にしたものでもある。ヒッチコック好きの監督が『鳥』へのオマージュを表す小道具でもある。モル監督は子供の頃からこの不思議な生き物に興味を持っていたらしい。映画の重層性についてボクは時々触れているが、その意味ではレミングを映画に使ってみたいという監督の思いの現れなのであって、レミングであることにそれほど深い意味はないと思う。

lemming5.jpg




監督別作品リストはここから
アイウエオ順作品リストはここから
映画に関する雑文リストはここから





お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2008.05.26 03:58:01
コメント(2) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: