この広い世界で

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ホーチミン&アンコールワット⑥

◆ アンコールワット2日目



今日が旅行最終日。
なんだかあっという間だったなぁ・・・。

朝、ホテルのレストランで朝食をとる。

またもやブッフェスタイルだけれど、いろいろあって楽しいわ~。
特によかったのが、カンボジア麺というもの。

ベトナムのフォーよりも麺が柔らかいようで、茹でるというよりは湯を通す感じ。
2秒くらいで茹で上がるのを、可愛い女の子が作ってくれる。
そこへ、好きな野菜や肉、シーフードなどをチョイスして、チリソースをたっぷり入れて、ピリ辛さっぱり麺の出来上がり。

フォーより、くせがなくて、すごく食べやすかった。


さて、今日の午前中は、中心部から40キロほど離れた、「バンテアイスレイ遺跡群」まで行きます。
道路事情が悪いので、もちろん酔い止め薬を飲んで出発!

昨日と同じガイドさん&運転手さんがお迎えに来てくれたんだけど、このガイドってばいつもいなくなっちゃうんだよな~(笑)

探すと白人の女の子と話してたり、その辺の人と笑ってたり。

すごくおしゃべり好きなんだよねぇ。
この時も、ホテルのベルボーイと大笑いして話してて、あたし達が車に乗ったのになかなか来なかったわ。

シェムリアップの市街を通り、昨日も通ったアンコール遺跡のチェックを受け、それからずんずんと走る。

少しすると、あたりの風景が様変わりしてくる。

道はデコボコで、車と一緒に牛が走ってたり。
樹海を抜けて、田んぼが広がるのどかな風景を走ったり。

ちょっぴり懐かしい風景だわ。

車で1時間半ほどで、バンテアイスレイに到着。
バンテアイスレイ1

アンコールトムやアンコールワットに比べるとやや小規模な平面的な感じの遺跡だけれど、ここはとにかく彫刻がステキなの。

女の砦だったんだって。女性が綺麗なものが好きなのは、今昔関係なしだね。

↓バンテアイスレイ全景(遺跡の前には必ず池があるのね・・・)

バンテアイスレイ2


赤い石に彫った彫刻は、奥が深く、彫刻好きな人だったらこれだけ見て周るのに1日かかってしまうかも・・・。(写真だと細かさがイマイチだなぁ・・・)
バンテアイスレイ3バンテアイスレイ4


昔は真っ赤なお城だったが、今は苔でちょっと緑っぽい。

バンテアイスレイ5

↓東洋のモナリザ

バンテアイスレイ6

この東洋のモナリザは、昔、フランス人があまりにも綺麗なので盗み出そうとして、捕まり、釈放後に書いた彼の著書で有名になったらしいです。
実際は遠くてあんまりよく見えないの。

そうそうこの後、カンボジアのクメール語での数字を教えてもらってて、友人が「とりあえずメモるか・・・」とメモを出して1から順にガイドに聞いてたら、他の人たちについてきていたらしき全然しらないガイドさんが2人ほどやってきて、ご丁寧に教えてくれたわ。

カンボジアは5進法を使っているので、1~5と、6は1+5、7は2+5 というように言うんだって。
だから、5まで覚えれば、簡単に数字を言えるんだ。

だからね、5まででよかったんだけど・・・。
なぜだか、その関係のないはずのガイドさん(らしき人)達が「10は~~~だ!11は~~20は~・・・」と張り切りだし、いつのまにか100まで数えてもらう羽目に。

でも、今では全然覚えてないで~す(笑)


その後、また昨日行ったアンコールトムへ戻った。

アンコールトムと一言で言っても、まだまだ見終えてないってことみたい。
ホントに見所が多いわ。

まずは象の回廊。
この回廊の上に上がれるようになっており、その上で昔の王様が象の戦いのショーを見たんだって。
この回廊の道を挟んだ向かい側に、大きな広場があるので、そこで行っていたのを高みの見物ってことね。
いつの時代も王様は優雅だこと。
象の回廊


