第7話          人間競馬



前田  「おはよ~ッス」

うい~っす

前田  「今日はオレの言ったとおりの練習をしてもらう」

前田  「意義は無いよな?」

・・・・・・

前田  「じゃ、始めるか。説明よろしく」

佐々海 「はいはい。今から始める試験は題して『人間競馬』です」

人間競馬・・・?ザワザワ・・・

佐々海 「静かに!」

佐々海 「それじゃルールを説明しまーす」

佐々海 「みなさんには300mトラックを5周。つまり1500m走を
     してもらいます」

佐々海 「6人で走って1着の人はその時点で第1試験クリアです」

人A  「なんだそれだけか。オレは脚とスタミナは自信あるぞ!」

ザワザワ・・・

前田  「バーカ。脚速くてスタミナあるやつだけが勝てると思うなよ」

人A  「な、何!?」

前田  「人間競馬。ようするに賭けだ」

前田  「1人100BET最初に手に入れる。
     そのBETを勝ちそうなやつに賭けるんだ」

前田  「最終的に持ってるBET数がおおいやつが勝ちだ」

人A  「なんだよ!それ!そんなん運じゃねぇか!!」

前田  「そうさ。野球が走・攻・守だけだと思うなよ」

前田  「運だって普通に必要だっつの」

前田  「あ、それと速そうなヤツだけに賭けるのやめとけよ」

前田  「速いやつにはもちろん外側走ってもらうし
     ニーパッド(重し入り)もつけてもらうしな」

前田  「じゃ、やろうぜ」

佐々海 「説明よろしくって言ったのに・・・(泣」

前田  「第一走者は?」

1レーン  坂田
2レーン  鵜崎
3レーン  岡村
4レーン  並河
5レーン  黒田
6レーン  有村

前田  「おお!・・・って全員知らねー」

佐々海 「そんなもんでしょ」

内田  「そんなマンガみたいな展開ないよ」

前田  「・・・んじゃ行くぞ」

6人が位置についた

前田  「よーい・・・ドン!」

6人が一斉に走り出した

前田  「今回の本命は鵜崎だな」

佐々海 「あれ?鵜崎ってサッカー部じゃなかったっけ?」

前田  「ああ。ゲスト出演だ」

佐々海 「絶対負けるじゃん!あいつ100m11秒台だよ!?」

前田  「だからニーパッド付けてるって。5キロ分」

佐々海 「重くない?」

前田  「ん?こんなもんだろ」

と行ったとおり序盤鵜崎がトップにたつ

前田  「な?」

佐々海 「でも後から来るって」

中盤鵜崎がペースダウン。その間に坂田が先頭にたつ。

すると前田が入部志願書集を取り出した

前田  「えーっと坂田坂田・・・と」

前田  「お、あった」

前田  「坂田圭介・・・出身中学:大阪大付属中学・・・」

前田  「アピールポイント:友達の父さんの同級生に岡田監督がいる・・・
     ってんなこと聞いてねぇよ!!」

佐々海 「何そいつ!?」

前田  「アピールポイントだっつの!!」

前田  「なになに・・・前世がウィル・スミス」

前田  「こいつボケ担当か・・・?」

佐々海 「でもひとつだけわかることあるよね」

前田  「ああ」

佐&前 「こいつは野球シロート決定!!」

坂田  「へぶ!!」

とか言ってる内にラスト200mで坂田がずっこけた

前田  「バカだ~・・・」

坂田がこけてる間にドンドン人が抜かしていく

坂田  「このやろー!抜いてくんなら通行料よこせ!!」

前田  「いやそんな問題じゃないだろ」

坂田  「!!」

学校の校務員(23歳女性)が坂田の横をブラシを引いた
軽トラックで通った

坂田  「おねえさあああああぁぁぁぁぁん!!!!」

すると坂田はスゴイスピードで軽トラを追いかけた

前田  「速!!」

坂田はそのままゴールして走りすぎていってしまった

前田  「校務員(女性)に気づいてスーパーダッシュ・・・
     ずっこけるわシロートだわ何者だアイツ・・・」

佐々海 「あ、アピールポイントにもうひとつ」

佐々海 「逃げ足だけなら誰にも負けないぜ・・・って」

前田  「ほう。とりあえず一着だしな。あいつ合格」





その後合格者は40人に絞られた

前田  「悠恵、優いる?」

佐々海 「うん。残ってるよ」

前田  「だよな。あいつは残ってもらわないと」

佐々海 「ねぇ」

前田  「ん?」

佐々海 「なんでそんなに川崎君にこだわるの?」

前田  「ん~・・・なんでだろうな。才能あるからだろーな」

佐々海 「う~ん・・・そうかな・・・今までの試験を見てたら
     そんなにスゴイヤツじゃないと思うけどなぁ・・・」

前田  「んなことないって!みんなもなんか感じてるって」

内田  「うん。なんか違うよね。他のみんなとは」

足立  「オーラっちゅうんかなぁ・・・あいつポジションどこやった??」

佐々海 「えーっと・・・センターだったような・・・」

足立  「ほなコンバートや。あいつはピッチャー向けや」

前田  「お、わかってんじゃん、ダチ」

佐々海 「ダチ?」

前田  「ああ。足立がオレのこと『えだ』ってよんでくるから
     オレもダチって呼んでるわけ」

足立  「そゆこと」

坂本  「さて・・・これからだが?」

前田  「ああ、考えてあるぜ」

前田  「紅白戦しようと思ってんだけど・・・」

佐々海 「うん。ちょうどみんなの実力みてみたかったしね」

前田  「よし決まり!!」

前田  「今から昼食とって1:30にグラウンド集合だ」

前田  「いいな!!」

ウイーッス!

第8話につづく








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