Dパパのコレクション・ケース

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美女と野獣~珠玉のCD



美女と野獣2

第2回目。美女と野獣な物語。

ちょっと時間がたってしまったのですが、新宿の東京アイマックスシアター
閉館(2/1)の前日、美女と野獣を観て来ました。もう最後とあって混むだろうと
は思いつつも一回目に行ってみると、なんとそこには予想を超える長蛇の列が!
ああ、いつもこうだったら閉館しなくてすんだのにねえ・・・たまたま木曜日の
一回目でサービス価格ってことも影響してたと思われますが。映画の方は説明
するまでもありませんが、画面サイズが大きくなったために、緻密に描かれた
部分とそうでない部分の差がはっきりわかります。有名なダンスホールのシーン、
シャンデリアから降りてくる映像は素晴らしいの一語に尽きますが、ベルが始め
て城に入って上を見上げるシーンの顔等は、へのへのもへじみたいに見えます。
追加されたシーンは賛否両論あるようですが四季のミュージカルでは組み込まれ
ていたので、違和感はありませんでした。さて実は私、美女と野獣を涙なくして
見る事が出来ないのです。当然この日も、目頭を熱くしてしまいました。今回は
由来照会物件ではなく、そのあたりのひとりごとを。

 ディズニー映画の魅力は何だろうかと考える時、私はその半分が映像とマッチ
した、素晴らしい音楽であろうと思います。そのためコレクションとは言えない
かもしれませんが、CDの枚数もハンパではありません。今回は、そのなかでも
私にとっては珠玉のお宝と言える一セットと一枚についての独り言です。有名な
話ですから既にご存知かもしれませんが、ちょっとお付き合い下さいませ。

ハワード・アシュマン

「THE MUSIC BEHIND THE MAGIC」

 リトルマーメイド、美女と野獣、アラジンの3作品より採用されなかった曲を
も含む全ての作品が網羅された、ちょっと異色ながらも、素晴らしい一品です。
楽曲を担当したのはハワード・アシュマン、アラン・メンケン、ティム・ライス
の三人。製作途中を録音したワークテープや彼ら自身が唄うデモ・ヴァージョン、
最終的に仕上がったファイナル・ヴァージョン等、盛沢山の内容になっています。
CD4枚組み、6、000セット限定のこの「THE MUSIC BEHIND THE MAGIC」、実は
三人の中の一人、アシュマンを追悼するために製作されたものです。当時彼の死
を知らなかった私はこれを買い逃してしまい、後日ネットオークションで必死に
探してやっとのこと、入手しました。
 1986年、当時低迷していたディズニー社はオフブロードウェイで空前のヒット
を飛ばしていた「リトル・ショップ・オブ・ホラーズ」の作家であるアシュマン
を呼び寄せました。アシュマンはアラン・メンケンと組み、リトルマーメイドで
見事アカデミー賞を受賞しました。同時にアラジンも企画していたためそれまで
に数曲を作りましたが、美女と野獣が製作途中でミュージカルに変更されたため
そちらを優先、全ての曲を完成させた直後、エイズによりこの世を去りました。
まだ40歳という若さでした。映画の完成を待たずに逝ってしまったアシュマン。
セリーヌ・ディオン&ビーボ・ブライソンの見事なデュエットを聴くこともなく
逝ってしまったアシュマン。映画の終盤、バラの最後の花びらが散ってしまった
時、一時的とはいえ野獣が死んでしまう時、どうしても彼の死がオーバーラップ
してしまい、目頭が熱くなってしまいます。映画のエンドロールの最後には、彼
の功績を称え、その死を悼むメッセージが流れます。

劇団四季

ミュージカル美女と野獣:劇団四季版

 ここに二枚のCDがあります。ミュージカル美女と野獣:ブロードウェイ版と
劇団四季版。聴き比べると、当たり前ですがまったく同じ構成になっています。
同じならブロードウェイ版だけで充分と思いがちですが、私にとっては四季版の
方が大事なのです。96年頃だったでしょうか、ミュージカル美女と野獣は赤阪の
仮設劇場で行われていました。私は友人のおかげでこの公演を一回だけ観ました。
ほとんど最後列からでしたがそれは素晴らしい舞台で、今でもこのCDを聴くと
それぞれのシーンが鮮明に蘇ります。このミュージカルは、何箇所かで行われて
いたためにダブルキャストどころか4~5人が同じ役をやるのですが、当然CD
に収録されているのは、それぞれメインの方です。ミセスポットは志村幸美さん。
ダンスホールのシーンで、主題歌「美女と野獣」を朗々と歌い、チップに優しく
語りかける。とても重要な役柄ですがそれもそのはず、この志村さん、キャッツ
では主役の舞台を千回以上もこなしている程のベテランなんです。しかし彼女は
美女と野獣終演後、体調不良で四季を退団、治療に専念したのですが約一年半後、
肺がんにより帰らぬ人となりました。彼女もまた39歳という若さでした。合掌。
 ミュージカル美女と野獣、再演希望の声は良く耳にしますし私もその一人です。
そして劇団四季が専用の劇場を持った今、その可能性は高いものですが、彼女の
歌声はもはやCDで聴くしかないのです。

志村美幸

 さあ、ビデオをお持ちの方は改めて観て下さい。CDがあれば、聴いて下さい。
もしかすると、目から熱いものがこみ上げてくるかもしれませんよ。




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