この周辺には、他にライ王の回廊やら、王宮跡やら、たくさんの遺跡がそこここに散らばっていて、本当に見るところが多い。

そしてこの写真・・・。謎

この近辺のどこかだったのは覚えてるんだけれど、(多分王宮の中の一部)なんだったか忘れた・・・。
同じような遺跡ばかり見てるとわからなくなっちゃうんだも~ん(笑)
知ってる方が居たら教えてください。


ここで、昼になったので、街中に戻ってランチタイム。

今日のお昼はちょっと豪華っぽいレストラン。
これもツアーに含まれているので、コースメニュー。
野菜やシーフードの炒め物や、やきそば、ココナッツミルクの料理など、とにかくたくさん出てきたよ~。

ちなみにカンボジア料理というのは、これといった特徴がなくて、タイ料理のような、ベトナム料理のような、たまに中華料理のようなものが出てくる。

近隣国のものが交じり合って作られてるみたい。

その中で、カンボジア!といえばこれ!というのが、アンモックという料理。
ヤシの実の中の部分に、ココナッツミルク、シーフード、香草などを入れて煮込んだもの。

タイカレーにちょっと近いけど、甘い~~~。

・・・ので、これは私たちの中では最高に不評でした(笑)


昼に少しホテルで休んでから、午後の観光へ。

この時点で、日程表に載っている観光ルートはすべてみてしまったので、あとは希望のところへ連れていってくれることに。

で、希望したのは「タプロム遺跡」
トゥームレイダーの撮影場所にもなったここには、絶対行ってみたかったんだよね~!

タプロム遺跡は、もともとはヒンドゥー教の建物らしいけど、今は、鳥が昔種を落としていったと思われる「がじゅまるの木」がすごい勢いで覆い尽くしている遺跡なのだ。

ガイドさんによると、この遺跡はあえて修復はしていないとのこと。
(なんで?って感じだよ~)

というわけでホントに自然のままに放置された状態なので、石がグラグラして今にも落ちてきそうな回廊や塔は、いつまで見られるのかしら・・・って不安になるわ。

今でももう遺跡よりもがじゅまるのほうが全然大きいから、何十年後には、きっとただの密林になっちゃうんだろうなぁ・・・って感じ。

でも、自然のままなので、とても雰囲気がよかった。

↓タプロム遺跡正面

遺跡正面


↓がじゅまるの根っこにつぶされかけている遺跡

タプロム1


↓塔の上部にもこんな風に・・・

タプロム2


↓こんな体の大きな白人さんがこんな小さく見えるほどの大きながじゅまる

タプロム3


少しは素晴らしさ伝わったかしら・・・?


さて、ここまで見終えて2時ごろ。
今日は7時の便でホーチミンに向かわなきゃならないの。

中途半端に時間が余ったわねぇ・・・どうしましょう。
と、ガイドが「トムレサップ湖行きますか~???ホントはオプショナルツアーなんだけど、でも、時間あるので特別案内しますよ~」と。

トムレサップ湖は、ここからまたちょっと離れた場所にある琵琶湖の3倍ほどの大きな湖。
庶民の生活が見られるというので、「じゃあぜひ!」とお願いして車に乗った。

それにしても、ガイドさんってばやたらと薦めてきたんだけど、なんでかしら。
話によると、船に乗って(このお金は社長に払ってくださ~い!10ドルですってさ。)風に当たってるととても涼しくて気持ちイイですよ~とのことだった。

あたし達の想像はかなり膨らむ・・・。


トムレサップ湖までの道は、バンテアイスレイに行く道よりも更に更に困難な道だった・・・。

車道の舗装なんてまったくしてないような道で、ガッタンガッタン揺れる揺れる・・・。
牛が堂々と道の真ん中を歩いてるし、民家はなんと「高床式住居」
まるで、歴史博物館に来たかのような生活をしてるのよ。
理由は、洪水対策のため。

たまに小さな市場があり、あとは田んぼと民家しかないようなド田舎。
写真が撮れなかったのが残念だけれど、すごく印象深い光景だった。

そんな風景もすっかり見慣れた頃、道がより一層悪くなってきた。

道というよりは、あぜ道の大きいバージョン。
前からの車とすれ違う時は、お互い車が斜めに傾いて、今にも崖から落ちそうなの~。
コワイわっ!

