偐万葉田舎家持歌集

偐万葉田舎家持歌集

2008.07.07
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カテゴリ: 銀輪万葉
  山上憶良のその他の七夕の歌も少しばかり追記すれば・・

天漢(あまのがは) 相向き立ちて わが恋ひし 君来ますなり 紐解き設(ま)けな(巻8-1518)

ひさかたの 天漢(あまのがは)瀬に 船浮(う)けて 今夜(こよひ)か君が 我許(わがり)来まさむ(巻8-1519)

風雲(かぜくも)は 二つの岸に 通へども わが遠妻の 言ぞ通はぬ(巻8-1521)

礫(たぶて)にも 投げ越しつべき 天漢(あまのがは) 隔てればかも あまた術(すべ)なき(巻8-1522)

秋風の 吹きにし日より いつしかと わが待ち恋ひし 君ぞ来ませる(巻8-1523)

天漢 いと河波は 立たねども 伺候(さもら)ひがたし 近きこの瀬を(巻8-1524)

玉かきる ほのかに見えて 別れなば もとなや恋ひむ あふ時までは(巻8-1526)

霞立つ 天の河原に 君待つと いゆきかへるに 裳の裾ぬれぬ(巻8-1528)



  旧暦による七夕は、言わば秋への入口の祭、ようやく夕風の中に涼やかな秋もそこはかとなく感じられる、ということでもあっただろう。暑い厳しい夏を生き延びた喜びも或いは心理の底にはあったかも。「我が待つ秋の近づくらしも」である。今の我々の七夕は、梅雨のさ中、またはようやく梅雨が明けたばかりという時期ゆえ、季節感にずれがある。

七夕の正式の名は乞巧奠(きつこうてん)という。唐の時代の宮中では、五色の糸を月光の中で針に通すなどの風雅華麗な祭であったらしい。「五色の短冊」もここから来ているのだろうか。交野市倉持の機物神社で会った園児たちはどんな夢を書いて短冊を結んだことだろうか。

笹の葉は 風にさやさや とりどりの 色に揺れにし 短冊の夢

機物神社・七夕祭 (3).jpg
機物神社にて.jpg
機物神社七夕祭.jpg







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最終更新日  2008.07.08 10:04:52
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