第一話２人の主人公 | ＦＦキングダム

第一話　　　　　２人の主人公

共に人生の階段を上っていく物語

　　　　　　　　　　　「ＴＳＵＭＪＩ」の世界

ボクの名前は川崎優。今日から高校生なんだ。

今、それぞれの教室でクラスメイトが自己紹介してるところ。

先生　　「次、井角・・・」

川崎　　「うわぁ・・・もうちょいじゃん」

川崎の足は震えていた

先生　　「次、川崎優！」

川崎　　「は、はい！」

川崎はあわただしく立ち上がった

川崎　　「か、川崎優です！早くみんなとなじめるように頑張ります！」

先生　　「よろしい。次！」

川崎　　「ふぅ・・・終わったぁ」

しばらくして・・・

先生　　「次、前田裕平！」

前田　　「あいよ～」

前田はダルそうに立ち上がった

前田　　「ま、仲良くしようや」

そう一言いうとまた座り直してしまった

先生　　「なんだ！今の自己紹介は！！」

前田　　「だって紹介することねぇんだもん」

先生　　「ムグ・・・次！！」

川崎　　「なんだ？あの人・・・」

川崎にはヘンな人としかとれなかったが

今後この男が川崎の人生を左右することになろうとは・・・

キーンコーンカーンコーン

先生　　「では、授業を終了する」

きりーつ　れーい

川崎　　「あの人・・・寝てる」

前田は安らかに眠っていた

その後の休み時間・・・

前田　　「お前、川崎優ってぇの？」

川崎　　「うん。そうだけど・・・」

前田　　「オレは前田裕平だ。よろしくな」

川崎　　「うん。よろしく・・・」

前田　　「でさ、優。部活は？」

川崎　　「優って・・・」

前田　　「ん？なんだ？」

川崎　　「あ、いや・・・初対面の人を名前で呼べるってすごいなぁって」

前田　　「アメリカじゃあ普通に名前で呼び合うんだ」

川崎　　「そうなんだ・・・ってアメリカ？」

前田　　「ああ。小学校はずっとアメリカにいたんでな」

川崎　　「へー！にしても日本語上手だね」

前田　　「まだ完璧じゃあねぇけどな」

前田　　「で？」

川崎　　「え？ああ部活ね」

川崎　　「野球部に入ろうって思ってるけど・・・」

前田　　「やっぱりな。一つ言っとくけどさ」

前田　　「この学校に野球部は無ぇぞ」

川崎　　「えええええええ！！？？」

前田　　「オレもてっきり野球部があると思って入学したんだけど」

私立帝国大学付属高等学校　野球部・・・無し

川崎　　「どうしよー・・・」

前田　　「そうなんだよな・・・」

川崎　　「ってなんで前田君まで悩むのさ」　

前田　　「裕平ね」

前田　　「お前・・・まさか中学野球やってたくせにオレを知らないのか？」

川崎　　「え？そんなに有名なの？」

川崎　　「なんっか見たことあるんだけど・・・」

川崎の頭がハッと目覚めた

川崎　　「あ！あなたは！！」

川崎　　「私立帝国大高付属中学校を優勝に導いた歴代
　　　　　中学最高ピッチャーのあの前田君！？」

前田　　「そう」

川崎　　「すごい！！中学ですでに１３８kmを投げてたんだって！？」

前田　　「ま、実際もうチョイ速かったんだけどな」

前田　　「そんでその剛・速・球をうけてた天才捕手もこの学校だぜ」

川崎　　「え！？そうなの！？」

川崎は名簿をバッと開いた

川崎　　「確か・・・佐々海君だっけな・・・」

前田　　「そうそう。佐々海君」

？？？？「コラ！！」

と、一人の女子がゲンコツを前田にくらわした

前田　　「いった～！！」

川崎　　「あの～裕平。この人は？」

前田　　「ああ。佐々海君だ・・・」

佐々海　「佐々海さんよ！！」

というと２発目をくらわした

前田　　「２発目はさすがにくるって！！」

川崎　　「じ、じゃあ・・・あの剛速球をうけてたのは女の人だったの！？」

この時代では野球に男女は関係無いと女子も参加OKになっている

川崎　　「そうだったんだ・・・」

佐々海　「私の名前は佐々海悠恵。よろしくね」

川崎　　「うん。よろしく・・・」

佐々海　「じゃあ校長のところに行くわよ！」

川崎　　「え？なんで？」

佐々海　「なんでって・・・野球部を作るの」

川崎　　「ええええ！！？？」

第２話へ続く

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