SHINOBI.帝国-おむらいすの里

第二話屑男


現在朝の8:00。闇文明は他文明と
違い、昼は体を休め、夜に活動する。
これは他文明に計画がばれぬよう、
闇文明特有の生活方法である。そのため、
今の時間に外へ出ているものは誰もいない。

「さて、行くか。」

ヒドラが荷物をまとめ終わり、
闇文明国を出ようとした。
しかし、そのとき・・・。

「され?何しているズラ?」

ヒドラは一瞬どよめいた。
しかし、すぐに落ち着いた。
屑男に気づかれたのだが、
彼は鈍く、さらに同居してる
ので信頼関係が深まっているため、
今回の計画がばれても大丈夫と
ヒドラは確信した。そして、ヒドラ
は今回の計画をすべて話した。

「なら、おいらもついていくズラ。」

「え?」

意外な返事に、ヒドラは驚いた。
旧火文明国までここから歩いて
一週間はかかる。さらに今回は
闇文明国を裏切り、世界の危機を
他文明に伝えるので、当然危険が
伴う。屑男は今回の旅に耐えられる
ような実力は持っていない。つまり、
ただの足手まといになるだけだ。

「屑男、今回の旅は危険が伴う。
お前の実力じゃ、ついてくるのは無理だ。」

ヒドラは念入りにきつめにいった。しかし・・・。

「大丈夫ズラ。おいらだって、何か役に立てるズラ。」

ヒドラは一瞬悩んだ。しかし、
屑男の思いは十分に伝わった。

「わかった。ついてこい。」

「ほ・・・本当ズラ!?」

屑男は飛び上がって喜んだ。
さて、これからどうなることやら・・・。
そのとき、影から誰か現れた。

「フフフ・・・。その話、聞いたぞ・・・。」


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