旅の途中

旅の途中

3月26日


感動したもの、息子が感じている事だけの掲載にしたいと思います。



僕が○○少年院に来てから8日間がたちました。最初は前向きな姿勢で
頑張るつもりでしたが、今はちょっとやっていく自信がありません。
やる事をやらなければ前に進めないのは分かっていますし、やる気は
今も充分にあります。ですがこの先、少し不安です。
今まで弱音は吐かないで最後まで頑張ろうと思ったのですが
思った以上に 辛く、苦しく、悲しく、とても淋しいです。
自分でここまで追い詰めたのだから、文句など言える立場ではないのは
分かっています。ですが、今はお母さんの助言が欲しいです。
その言葉をみて、やる気が出てくるような助言が欲しいです。

        中略

毎日 自分にとって大切なものは何か、また人間として大切なことは何か
考えて生活しています。

        中略

今こうして過去を振り返ってみると、お母さんに対して本当に申し訳ないと
思っています。
家出をして何日かして家に帰ると、お母さんが泣いていたこと。
家出をしているのにもかかわらず、僕の誕生日の日にプレゼントを家に
おいておいてくれたこと。 色々心配をかけているのに初日の出を見に
つれていってくれたこと。その他、色んなことがありました。
そして僕の知らない所で お母さんがどれだけの涙を流したかと考えると
胸が痛みます。
親不孝を続けて18年、今まで色々なことがありましたが、不幸だと思った
ことは1度もありません。いつくしみ育てられ、とっても幸せです。
今までお母さんにウザイと思ったことも何度もありましたし、その場の
感情で 憎いと思ったこともありました。ですが自分が何度も何度も
お母さんのことを裏切っても お母さんは、僕に期待してくれ、いつも
見守ってくれていました。そして僕が困っている時は いつも心の支えに
なってくれています。
もう これ以上、傷つけたくありません。
早く出院することよりも、僕が成長して帰ることを お母さんは望んでいる
と思います。

        中略

以上申し上げたことは、僕の本心です。言葉のひとつひとつの意味をよく
理解し受け止めてください。
怪我の方、一日でも早く治ることを祈っております。




この頃の私は、入院する前後で、右の小指骨折や、自分で噛んだ噛み傷が
深く残っていて、包帯だらけで面会に行った後の手紙でした。
息子の「思った以上に辛く、苦しく、悲しく、とても淋しい」
この言葉は、息子自体も かなり気弱になっていた事が伺えます。
が、私は的確な助言をしてあげられなかったように思います。
ちょうど、病院に入院する前後のノイローゼだったので・・・。
可哀想なことをしてしまったなぁと反省。

また何の気なしに誘った 初日の出も、息子にとっては心温まる思い出に
なってくれていたのか・・・と、気付かされました。

ありんぼちゃん、涙してくれたっけね。ありがとう。








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