4兄弟日記

4兄弟日記

長男 


特につわりもなく、何の問題も無い
のほほ~んとした妊婦生活を送っていました。

結婚前から勤めていた会社でも
普通に働いていました。

出産予定日の二ヶ月くらい前かな?
ちょっとお腹の子が小さ目と言われました。
このまま育ちが悪いようなら
管理入院だよ、と言われました。

予定日の一ヶ月くらい前、やはり小さいので
入院しなさい、と言われました。
確か2000gない、と言われたような・・・

で、翌日から入院となった訳ですが、

食事は糖尿病患者と同じ食事、
病院食以外の食事は一切禁止。

赤ちゃんに栄養が行きやすいように
安静を言い渡されました。
(右だか左だか忘れたけど、どっちかに体を向けて寝ていると
赤ちゃんに栄養が行きやすい・・・と言われた。どっちだっけ?)

今まで順調に来てたのに~とショックで
最初のうちは、同室の人ともあまり口もきかず
塞ぎこんで、本当にゴロゴロしているだけの
暗い日々でした・・・。でも
看護婦さんがおもしろい人だったのと、同室に
切迫早産の為、絶対安静で歩いてトイレにも行けない人もいて
なのに、みんなすごく明るくて、そんな前向きな方達を見てたら
私も徐々に前向きになれたかな?

そんなこんなで入院生活が過ぎていき、
予定日の12日前の夕方、
あれ?なんか下着が湿っぽい・・・と思いました。

破水?でも私の母は破水した時、ジャージャー水が出てきて、
バスタオルで抑えててもどんどん染みてきたって
言ってたよな・・・。

でも何となく違和感を感じつつ、シャワー浴びに行っちゃいました。

夜、見回りに来た看護婦さんに話すと
「破水かもしれないよ。」と言われました。
シャワー浴びちゃった・・・と言ったら
ええ~、と睨まれました(>_<)
破水したら感染予防の為、お風呂禁止なんだよね・・・。

その後、担当の先生に確認してもらったら
やっぱり破水でした。

明日、産みましょう、と言われ
急に心細くなる私・・・。

看護婦さんから

●通常、破水すると24時間以内に陣痛が来る。
●今夜は何も処置せず、陣痛が来たら対応する。
●陣痛がこないまま、朝になったら陣痛誘発の処置を行う。

そして感染予防の飲み薬かなんかもらって飲んだような記憶が。

すごくドキドキして、もうこの場から逃げたい私(ーー;)
看護婦さんに「怖いよ~。」と訴えたけど
「大丈夫、大丈夫!」とニコニコ答えてナース室に戻ってしまった(泣)

不安や恐怖、心細さやらいろんな気持ちに
押しつぶされそうになりながら過ごした一夜・・・。

でも結局、全く陣痛は来ないまま朝を迎えました。



<陣痛誘発1日目>


そして朝を迎え、赤ちゃんが元気か確認したり
血液検査なんかも確かしたような・・・。

そしてお昼前位かな。ついに陣痛誘発の点滴を始めました。



陣痛誘発を始め、徐々に点滴の落ちる速度をあげ
分娩監視装置のグラフにも少しずつ山が出来て
張りが来ているのが分かりました。

グラフの山が上がってくると
「いたたた・・・。」と言う感じ。

でも痛くないときは平気で
病院に寄ってくれた妹とも談笑。
様子を見に来た先生も

「笑ってるならまだまだ、だな。」


痛みが来ると思わず息を止めてしまいます。
看護婦さんが
「赤ちゃんに酸素いかなくなっちゃうから
 深呼吸してね~。」

そんな事言われても・・・。
それに赤ちゃんが本当に出てくるって実感もないし。
予定日だってまだ先だったし・・・。

初めての出産だから?若さのせい?(この時22歳)お気楽な性格のせい?
赤ちゃんのためと言われても、いまいちピンとこない。

一応深呼吸しようと努力はするのだけど
やっぱ駄目~~(>_<)と息を止めてしまいます。


なかなかお産が進む気配がないので
点滴の速度を早めます。
そうすると一気に陣痛の感覚が狭くなり
1分~2分おきに。

ひえええ~
ちょっと休めないよう~。

看護婦さんが慌てて元に戻してました^^;

そして夜は体を休めるため
陣痛促進剤は一旦中止。
中止すると陣痛は治まってしまいました。

確かこの日は結局3cm位しか
子宮口は開かなかったのかな。




<二日目>


翌朝、また促進剤の点滴を始めました。

前日よりは痛みも強くなってきた感じ。

痛みが来ると顔が強張るのがわかる。
痛みが来るのが怖い。

でも赤ちゃんは全然降りてくる気配はない。
子宮口もなかなか開かない。

誘発始めた時から陣痛室に泊り込みなんだけど
当然、他のベッドに後から来た人の赤ちゃんはどんどん産まれていく。


一日目に、初めて他のベッドの人の赤ちゃんが産まれて
カーテン越しに産声が聞こえたときは、うわあ~って感動した(T_T)

でも、その後も他の人はどんどん先に元気な赤ちゃんを産んでいく。
人も何人も入れ替わって、その人達にも追い越される。
(総合病院で、人数多かったんです。)
二日目の夜には、もう何で私の子は出てこないの?って気持ちでした。

