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ドミ来る その1

ドミ来る その1


我が家の家族が増えた。生後50日のシーズーのオスの子犬がやってきたのだ。名前はドミ。弟のイギリス留学時代の、ギリシャ人の友達「ドミトリス」から名前をいただいた。

いろんな感想はさておき、一言だけ事実を言わせていただくなら、「うちのドミが世界で一番かわいい!!(ツッコミ無用)」

まあ冗談はおいといて、ここに至るまでにはいろんな紆余曲折があった。根本から話をたどると、ずーっと昔、我が家で犬を飼っていた時期がある。私が小学校の時だ。しかし、詳細はさておき、犬の飼育に失敗したのであった。家族全員の責任であったが、特に父は嫌な思いをしたはずである。その後、「我が家では生き物は飼わない。」という暗黙の了解のうちに今までやってきた。

しかし、考えてみればもう20年も前の話である。家も引っ越ししたし、子供は大人になった。弟や私が実家に全然帰ってこれない時期もあったが、現在は家族4人が一日一回は実家に集まる。

さらに、大阪の叔母夫婦が我が家の近くに家を買った。一応それを隠居家とする計画らしく、仕事の暇を見つけてはちょこちょこと大阪から車でやってくる。その叔母がシーズーを飼っていて、大阪から車で連れてくるのだ。このシーズーがすっごくかわいい。時々遊ばせてもらっては、「犬…飼いたいなあ…」と思う。どうやら母も弟も同じような気持ちだったらしい。

それだけならまだ辛抱できたのかもしれない。ところが、叔母のシーズーが妊娠した。もちろん、計画的にオスのシーズーとかけあわせたのである。そして、大阪の叔母の家は小さい子供が多く、妊娠したシーズーが落ち着いて出産できないかもしれないとのことで、こちらに来て出産することにしたらしい。つまり我々の目の前で、シーズーの子犬が誕生することになったのである。

事ここに至って、母が「生まれてくる子犬が飼いたい。」と言い出した。弟も私も、もちろん異存はない。

しかし、父だけは難色を示した。

「かわいがるだけじゃだめなんだぞ!しつけもして、毎日ちゃんと面倒を見ないといけないし、旅行とかにも行けなくなるかもしれない。トイレのしつけをちゃんとしないと、家中汚くなるかもしれない。そのあたりをちゃんと考えて言ってるのか!」

正論である。そして父の気持ちもよくわかる。しかし…母も、私も、(たぶん)弟も、結構真面目に考えたのである。そして、特に母が飼いたいなら、できる限りの協力をすることにやぶさかではない。小型犬だし、室内犬だし、飼育はは可能と判断したのである。叔母の協力も得て、ゆっくり、少しずつ父を説得して、子犬が生まれるころ、とうとう父のお許しをいただいた。

そして、今年の11月、オスの子犬が2匹誕生した。

母犬の乳房に吸い付く子犬達は、体調わずか10cm。白い毛をベースに、片方が黒。片方が茶色の子犬であった。母犬を追いかけて乳房に吸い付く子犬達は、不思議な魅力にあふれていた。

犬を飼うことは決定したが、子犬を引き取るには乳離れを待たなければならない。一度大阪に帰っていった子犬達を見送り、我々は子犬の乳離れを待つことにしたのであった。

しかしその時期、母が時々気弱になった。母の会社が合併し、現在めちゃくちゃ仕事が忙しいのだ。

「…世話が出来るか、不安だし、どうしようか。やっぱり飼わない方がいいのかなあ。」

気持ちはわかるが、なんだかちょっとマタニティーブルーに似ていると思うのは気のせいだろうか。しかし、一度動き出した物事はなかなか止まらない。しかも(たぶん父を含めて)家族全員、次に子犬に会う日をすっごく楽しみにしていたのだ。

そして、正月。大阪から子犬はやって来た。体調約30cm。ぺったりとしていた毛並みはふわふわになって、実際より大きくなったように感じる。離乳食も食べ始めていた。動きもそこそこしっかりしてきている。そして…めちゃくちゃにかわいい。黒混じりの方がちょっと茶色混じりより大きくて、ほとんど乳離れしており、餌を食べる量も多い。こちらをもらうことになっているのである。

経験者でベテランの叔母の協力を得て、子犬が来てから、準備も含めて事態は動き始めたのであった。


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