2020.07.23
カテゴリ： 多系統萎縮症
2020年6月25日(木) たぶんお昼前、夫が逝ってしまった。
その20日前の6月5日(金)午後、救急搬送され入院していた。
5月中旬頃から、何となく変だなぁという感じはしていたけれど、
どこがどう変なのか、具体的な症状はなかった。
その後、5月下旬、尿の流出が悪くなり、血液検査の結果、
炎症反応が上がっているとのことで、抗生剤が処方された。
その抗生剤の効果が思わしくなく、気管狭窄音がして、痰の量も増えた。
それは、「抗生剤の効かない耐性菌があるのかもしれない」とのこと。
だとすると、「在宅で治療をするのは難しいから病院へ行った方が良い」
との主治医の判断で、救急搬送された。
搬送された大学病院では、ありとあらゆる検査をしたらしい。
結果は、肺炎で、肺に水も溜まっているとのことだった。
ビックリもしたが、なるほどなぁとも、思った。
以前から、訪看さんに「左肺は、エア入り悪いですね」と言われていたし、
サチュレーションが、以前は98％あったけれど、
最近は96％になることが多かった。
だから、腑に落ちた感じがした。
「2週間程度、入院になります」という説明を受けた後、
二酸化炭素の値が高いことがわかって、呼吸器装着になった。
それから約2週間、ICUに入った。
それでも、6月19日(金)、ICUを出て一般病棟に移り、
呼吸器を外すことはできなかったが、往診医、訪看さん、ケアマネさん等、
病院に集まって頂き、6月24日(水) 退院に向けての カンファレンスが行われた。
話し合いの結果、7月1日(水)10時の退院が決まった。
そして、声紋閉鎖術をして、カニューレを入れていない期間が5年あり、
気管切開孔が少し狭くなっていたので、
カニューレの負担を軽くするために、退院前に、
耳鼻科医に「もう少し広げてもらいましょう」ということで、
手術の日程も決まった。
そのカンファレンスの翌日のことで、
私も驚いたが、 夫に関わってくださった全ての人を驚かせた。
「心臓が止まりました」との連絡を受け、夫の兄と共に病院へ向かった。
その日の朝まで、安定して過ごしていたそうだが、
急に心臓の動きが悪くなり、
点滴等で可能な限り手を尽くして治療をしてくださり、
一時は持ち直し、また悪くなりを繰り返し、良くなったかなと思ったら、
突然、心臓が止まってしまったらしい。
入院してから、新型コロナウイルス感染症予防対策で、
ずっと面会ができなかった。
こんなに長く会わなかったのは、結婚して初めてのことだった。
カンファレンスの時、2週間半ぶりに会った夫は、スースー寝ていて、
声をかけても、肩をたたいても、起きなかった。
連絡を受けて、病院へ駆けつけた時の夫は、
前日 寝ていた時の顔と、また違った、それはそれは、いい顔をしていた。
今まで見たこともない、穏やかな顔。
夫の病気がわかって、在宅療養を始めた頃、
「1リットルの涙」というドラマが放映された。
そのドラマは、当時の病名は夫と同じ、
脊髄小脳変性症を患った少女が書いた著書のドラマ化で、
私は、夫には見せたくないと思っていたけれど、
夕方に再放送があり、私が仕事に行っている間の時間帯だったので、
夫は見たらしい。
そして、私に、こう質問した。
「どうなって、死んだの？」
私の答えは、
「どうなって死んだのじゃなくて、どう生きたかでしょ？
人はね、死ぬまで生きなきゃいけないんだよ」
そう言った覚えがある。
その私の言葉通り、夫は、見事に、死ぬまで生きた。
精一杯生きた。
だからこそ、あんなにいい顔ができたのだと思う。
病院から帰宅して、弔問に来てくださった誰もが、
「いい顔してるね」と、言ってくださった。
「何だかおかしい」「フラフラする」と夫が言い始めて、かれこれ18年。
初めて特定医療費受給者証の更新に行ったとき、
保健師さんだったか？、県の職員の方だったか？に、
「これからは、ご主人と二人三脚でね」と言われて、
嫌で嫌で仕方がなかった。
夫の病気を受け入れられない私がいたからだと思う。
「結んだ紐をほどきたい」と、何度思ったかしれない。
それでもほどかなかったのは、夫が真摯に病に立ち向かっていたから。
その姿を見て、私も腹をくくれたのだと思う。
さまざまな方々が、夫と私をサポートしてくださった。
そのサポートがあったればこそ、今日まで在宅療養ができた。
感謝してもしきれないくらい、ありがたい。
そして、夫にも感謝。
私をここまで成長させてくれたこと、少しは優しくなれたこと、
夫がいなければできなかった。
来年の春には、結婚25年の銀婚式を迎えるはずだった。
それはできなくなったけれど、夫は私の中で生きている。
