(承前)
駒形大重神社から九品寺
(くほんじ)
に入ろうとするが、寺の裏の墓地がブロック塀で囲まれていて入れない。前に偐山頭火氏と来た時はこの道から入れた筈なのだが?仕方がないので、自転車を塀の向こうに放り込み、身はブロック塀に飛びかかって、塀からの「不法侵入」。どう見ても怪しい(笑)。

(九品寺・山門)

(九品寺・本堂)

(九品寺・千体仏)
寺の裏山への小径には和歌が記載された緑色の板札が沢山かかげられている。馴染みの名も見えるので、2,3ご紹介すると。
ありがたし 今日の一日も わが命
めぐみたまへり 天と地と人と (佐々木信綱)
住む土地の 恵みを想う 心あり
そこに住むべき 道は開けむ (伊藤左千夫)
ホロホロと なく山どりの 声きけば
父かとぞ思う 母かとぞ思う (行基)
(九品寺山門脇の石仏)

(九品寺境内からの眺望)
九品寺もかなり高い位置にあるので境内から御所の町並が一望できる。智麻呂様の夫人、恒郎女様はこの町の旧家のお嬢様でありました。ご実家はこの寺の下あたりだろうか。
九品寺から一言主神社へ向かう。細い野道を行くと、女性が草を摘んで居られる。「若菜摘みですか?」と声を掛けると、ヨモギを摘んでいるのだとのこと。彼女は「ヨゴミ」と言って居られました。
ハイカー用の休憩所があり、先客の男性が一人。小生も煙草休憩。この先は少し道が悪いよ、と教えて下さる。その「悪い道」を少し行くと綏靖天皇高丘宮趾の碑がある。日本書紀・綏靖天皇元年の条に「葛城に都つくる。是を高丘宮と謂ふ。」とあるのが、この辺りとされているのですな。
道の下の田で男性が「田起こし」をされている。高い場所なので、水はどうしているのかと尋ねると、高丘宮趾碑のある高みをさして「この丘の上に水源池がある。」という。

(高丘宮趾碑)
野道には土筆も顔を出していました。レンゲソウに続き、ツクシも今年初見である。
ぬかるんだ「悪路」を脱出すると、舗装された坂道を一気に下る。一言主神社である。
一言主神社



(乳銀杏)

葛城
の
襲津彦
眞
弓
荒木にも
たのめや君が わが名
告
りけむ (万葉集巻11-2456)

(蜘蛛塚)
<参考>
謡曲「土蜘蛛」

(亀石)
「一言さん」にお別れし、県道30号線に戻るが車が煩わしいので、脇道をゆく。

(水越川・葛城川の支流)

(龍王寺)

(長柄<名柄>神社)
<参考>
長柄神社
長柄神社から旧道を少し行くと「住吉神社・極楽寺」の道標があり、延々たる登り坂になる。

(道の辺のアセビ)

(住吉神社・極楽寺への坂道からの眺望)

(住吉神社)
極楽寺は、住吉神社から更に坂を登り、県道30号線を渡ってまた更に上る。極楽への道は「地獄の道」でありました(笑)。

(極楽寺・本堂)

(極楽寺・天得堂)

(極楽寺・山門)
<参考>
極楽寺
極楽寺から高鴨神社、風の森峠へと下り、国道24号を五条市へと走ることにする。261号による峠越えの道は回避。極楽の道を選ぶ。後は下るのみである。1ページの文字制限内では最後まで掲載できませんので、ここまでで一区切りとします。(その3へつづく)
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