第10話          神



前田  「ふあ~・・・眠ぃ~・・・」

川崎  「ほんと裕平って朝弱いよね」

内田  「あ、裕平!おはよ~」

前田  「ぅおっす」

内田  「明日受理式だけど・・・登録すませてるの?」

佐々海 「私がすませてきたわ。それにしても楽しみよね」

内田  「うん!ボクどんなランクなんだろ?」

川崎  「あの~・・・受理式って?」

佐々海 「そ、そこまで知らないなんて・・・逆にひくわね」

内田  「えーっと・・・称号は知ってるよね?」

川崎  「うん。悠恵さんに教えてもらったから」

内田  「で、その受理式はそれを決めて、リングとピアスもらうの」

川崎  「へぇ~」

佐々海 「称号を決める基準はその人の上手さじゃなくて才能なのよ」

川崎  「才能?ってことは上手さじゃないの?」

佐々海 「う~ん・・・そうじゃなくて将来性・・・かな?」

川崎  「難しいなあ・・・」

佐々海 「そんな深く考えないでいいわよ」

内田  「うん。決めるのは僕たちじゃなくて神様だからね」

川崎  「神様?」

佐々海 「本物じゃないわよ」

内田  「神っていうか召喚獣だね」

内田  「悪の神『フィズス』光の神『フィシャル』が決めるんだ」

川崎  「悪?光?」

佐々海 「はぁ・・・神ってのは悪・光・太陽・月・炎・水・雷・音・空の
     9人の神がいるの」

佐々海 「で、その中の悪・光よ」

佐々海 「それでその9人の神はそれぞれ必殺技っていうか・・・特技があるの」

内田  「ここだけの話だけど・・・(ボソ」

内田  「裕平って実は・・・(ゴン!」

悠恵は内田にゲンコツをくらわした

内田  「いっっった!!」

佐々海 「それはまだ内緒って言ったでしょ!!」

内田  「あ、そうだっけ」

川崎  「何?」

内田  「ううん。なんでもないよ」

前田  「何の話してたんだ?」

川崎  「あ、裕平。どこ行ってたの?」

前田  「ん?ちょっとな」

足立  「おーっす」

佐々海 「あ、おはよ」

足立  「おはよッス」

前田  「だち。今日は練習休みだから」

足立  「マジで!?なんでなん?」

前田  「明日受理式だろ?」

足立  「せやけど・・・で?」

前田  「それだけ」

足立  「なんやねんそれ。ま、ええけど」

坂田  「ぬぉぉぉぉ!!」

坂田が前田に背後からフライングクロスチョップをくりだした

前田  「この!てめぇ!!」

坂田  「なはははははっはははは!!!!!!」

佐々海 「バカか」

内田  「ふーん・・・今日練習休みなんだ」

前田  「おー。ワリィな」

内田  「ううん。ボクも今日用事あったしね」

前田  「で、優。今日放課後グラウンドな」

川崎  「なんで?」

前田  「いいからいいから」






放課後

帝国グラウンド

川崎  「何なの?」

前田  「お前にはオレとひでぼー、悠恵。みんな一目おいている」

前田  「そこで・・・だ」

前田  「お前には投手に転向、アンダースローでやってもらう」

川崎  「へ?」

佐々海 「そこまでよ!」

前田  「シット!」

佐々海 「もうバラしちゃうの?」

前田  「バラしちゃうって・・・別に隠すことでもないだろ」

佐々海 「そうだけどさ・・・」

前田  「じゃあいいだろ」

前田  「優。それでお前はオレの球を覚えてもらう」

川崎  「お、教えてくれるの!?何を!?」

前田  「それはオレが持ってる最高中の最高の技」

前田  「と、同時に・・・」








               炎の神の豪技








              『TSUMJI』





川崎  「ツムジ・・・それに炎の神って・・・」

前田  「そう。オレは9の伝説の1人」

前田  「炎の神『イフリート』を召喚獣とするものだ」

川崎  「そ、そうだったんだ・・・だからあんなにすごいんだ・・・」

前田  「カッチーン!」

佐々海 「そ、それは違うよ!!」

佐々海 「人は通常は60%も力を使ってないんだって」

佐々海 「で、召喚獣はその人の力を90%ぐらい出させてくれるの」

佐々海 「でも裕平は自分で自分の力を100%以上出せるのよ」

佐々海 「だから今は召喚獣のサポート能力を使わなくてもスゴイのよ」

佐々海 「それでイフリートに認められて奥義を伝授してもらったの」

前田  「そゆこと」

川崎  「そうなんだ・・・ゴメン裕平」

前田  「わかればゲッツ」

川崎  「はい?」

前田  「あ、そうそう。サンセットにもイフリートが話つけてくれたから」

川崎  「昨日ボクの手を握った時に?」

前田  「そ」

前田  「じゃ、始めるぞ。まずは原理を教えよう」



第11話へ続く






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