これからも、二人三脚で、共に生きたい。
その20日前の6月5日(金)午後、救急搬送され入院していた。
5月中旬頃から、何となく変だなぁという感じはしていたけれど、
どこがどう変なのか、具体的な症状はなかった。
その後、5月下旬、尿の流出が悪くなり、血液検査の結果、
炎症反応が上がっているとのことで、抗生剤が処方された。
その抗生剤の効果が思わしくなく、気管狭窄音がして、痰の量も増えた。
それは、「抗生剤の効かない耐性菌があるのかもしれない」とのこと。
だとすると、「在宅で治療をするのは難しいから病院へ行った方が良い」
との主治医の判断で、救急搬送された。
搬送された大学病院では、ありとあらゆる検査をしたらしい。
結果は、肺炎で、肺に水も溜まっているとのことだった。
ビックリもしたが、なるほどなぁとも、思った。
以前から、訪看さんに「左肺は、エア入り悪いですね」と言われていたし、
サチュレーションが、以前は98％あったけれど、
最近は96％になることが多かった。
だから、腑に落ちた感じがした。
「2週間程度、入院になります」という説明を受けた後、
二酸化炭素の値が高いことがわかって、呼吸器装着になった。
それから約2週間、ICUに入った。
それでも、6月19日(金)、ICUを出て一般病棟に移り、
呼吸器を外すことはできなかったが、往診医、訪看さん、ケアマネさん等、
病院に集まって頂き、6月24日(水) 退院に向けての カンファレンスが行われた。
話し合いの結果、7月1日(水)10時の退院が決まった。
そして、声紋閉鎖術をして、カニューレを入れていない期間が5年あり、
気管切開孔が少し狭くなっていたので、
カニューレの負担を軽くするために、退院前に、
耳鼻科医に「もう少し広げてもらいましょう」ということで、
手術の日程も決まった。
そのカンファレンスの翌日のことで、
私も驚いたが、 夫に関わってくださった全ての人を驚かせた。
「心臓が止まりました」との連絡を受け、夫の兄と共に病院へ向かった。
その日の朝まで、安定して過ごしていたそうだが、
急に心臓の動きが悪くなり、
点滴等で可能な限り手を尽くして治療をしてくださり、
一時は持ち直し、また悪くなりを繰り返し、良くなったかなと思ったら、
突然、心臓が止まってしまったらしい。
入院してから、新型コロナウイルス感染症予防対策で、
ずっと面会ができなかった。
こんなに長く会わなかったのは、結婚して初めてのことだった。
カンファレンスの時、2週間半ぶりに会った夫は、スースー寝ていて、
声をかけても、肩をたたいても、起きなかった。
連絡を受けて、病院へ駆けつけた時の夫は、
前日 寝ていた時の顔と、また違った、それはそれは、いい顔をしていた。
今まで見たこともない、穏やかな顔。
夫の病気がわかって、在宅療養を始めた頃、
「1リットルの涙」というドラマが放映された。
そのドラマは、当時の病名は夫と同じ、
脊髄小脳変性症を患った少女が書いた著書のドラマ化で、
私は、夫には見せたくないと思っていたけれど、
夕方に再放送があり、私が仕事に行っている間の時間帯だったので、
夫は見たらしい。
そして、私に、こう質問した。
「どうなって、死んだの？」
私の答えは、
「どうなって死んだのじゃなくて、どう生きたかでしょ？
人はね、死ぬまで生きなきゃいけないんだよ」
そう言った覚えがある。
その私の言葉通り、夫は、見事に、死ぬまで生きた。
精一杯生きた。
だからこそ、あんなにいい顔ができたのだと思う。
病院から帰宅して、弔問に来てくださった誰もが、
「いい顔してるね」と、言ってくださった。
「何だかおかしい」「フラフラする」と夫が言い始めて、かれこれ18年。
初めて特定医療費受給者証の更新に行ったとき、
保健師さんだったか？、県の職員の方だったか？に、
「これからは、ご主人と二人三脚でね」と言われて、
嫌で嫌で仕方がなかった。
夫の病気を受け入れられない私がいたからだと思う。
「結んだ紐をほどきたい」と、何度思ったかしれない。
それでもほどかなかったのは、夫が真摯に病に立ち向かっていたから。
その姿を見て、私も腹をくくれたのだと思う。
さまざまな方々が、夫と私をサポートしてくださった。
そのサポートがあったればこそ、今日まで在宅療養ができた。
感謝してもしきれないくらい、ありがたい。
そして、夫にも感謝。
私をここまで成長させてくれたこと、少しは優しくなれたこと、
夫がいなければできなかった。
来年の春には、結婚25年の銀婚式を迎えるはずだった。
それはできなくなったけれど、夫は私の中で生きている。
これからも、二人三脚で、共に生きたい。
