地図・旅行記でルンルンする

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★大江戸ぶらり切絵図散歩★
縄田一男  PHP研究所

時代小説のヒーローたちの足跡をたどるガイドブック的なもの。江戸の地図の上に、現代の地図が重ねてある。300年以上前の江戸と、21世紀の東京が一目瞭然だ。今の有楽町マリオンの辺りには、江戸時代南町奉行所があり大岡越前が、そしてJR東京駅八重洲北口辺りには、北町奉行所があり遠山金四郎が、時代は違えどそれぞれ辣腕をふるっていた。両国橋では、二本差の武士や商家の小僧、大工道具を担いだ職人たちが行き交っていたのだろう。黄八丈に前掛けをつけた娘が、いらっしゃいと笑顔を見せる茶店や、柳が揺れている掘りの上を滑るように進む猪牙舟(ちょきぶね)や、駕籠に揺られるどこぞのお嬢様や、風呂敷を抱え足早に行く手代などが、血の通った人間として私の頭の中に現れる。


★幕末人物・事件散歩★
人文社

安政の大獄、桜田門外の変などの事件が続き、開国派・攘夷派の対立がエスカレートしていった幕末、一般庶民までをも巻き込み、時代の流れに翻弄されていた当時の切絵図だ。幕末・維新の事件やそれに関係した人物などが、地図上に散見している。遠山金四郎の自宅、新撰組沖田総司が息をひきとった植木屋平五郎宅、原田左之助が死を迎えた本所深川の神保山城守屋敷、坂本竜馬・清川八郎などが腕を磨いた千葉周作道場「玄武館」、勝海舟と西郷隆盛が会見した薩摩蔵屋敷、長谷川平蔵の役宅、「赤髭」の舞台となった小石川養生所などなど、興味は尽きない。 280年余の天下泰平の世の中で、のんびりとしかし活発に真剣に生きた人々がそこにいた。幕末の動乱の中、右往左往しながらも、必死に日本の行く末を考えた人物たちがそこに、確かに息をしていたのだ。


工事中


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