■今日(7月27日)、準決勝の第1試合・浦和学院高対聖望学園高戦を観戦した。
(写真)スコア
■「事実上の決勝戦」といわれたこの試合は、前評判どおりの熱戦が繰り広げられた。
初回、浦和学院は1番・ 竹村春樹
が右前に安打を放って出塁した。早々にチャンスをつかんだかに見えたが、2番・ 服部将光
は送りバントを失敗。そしてカウントを追い込まれた後にヒットエンドランに作戦を変更するも、服部は空振り三振、さらに一塁走者の竹村までもが二塁で憤死してしまった。
送りバントをできずにチャンスをつぶす・・・、初回の集中力が群を抜く浦和学院にとっては、「らしくない、チグハグな攻撃」だったといえる。続く3番・ 山根佑太
が安打で出塁したため、よけいに浦和学院の攻撃がチグハグに見えた。
そして、この初回のチャンスを逃したことが、浦和学院のその後の試合運びを窮屈なものにした。チャンスはそれなりにあったものの、またも送りバント失敗や併殺打などが続き、得点できない。
■一方の聖望学園も初回、浦和学院のエース・ 小島和哉
(2年)を攻めたてる。一死後、2番・笠原伸吾が右前安打で出塁し、3番・ 寺田和史
が四球を選んで一死一・二塁のチャンスをつかんだが、小島に後続を断たれ、こちらもチャンスを活かせない。
聖望学園は、その後もスコアリングポジションに走者を送るものの、持ち味の制球力を活かす小島に要所を締められ、無得点が続いた。
(写真)浦和学院・小島和哉。9回を投げ、被安打5、奪三振6、与四死球3、自責点0。
■どちらが勝ってもおかしくない - いや、もっと言えば、浦和学院が敗れてしまう可能性も十分にあった - この試合は、緊迫した空気の中、両チームともに0(ゼロ)行進のまま、9回まで進んだ。
そして先に得点に成功したのは、やはり、浦和学院だった。
9回表、この回先頭の3番・山根が左前安打で出塁する。そして、4番・ 高田涼太
がきっちり送りバントを決め、次打者の凡退後、6番・ 斎藤良介
が右中間越えの適時三塁打を放ち、山根が生還。浦和学院はやっと1点を挙げ、これが決勝点になった。
斎藤は準々決勝(7月25日、対埼玉平成高戦)で最後の打者をライトゴロに仕留め、小島の完全試合を好アシストした選手。今日も決勝打を放ち、背番号「11」は浦和学院になくてはならないラッキーボーイとして、その存在感をさらに大きなものにした。
(写真)浦和学院・斎藤良介。9回表、右中間越えの適時三塁打を放つ
■一方の聖望学園。今日の試合を名勝負にした立役者は、エースの 川畑諒太
だろう。2回途中から登板し、強力な浦和学院打線を7回2/3、被安打3、奪三振2、与四死球4、自責点1に抑えた。最速は120km台半ばだったものの、巧みな投球術で相手打線を翻弄した。
(写真)聖望学園・川畑諒太。
■さて、明日の決勝戦は浦和学院と川越東が戦う。川越東は中軸を打ち、ショートを守る 高梨公輔
ボクは2回戦(7月12日、対武蔵越生高戦)しか見ていないので、詳しいことはわからない。ただ、その時の印象では、まさか川越東が決勝まで勝ち上がるチームとは思えなかった。きっと一戦ずつ戦ううちに力をつけてきたのだろう。
ちなみに、昨年まで川越東の監督を務めた 阿井英二郎
氏は現在、日本ハムのヘッドコーチに就任している。また、現在早稲田大学で「二刀流」に挑戦し、春季リーグ戦で東京六大学史上3人目の完全試合(対東京大戦)を達成した 高梨雄平
も川越東の出身。 高梨公輔
は雄平の弟。
決勝戦は明日(7月28日)10時~。
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