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Re:感謝(07/23)
まる(´ω｀) さん
旦那様、柚葉さん。お疲れ様でした。
(2020.07.24 16:42:43)
Re[1]:感謝(07/23)
柚葉ちゃん
さん
Re:感謝(07/23)
ももたろう1108
さん
あの日、ご主人が亡くなったっていうラインを何度も何度も読み返しました。
理解出来なかった。
5回くらい読み返して『なんで？？』って思ったのが本音です。
柚葉さんの面倒見の良さと、ブレない強さはどこから来るんだろうっていつも思っていました。
ブログを通して知り合った人と親戚のお姉さんみたいに付き合えたのはひとえに柚葉さんの器の大きさがあったからです。
ご主人、柚葉さんと結婚して本当に幸せだったと思います。
お疲れ様。
本当にお疲れさまでした。 (2020.07.27 21:11:10)
理解出来なかった。
5回くらい読み返して『なんで？？』って思ったのが本音です。
柚葉さんの面倒見の良さと、ブレない強さはどこから来るんだろうっていつも思っていました。
ブログを通して知り合った人と親戚のお姉さんみたいに付き合えたのはひとえに柚葉さんの器の大きさがあったからです。
ご主人、柚葉さんと結婚して本当に幸せだったと思います。
お疲れ様。
本当にお疲れさまでした。 (2020.07.27 21:11:10)
Re[1]:感謝(07/23)
柚葉ちゃん
さん
◇ももたろう1108さんへ◇
いえいえ、ももさんは、私より強くてしっかりしてるよ〜(^^)
私は、単にお節介なだけ^^;
でも、親戚のお姉さんみたいになれて、嬉しいわ(*^^*)
これからも、よろしくね〜(^^)／
(2020.07.27 22:17:04)
いえいえ、ももさんは、私より強くてしっかりしてるよ〜(^^)
私は、単にお節介なだけ^^;
でも、親戚のお姉さんみたいになれて、嬉しいわ(*^^*)
これからも、よろしくね〜(^^)／
(2020.07.27 22:17:04)
Re:感謝(07/23)
syuichi6780
さん
ご夫婦の生き方が良く分かります。
ご主人は幸せでしたね。
突然のお別れは悲しいと思いますが、充実感みたいなものも伝わって来ます。
感動しました。
私もこのようにありたいと思います。
これからの人生が幸せでありますように祈ります。
(2020.07.28 06:09:47)
ご主人は幸せでしたね。
突然のお別れは悲しいと思いますが、充実感みたいなものも伝わって来ます。
感動しました。
私もこのようにありたいと思います。
これからの人生が幸せでありますように祈ります。
(2020.07.28 06:09:47)
Re:感謝(07/23)
かるかる2018
さん
おつかれさまでした。
アメブロイチ さん
久しぶりに、読ませていただいたら、お亡くなりになってしまっていました。
心より、お悔やみもうしあげます。
こっそりと、以前より読ませていただいておりました。
介護生活は、私より長くご苦労もあったでしょう。
これからは、自分の時間もたっぷりあります。
ご主人も感謝され、旅立たれたのに違いないです。
病気から解放されたと考え、私自身気持ちを切り替えることが
できました。
月日の経つのは、はやく4年と少しになります。
何度か私のアメブロにも、きていただいており、
いいねを押していただいいて、アメンバーにもなってもらっております。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。 (2020.07.28 13:32:05)
心より、お悔やみもうしあげます。
こっそりと、以前より読ませていただいておりました。
介護生活は、私より長くご苦労もあったでしょう。
これからは、自分の時間もたっぷりあります。
ご主人も感謝され、旅立たれたのに違いないです。
病気から解放されたと考え、私自身気持ちを切り替えることが
できました。
月日の経つのは、はやく4年と少しになります。
何度か私のアメブロにも、きていただいており、
いいねを押していただいいて、アメンバーにもなってもらっております。
これからも、どうぞよろしくお願いいたします。 (2020.07.28 13:32:05)
Re[1]:感謝(07/23)
柚葉ちゃん
さん
◇syuichi6780さんへ◇
ありがとうございます。
ですが、まだまだ、至らない妻だったように思います(^^;)
以前から、夫とは一方通行の会話で、それは、今も変わらないので、そういう意味では、何も変わらない生活をしています。
ただ、ケアをすることがなくなりましたが･･･。
