ラッコの映画生活

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2008.06.24
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カテゴリ: アメリカ映画
I'M NOT THERE

カラー&白黒136min
(桜坂劇場 ホールBにて)

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先日見たジョイ・ディヴィジョンのイアン・カーティスの半生を描いた 『コントロール』 のところに書いたけれど、ボクは実在人物の直接的伝記映画は苦手だ。だから マリオン・コティヤール は大好きな女優さんだけれど、アカデミー女優賞を受賞した彼女のエディット・ピアフはまだ見ていない。でも例えば画家を小説家に変えてとか、そういう「実は誰々のことを描いた作品」といったものは好きだ。その意味ではボブ・ディランの各年代の各側面を、黒人少年やビリー・ザ・キッド、映画俳優や詩人として、女優と黒人子役を含む6人の役者に演じさせたこの映画は、スタイルとして歓迎だ。見ていて最初は「これは誰々で~」とか意識していたが、20~30分もすると、それぞれを区別すると同時に、身を任せて見ているだけで6人(ないし7人)の人物を自然と一人のボブ・ディランとも見ていて、なかなか巧みな構成だと思った。

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映画の真ん中あたりだろうか。ケート・ブランシェットの演じるジュード(エレキ期1966-67年頃のボブ・ディラン)が、屋外でのインタビューの途中でココ(ミシェル・ウィリアムズの演ずるイーディー・セジウィック)を見つけて追いかけるシーンがある。ここでフェリーニの『カサノバ』の音楽が流れる。余談だけれどフェリーニ作品の映画音楽作曲家としてのニーノ・ロータはやはり天才だ。何という素晴らしい音楽か。ボクとしてはここがこの映画の性格、ないしトッド・ヘインズが何をやろうとしたかを理解するヒントだと思う。フェリーニの映画が『フェリーニのカサノバ』なら、この映画は「ヘインズのボブ・ディラン」だったのだ。(そう言えば、翌日見たガス・ヴァン・サントの『パラノイド パーク』では、やはりフェリーニ/ロータの『魂のジュリエッタ』と『フェリーニのアマルコルド』の音楽が使われていた)。

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映画本編が終わってディランの曲をバックにクレジットロールが流れ始めたとき、その印象はフェリーニの人工世界に遊んだ後の気分に似ていた。ちょうどスナポラツ(M・マストロヤンニ)が列車の中で夢から醒めた(『女の都』)のと同じ感覚だ。引用された音楽はまさしく『カサノバ』という伝記(?)映画のものだった。フェリーニの作品の方は、6人ではなくドナルド・サザーランドという俳優一人が、ジャコモ・カサノヴァという実在の人物を演じたわけだけれど、そして映画は本人の自伝『カサノヴァ回想録』をベースにはしているけれど、あくまでもフェリーニのイメージ世界で、カサノヴァのいくつかのエピソードが描かれていたわけだ。そしてこの「ヘインズのボブ・ディラン」は全くそれと同じ構造だ。この作品は白黒とカラーの混成なのだけれど、そしてそれにはもちろん白黒映像的魅力もあるし、モザイク的に6人(ないし7人)のディランが編集されているから、区別の意味でのカラー/白黒混成という意味もあるだろう。

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ボブ・ディランと言う人は、何曲か好きな曲はあるけれど、人間としてはボクは嫌いな人物だ。その批判をここに書くことはしないけれど、ボクが彼を嫌いとする部分がしっかり(とボクは感じた)描かれていた。そういう意味でこの6人の役者を使って、ヘインズがその人工世界としての描いたディラン、つまりはヘインズのイメージするディラン像はボクが共感できる部分が多いのかも知れない。もともとこの映画への興味はディランを演じるブランシェットが見たいということだけだった。しかし何度も映画館で予告編を見せられ、シャルロット・ゲンズブールが素敵で、それが最終的にボクの足を映画館に運ばせた。そのシャルロットはとっても良かった。そしてこの映画は、ボブ・ディランを描いたと映画ということから離れて、単に1本の映画作品として面白かった。それはヘインズのフェリーニ的世界だ。

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Last updated  2008.07.05 04:27:51
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