第４話 試練
川崎 「裕平！なんでおまえ飛んでたん・・・」
ザワザワザワ・・・
川崎 「うわ！すごい人だかり！」
佐々海 「そりゃそうよ。人が飛んだのよ？」
川崎 「おどろかないの？」
佐々海 「もう見飽きた」
川崎 「ハハ・・・」
内田 「お、オハヨ・・・」
川崎 「あ、内田。おはよう」
内田 「すごいんだよ！！裕平が空飛んでたんだ！！」
川崎 「うん。知ってる。すごいよね」
内田 「そりゃあもう！あんなアビリティ見たことないよ」
川崎 「あ、そうそう。アビリティって何？」
佐々海 「え～！？称号知らない上にアビリティまで知らないの！？」
川崎 「う、うん・・・」
佐々海 「あんたよく野球やってたわね・・・」
佐々海 「称号ってのは高校生になったら誰もが与えられるレベルみたいなもの。
称号を決めるのは２ヵ月後の春大会１週間前ね」
佐々海 「そのときになったらわかるけど、指輪とピアスがもらえるの」
川崎 「指輪とピアス？」
佐々海 「そ。それをエンゲリングとＭＰＣピアスって呼ぶの」
川崎 「なんか意味あるの？それ」
佐々海 「あたりまえじゃん」
佐々海 「エンゲリングで称号がわかるの。称号が変われば立場とか権威が
変わる。上がるたびに権威が上がるの」
川崎 「ふーん・・・どうやったら上がるの？」
佐々海 「打者だったら打撃、投手だったら投球で変わるの」
内田 「でもね。気をつけないと・・・」
内田 「もし大会終了後に打率１割以下・防御率８．００以上なら
その人の魂はこの世から消える」
川崎 「へ？消える？」
内田 「そしてその人のことは誰もが忘れて覚えていてもらえないんだ。
記憶から強制的に消去される」
川崎 「ええええ！！？？」
内田 「あ、でも地獄でそれなりの成績さえ残せば戻ってこられるから」
内田 「それで、称号は上から・・・
ダンテ（神）
ヴォルフォン（王）
シィラヌ（聖霊）
ラルト （貴族）
ゴンドル（豪族）
ハルバート（士族）
ヤンガル（上騎士）
キサラジ（中騎士）
サーナズ（小騎士）
ってなってるよ」
川崎 「ふぅん。でさ、そのＭＰ・・・なんだっけ？」
内田 「ＭＰＣピアスだよ。MEDIA （メディア）
PERSONALITY(パーソナリティ）
COA （コア） 」
内田 「意味は情報・個性・核っていうんだ」
内田 「ＭＰＣリングに大会とかの情報が届くんだ。
あと、その人のプレイスタイルによって色が違う」
川崎 「へぇ。いろんなことがあるんだね」
川崎 「で、アビリティって？」
佐々海 「ふぅ・・・アビリティってのはね」
佐々海 「その人に備わった能力というか・・・特徴というか・・・」
佐々海 「とにかく。持ってて損は無いわ」
佐々海 「裕平が飛んだことだってアビリティの力よ」
川崎 「マジで！？」
川崎 「アビリティってすごいじゃん！アビリティバンザイ！！」
佐々海 「はぁ・・・単純なヤツ」
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放課後
前田 「優！称号のこと聞いてたよな？」
川崎 「あ、うん。佐々海さんから聞いた」
前田 「そうか。んじゃ練習行くぞ」
ザワザワザワ・・・
前田 「ん？なんだあいつら？」
人Ａ 「俺たちも野球部入れてくれよ！！」
人Ｂ 「そうだ！前田と野球したい！！」
前田 「なんだなんだ？？」
内田 「入部希望だね！よかったじゃん！」
前田 「よかったじゃんって・・・人ごとじゃないんだぞ」
内田 「そだね」
前田 「ん～・・・よし、入部テストだ！」
内田 「入部テストか・・・いいんじゃない？」
前田 「だ～か～ら～！！人ごとじゃないって！！裕太も受けるんだよ！！」
内田 「やっぱり・・・」
前田 「よし。今からグラウンドに集合だ！！」
第５話に続く・・・
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