ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

ネイティブスピーカーも知らない!英語のヒ・ミ・ツ

不定詞の副詞用法

不定詞は「矢印つき動詞」

不定詞というのはご存じの通り、 【 to +動詞の原形】 という形のものを指します。
副詞用法とか名詞用法とか形容詞用法とか、ある意味便宜的に「分類」しますが、 「同じ形のものは基本的には同じもの」という原則で、実はどれも同じ「キモチ」を持っています。

そもそも、 to という語は、たとえば I go to America. のようにも使いますね。あるいは、He is talking to her.  I’ll give it to you. などでも。 ここで感じられると思いますが
to のビジュアルなイメージを言うとすれば、それは、「矢印」   です。つまり、とある行為、動作に「向かうキモチ」なのです。その行為や動作に「注目を集める」という意識もあります。

副詞的用法いわゆる「不定詞の副詞用法」というのは、この矢印のキモチが分かりやすく現れています。意味としては、主動詞の動作の「原因・理由」及び「結果」を表すと言われていますよね。でも、ようするに、 そこに向かうキモチ、注目するキモチ、 と考えればいいのです。

You have to read a lot to master English.     英語を習得するには、たくさん読まなくてはなりません。
「master 習得する」  という行為に向かっているキモチですね。
You have to read a lot master English.

I’m glad to hear that. それを聞いて嬉しいです。
なんだか矢印が逆なような気もしますが、glad になった理由について、「なんでかって言うとね」とばかりに、hear という行為を矢印で指して「注目」を集めているわけです。
I’m glad  (というのはね) hear that.

I’m too full to eat another bite! お腹いっぱいすぎてもう一口も食べられません。

これも、「お腹一杯すぎる」 と言ってから、eat another bite に注意を向けて、「だからそれは無理」と言うキモチを表します。“too” って言ったのはなぜかというと、という感じ。
 I’m TOO full eat another bite!

副詞的用法応用の独立慣用句

そういうわけで、矢印をつけて、注目させているのです。

tell you the truth     ほんとのこと言うとね    
To tell you the truth
begin with     始めに           
To begin with
make a long story short  長い話を短くすると(手短に言うと)  To make a long story short


このように、不定詞が「矢印つき動詞」であることは、動名詞との比較などにおいてより分かりやすい例を出せるのですが、それは別項で改めて述べます。

ただ、不定詞は、なぜか、どちらかというと日本人学習者にとってもそれほど難しくないようです。toがついて文の他の要素にくっつく、というところが「てにをは」基本の日本語の発想と似ているせいかもしれません。

ですが、「基本イメージ」を意識するのはやっぱり大切なのです。別に不定詞のtoを矢印として捉えなくても、覚えてしまうことはでききますが、それでも、更なる「応用」のためには根本を身体で感じる必要があります。
基本イメージを意識した上で、あとは様々な例を暗記して下さい。暗記、といっても、アタマで暗記するのではありません……というと妙ですが、「口に」暗記させるつもりで。
イメージを意識しつつそれをやると、こんどは逆に、例を意識することでイメージが強化されてきます。 具体例←→イメージ の行ったり来たりをしながら、それぞれを強化していくのです。  これは何度も書いてますけどね。これからもしつこく書きますぞ。


前へ
次へ


© Rakuten Group, Inc.
X
Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: