空 くう

空 くう

永遠に流れる河



永遠に流れる河


真冬の湘南
ふたり以外誰も
いない
真夜中の砂浜

打ち寄せる波の
潮の香りと
こぼれそうな星々
青白い月の光

初めて触れた
あなたの冷たい頬
ためらいながら
重ねた熱い唇

夢なんかじゃない
今もそこにある
幸福な 私の心

善悪では計れない
溢れ出す想いは

どこにいても
何をしてても

河が必ず
海へ向かうように
あなたへと流れて
留まることを
知らない

私の隣で小さな
寝息を立てる
幼い命を選んで
さよならを告げた
あの日でさえも

悔やんだりは
しません
私の中であなたは
今も微笑んでいて
くれるのだから



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