私はお腹の子供とともに死んでしまうのかしら・・・って
かなり絶望的な気分でいたのを覚えています。

子宮口も夜、看護婦さんに見てもらったら
「大まけで5センチ!」

先生も様子を見に来て
「どうする?もう少しがんばってみる?
・・・切りますか?」

でもまだ余裕はあったんだろうね。
「もう少し頑張ってみます。」と答えました。

そして就寝前に促進剤を止めると、昨夜と同じく
また陣痛も治まってしまうのでした・・・。



<3日目>



3日目、またもや陣痛室で迎えた朝・・・。
結局、促進剤を止めれば陣痛も止まり
夜中には全くお産は進みませんでした。

夜中にも何人か産気づいた人が来て
赤ちゃんを無事産んでいったのに・・・。

先生が来て今日の説明をしました。

●破水してから3日経っているので 感染の危険も増してきている。
 赤ちゃんも疲れて、そろそろ 限界かもしれない。

●今日は途中でこれ以上は無理だと判断されたら
 即、帝王切開に切り替える。
 その為、すぐ手術出来るように準備をしておきます。

手術の為の心電図の検査なんかをしてから
また、促進剤の点滴が始まりました。
点滴を始めればすぐ陣痛は始まります。
痛さも日を追うごとに強くなり、腰が砕けそうです。

でもその割には、やはり遅々として進まない。
赤ちゃんは降りてこないし
子宮口はなかなか開かない。

でも夜は陣痛がないので体力は残ってたはず。

でも、何より精神的に辛かったんです。
初めてのお産で右も左もわからない状態だし、
私の後から陣痛室に来た人はどんどん先に赤ちゃんを産んでいく。
でも私のお産はなかなか進まない。
ゴールが見えないのが一番辛いですよね。


それでも夕方、看護婦さんに見てもらったら
子宮口が「7センチになったよ!」

ああ、もう少しかな?
今日中には出てきてくれるといいなあ。

でもその後、先生が回ってきて
分娩監視装置のグラフを確認。



「陣痛とともに心拍がかなり落ちているね。
 ちょっとおチビさんだし、もう限界だな。
 帝王切開にするよ。」


そこからは早かったです。
促進剤を止めて陣痛が遠のく中、即、看護婦さんが2人で剃毛。
手術承諾書(だったかな?)も、毛を剃られながら記入しました(ーー;)

剃毛が終わったら、看護婦さんに服を脱がされ
手術服を着せられ(本当に着せ替え人形の様に・・・)
担架?に車輪がついたようなのに乗せられ
あっという間に手術室に連れて行かれました。

手術に決まってから、ものの15分位だったと思います。
本当に準備してたんだあ~と心の隅で感心していました^^;


私の心境はというと、ほとんど


   「まな板の上の鯉」


せっかく7センチまで開いたのになあ~と
残念だった気持ちもちょっぴりあったけど

「やっとこれで終わる!」という気持ちの方が大きかった。

でも手術台の上に乗せられお腹と背中の消毒、

そして背中からの麻酔注射。
(今思うと、麻酔の先生下手だったかも・・・
「背中丸めて~あっ丸めすぎ!もっと伸ばして!
それじゃ伸ばしすぎ~!」と怒ってばかりいた・・・)

自分の体の方が見えないように首の所に衝立みたいなのを置かれ
ビニールかなんかお腹にかけられ・・・

慣れた手つきで準備をしている看護婦さんや
先生達を見てたらどんどん恐怖心が・・・。


「始めるよ」

そしたらお腹にメスが入るのがわかるんです!!

思わず「痛い!」と叫びました。

先生が「これも痛い?」とまたメスでお腹を切るのが
わかりました。

「痛い!痛い!」

実際どれだけ痛かったのは記憶にありません(ーー;)

麻酔をかけたら感覚がないものと思っていたら
切っているのがしっかりわかる。

抑えていた恐怖心が爆発したのかもしれません。
も~うパニック状態でした・・・。(恥ずかしい~)

「痛い!痛い!」と叫びながら自由の利く
腕の肘から先を動かして暴れたので
看護婦さんに慌てて手を押さえられ

口にマスクを当てられました。
(吸入麻酔薬でした)

「いい匂いがするよ~大きく息を吸ってね~」

みたいな事を言われ
ここら辺からは記憶がかなり途切れ途切れ。

うつろな意識の中、産声が聞こえ
先生に「生まれたよ~泣いてるの聞こえる?」と聞かれ
うなづいていたのだけは覚えています。
(この自然分娩できなかった上に、はっきりした意識で産声を聞けず、
生まれてすぐに顔も見てやれなかった事は、私にとって、
ずっと、コンプレックスというか心にひっかかってます・・・。)


気づいた時には個室のベッドの上でした・・・。


子供が下がってこなかったのは
へその緒を軽く首に巻いてたので
そのせいかもね、と言われました。

翌日から何日か、毎朝1本子宮収縮剤を点滴されたのは
生きてきて今まで味わった痛みの中で一番痛かったです。

赤ちゃんが生まれてやれやれと思ったら・・・。

切って傷ついた子宮を薬で収縮させるんです。
冷や汗ダラダラで声も出せない。
ベッドの手すりを握り締めて耐えました(泣)

点滴が終わった直後、先生が部屋に来た時、
思わず涙がボロボロこぼれて泣いてしまいました。
二度と子供は産まない!!旦那には悪いけど
子供は1人にしようって言おう!!と心に誓いました。


長男の時はこんな感じでした。


・・・その後

もう子供はいらん!と思った割には
妊娠解禁までの一年が待ち遠しかった^^;
ああいう痛みって忘れてしまうものなんでしょうか・・・。

次回、2人目へ~となるのですが・・・


2人目はすぐには出来なかったのです。








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