これからの人生は、24年ぶりの独り暮らしなので、自堕落にならないように気をつけて、今まで以上に、真面目に生きたいです(^^) (2020.07.28 15:11:15)
ありがとうございます。
ですが、まだまだ、至らない妻だったように思います(^^;)
以前から、夫とは一方通行の会話で、それは、今も変わらないので、そういう意味では、何も変わらない生活をしています。
ただ、ケアをすることがなくなりましたが･･･。
これからの人生は、24年ぶりの独り暮らしなので、自堕落にならないように気をつけて、今まで以上に、真面目に生きたいです(^^) (2020.07.28 15:11:15)
Re[1]:感謝(07/23)
柚葉ちゃん
さん
◇かるかる2018さんへ◇
「俺は寡黙だ」って、夫は言ってたけど、案外おしゃべりだったの。
だから、みんなが来てくれたとき、照れながらも喜んでいたと思うのね。
会ってくれて、ありがとう(^^)
これからも、よろしくね<(_ _)> (2020.07.28 15:41:58)
「俺は寡黙だ」って、夫は言ってたけど、案外おしゃべりだったの。
だから、みんなが来てくれたとき、照れながらも喜んでいたと思うのね。
会ってくれて、ありがとう(^^)
これからも、よろしくね<(_ _)> (2020.07.28 15:41:58)
Re:おつかれさまでした。(07/23)
柚葉ちゃん
さん
◇アメブロイチさんへ◇
コメントありがとうございます。
ブログ、読んでいてくださったとは･･･、ちょっと照れますね(^^;)
そして、初めてコメント頂いたのに、こんなことで(x_x)
でも、今後とも、よろしくお願いいたします<(_ _)>
関西には親戚が沢山あります。
コロナ禍が落ち着いたら、関西方面へ出かけようと思っています♪ (2020.07.28 16:07:30)
コメントありがとうございます。
ブログ、読んでいてくださったとは･･･、ちょっと照れますね(^^;)
そして、初めてコメント頂いたのに、こんなことで(x_x)
でも、今後とも、よろしくお願いいたします<(_ _)>
関西には親戚が沢山あります。
コロナ禍が落ち着いたら、関西方面へ出かけようと思っています♪ (2020.07.28 16:07:30)
Re:感謝(07/23)
千葉っ子ママ
さん
ここで知り合った仲間から訃報を聞いて、柚葉さんのブログをたびたび開いていました。
もう、ブログ書かないのかなぁと、ちょっと諦めかけて所、更新を今日知りました。少しずつ落ち着いてきているのかな。
訃報の知らせを聞いた時は、そうかーと落ち込み、ブログを読んで泣けてきました。柚葉さんの決心と心の整理を感じたから。これまではご主人の事を一番にしてしてきたけど、これからはご自分のことだけを考えていってね。 (2020.07.30 16:51:42)
もう、ブログ書かないのかなぁと、ちょっと諦めかけて所、更新を今日知りました。少しずつ落ち着いてきているのかな。
訃報の知らせを聞いた時は、そうかーと落ち込み、ブログを読んで泣けてきました。柚葉さんの決心と心の整理を感じたから。これまではご主人の事を一番にしてしてきたけど、これからはご自分のことだけを考えていってね。 (2020.07.30 16:51:42)
Re[1]:感謝(07/23)
柚葉ちゃん
さん
◇千葉っ子ママさんへ
ママさんのご主人が旅立たれたときと状況は違うけど、残されたママさんと私は、何だか似てるように思うのね。
ブログを通して知り合った仲間って、本当に有り難いね。
昨日、法要＆納骨だったの。
これからも、ちゃんと前を向いて生きていこうと思っているけど、下向いてたら発破かけてね(^^) (2020.07.30 20:15:09)
ママさんのご主人が旅立たれたときと状況は違うけど、残されたママさんと私は、何だか似てるように思うのね。
ブログを通して知り合った仲間って、本当に有り難いね。
昨日、法要＆納骨だったの。
これからも、ちゃんと前を向いて生きていこうと思っているけど、下向いてたら発破かけてね(^^) (2020.07.30 20:15:09)
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柚葉1019
多系統萎縮症（オリーブ橋小脳萎縮症）の夫を約18年 在宅介護後、2020年6月介護 卒業しました。 ただ今、お一人さまの生活を模索中です。 連絡先 ： leo_cham619☆yahoo.co.jp ☆を＠にしてください。
昨日は優ちゃんの家…
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