茶色というかどぶ色というかなんとも言えない色合いのドブのような川が現れたところで、「ハイ~着きましたよ~」と。

ゲゲゲ、湖って言うから綺麗なところを想像してたんだけど、これってばどぶ川じゃ~!
結構衝撃的でした。

何より強烈だったのは、臭い。
魚の腐ったような臭いと、生活臭、そして川に溜まったヘドロの臭い。
この周辺で生活している人にとっては、とても大切な生活用水なんだけど・・・。
(特に今は乾季のため、水が入りこむこともなく蒸発していくばかりなので余計に汚いらしい。)

10人ほど乗れる船には、船頭さんと小さな子供。
この子供が舵取りをしてくれるの。カッコイイ~~~!!

走り出して10分ほどは、その細いドブのような川を行くので、かなり辛かった・・・。
私たちの船はまたもや貸切だったけど、他の船の観光客の中には思いっきりタオルで鼻口をふさいでる人たちも多く見られた。

そのうち、川幅も広くなってきて、水が綺麗になり臭いもなくなり、人の往来が激しくなってきた。
その川の両側には、小さなボートの上にいかだを乗せ、その上に家を建てた、船の家がたくさん。
大きな建物では、小学校などもあった!!すご~い!!

その船の家からの移動も全部ボート。
幼稚園くらいの小さな子も自分で漕いで生活をしてたわ。

↓生活の足である船を漕ぐ人たち

トムレサップ湖1


このあたりは、ベトナムからの難民が多いんだって。
パスポートを持たないので国の中には入れず、やむを得ずこのあたりに生活の拠点を置いているらしい。

しかも、カンボジアのこのあたりは湿地帯で、雨季になると水かさが増し洪水が必ず起き、今(乾季時)よりも5メートルほど水面が高くなるのだ。

なので、水量が変わっても浸水することのない船の家が便利なんだって。

洪水が必ず起きる地区って生活するのには大変だけれど、でも、この洪水のおかげでこのあたりの土地は肥沃なわけで、乾季時に三部作で米を作れるのだ。

土地の難しさをうまく生活に取り入れて、自然と一体になって生活しているんだね・・・。

↓湖の家々

トムレサップ湖2


↓船上のお店

トムレサップ湖1



ガイドさんたちには見慣れた光景らしくとても楽しそうに船に乗っていたけれど、私たちはすごいショックを受けたトムレサップ湖のクルーズだったわ。

ふと気づけばもう4時過ぎ。
飛行機の時間まであんまりないじゃ~ん!!と大慌てで、湖と夕暮れを後に、車で空港に向かった。


5時半近くに空港に着いた時には、チェックインカウンターは激混み!!
ガイドさんとの別れもそこそこに列の後ろについた。

出国のための手続きにとにかくすごーく時間がかかり、もしかして乗れないかも・・・って焦ったけど、どうにか7時発のホーチミン行きに乗れたよ~~~。

あぶなかったぁ・・・。

楽しくて、切なくて、それでいてなんだか懐かしい国、カンボジア。
またぜひ来たいわ・・・。サヨナラ。


ホーチミンまでは乗ってから30分くらい。何とも近いんだよねぇ。
空港では、乗り継ぎの時間まで3時間もあったので、ふらふらとお店を見て(といっても、たいした物は売ってないけど・・・)、お茶をして過ごした。

この時間帯、日本へ向かう航空機は何便かあるので、結構混んでる。
ベトナムの例の笠を持ったおじさん、おばさんがやたらと多いわ~。
真冬の日本にあのまま帰るのかしら?と笑いながら、私たちもジャケットやセーターを出した。



あっという間に過ぎてしまった5日間。
でも、この旅行で感じたこと、体験した思い出はずーっと心の中に残っていくと思う。



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