第56回智麻呂絵画展
お待ちかね智麻呂絵画展の開催であります。
本日は全国的に雨。晴耕雨画。ごゆるりと智麻呂絵画をお楽しみ下さいませ。
先ずは苺などお召し上がりになりつつ、ごゆるりとお過ごし下さいませ。
(苺 1)
こんなに美味しそうに描かれると、歌もべったりと甘いものにする必要があるというものですな。
苺らの 甘きその香は 春風と
来たるや赤き しあはせの色 (偐家持)
恒郎女様といたしましては、幸せの赤い色もさることながら、味わう幸せの方を、とお思いなのでありますが、智麻呂氏の絵はなかなか仕上がらないのであります。何しろ赤い色がやたら多いですから、赤鉛筆を何度も削らなくてはならないのです。「白い苺はないのかしら?」と思われたかどうかまでは偐家持も存じませぬ(笑)。
下の苺は下書きの苺です。智麻呂氏としては没にするおつもりのようでしたが、偐家持が勝手に公開です。
(苺 2)
(モクレン)
木蓮の 寡黙に咲きて 夕暮れの
春野に遠き 雲ぞ立ちける (偐家持)
(桜)
玉子焼きの 上に ひらり
車椅子の 師に はらり
春の お便り (景郎女)
上の歌は先日の若草読書会のお花見で、景郎女さんがお詠みになられた歌でありますが、ちょいと拝借させて戴きました。
(エンドウ)
豌豆の 豆ころころと 縁側に
むきつつ母の 語らく日もが (偐家持)
遠き日の 影や立ちぬる 豌豆の
青き香指に 染みてもあれば (偐家持)
(カイドウ)
復活祭
の 日にてもあれば したたかに
また咲きてあり 海棠の花 (偐西行)
上の歌の真の意味が理解できるのは恒郎女様などごく限られた方だけの筈です。ここで、それを講釈することはさし控えます。読書会のお花見の日は復活祭の日でもありましたので、智麻呂邸の海棠の花も力強く復活して咲いた、というだけにして置きます。
下の蕨と土筆は小万知さんが、錦織公園の春野で摘んでお持ち下さったものです。
(わらび)
蕨とくれば、万葉集中の名歌の一つ、これでしょうな。犬養孝先生の最初の講義はこの歌の朗唱から始まりました。
石
走
る
垂水
の上の さ
蕨
の
萌
え
出
づる春に なりにけるかも (巻8ー1418 志貴皇子)
土筆の歌は万葉にはありませんな。偐万葉集には土筆も欠かせぬと偐家持皇子の詠みける歌1首
若草の 里につくしの 萌え出でて
今は春べと なりにけるかも (偐家持)
まあ、やっつけの間に合わせ歌にてもあれば、万葉名歌と比ぶべくもありませぬが、偐万葉なれば、これ位が丁度よきかと(笑)。
つくしても つくしても和歌 ぼけた春 (木瓜蕪蕉)
(つくし)
下の水仙は凡鬼・景郎女ご夫妻がお持ち下さったものです。
(水仙)
この水仙、智麻呂氏はとてもお気に召したのか、小生がお訪ねした先日には花瓶の中でドライフラワーのようになっていましたが、そのまま身近くに置いて居られました。恒郎女様が「もう萎れて来たから他の花と差し替えるわね。」と仰ると、「いや、もう少し待て。」とのこと。花はとことん見届けて上げる、それが智麻呂流のようでもあります。
<参考>前回(第55回)の智麻呂絵画展は コチラ
です。
第54回以前は第55回の末尾に入口を表示しています。
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