それなりに。

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October 8, 2012
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カテゴリ: 私にもできるコト
随分おさぼりしてしまいました(笑)。
先月行ったライヴの感想を、と思いながら書けずで、今日はまた違う事を書きます(笑)。
先日、映画と写真展に行きました。
時間に余裕がある頃は絶対しなかった、1日2つ以上の芸術鑑賞。
ココロでめいっぱい受け止めたいものは1日にひとつと決めておりました。
許容量の少ない私の心(笑)では、沢山の感動を受け止めきれないこと、そして、おそらく、幾つか体験することで、一つずつの感動が薄れてしまうだろうことが理由です。
しかし、そうも言ってられない小さい子がいる主婦。
それを曲げても、どうしても観たかった映画と写真展だったのでございます。
まずは映画。

コアな作品を上映する、コアなファンが多い映画館です(笑)。
映画好きで、映画館というものも、鑑賞対象の一つと思っている私には、どうしても行っておかねばならない映画館でした(笑)。
やっとその映画館に行けるチャンス!!
そこで観た映画、大尊敬するヒロさんがラジオで紹介されてた映画なんです。
観てる映画の数は半端ではないのに、自分が納得して、これは絶対いい!!と思ったものしか口には出されないし、況してや勧められない方でして。
昔から、彼が勧められた映画だけは殆ど観て参りましたが、ハズレなしでした。
まぁ、感性が似通った部分があるって事が理由の一つではあると思いますが、本当にいつも素晴らしい映画を紹介して下さるので、そういう意味でも、私としてはものすごく信頼を置いてますし、これは是非今、観ておかねば、と強く思わせる内容だったので、無理をして観に行った次第です。
映画館はですね、・・・想像以上のステキさでした(*´∀`*)
映画館そのものに、そこにしかない味と良さをあんなに感じたとこはなかったかも。
上映される映画を自然に受け止める包容力みたいなものがありました。
年季の入り方、こぢんまりさ、雰囲気といい、スタッフさんのあったかさやアットホームな感じといい、私には全てがツボで(*´∀`*)、また絶対行くぞー!!と心に誓っております(笑)。

映画館の感想が長くなりました(笑)。
私が観たのは「生き抜く」という、震災直後から南三陸町の1年を追った映画です。
取材として記録された映像をそのまま映画にした、一切脚色なしのドキュメンタリー。
個人的には、思い入れの強いMBSの製作というのがまた嬉しく。
上映初日ってことで、MBSのカメラさんと監督された記者さんも来られていました。

終始胸苦しかった。
本当にそういう出来事ではあったのですが、振り返ってみて、これがただただ現実だからだな、という結論に自分の中で至りました。
脚色は勿論、ナレーションもなく、音楽もなかったか、殆どなかったと思います。
音は、映っている人と質問を投げかける記者さんの声だけ。
あまり考えた事がなかったけれど、そういうものって人の心や状況に対する理解に色をつけたり、左右してしまうものなのですね。
それがなくて、あぁ、これは本当に現実だけが淡々と映し出されている、現実がそのまま、それだけしか映し出されていないから、こんなに暗く重いんだな、と。
現実は希望が薄れて見えたり、明るく照らす様な力にも勝ってしまう程の悲しみの深さなのだろうと感じました。
大切な人を失くした上、その大切な人が亡くなる直前の恐怖を想像したら、それはもう胸が潰れるくらいの悲しみだろうと思う。
大切な人であればあるほど、その本人の、一人きりで感じた痛みや苦しみや恐ろしさを想像する方が、失くす事よりもずっと苦しいのかもしれない。
それが「想像」であるが故に。
相手の苦しみと、何故自分が側にいてあげられなかったのか、という苦しみ、悲しみ、残された人は皆背負って生きていくのだ、1年やそこいらで希望の方がキラキラするはずなんてない。
震災に叩きのめされて、その後の生活もただ普通に生活したいだけなのに、それも叶わず、「生きてる」だけ、希望なんてないとはっきりそう言われた方もおられました。
生き残って、その後を生きていく力になる土台の生活そのものも安定せず、仕事もなく、馴染みの人との交流すら絶たれたら、生きる気力もわかないと思う。
大切な人の遺体をずっと探し続けるって、どんなに苦しく悲しいだろう。
震災直後は、見つかってほしいと願いながら、見つからない事にほっとして、それも時間が経ちすぎてしまえば、希望もなくなって。
せめて、大切な人がこの世に残した最後の形あるものを見つけることが、それをきちんと安らかな状態にしてあげることが、最後の希望なのに、心の整理をする事が出来る唯一のことなのに、それも叶わない人がおられて。
漁師のおじさんが皆より早く仕事を再開した理由は、網にもしかしたら娘の遺体がかかるかもしれない、という想いからでした。
そこまでしても、自分の元へ帰ってこない大切な人の体。
自分がそんな形で残されたら、生きていけるのか、自信がありません。
私はその悲しみを体験していません。
だから、絶対に少しずつ忘れていく。
機会ある毎にこうやって、振り返って思い出す作業が私には絶対必要だな、と痛切に感じました。
忘れないことも、自分に出来る大切なこと。
私の知る限りのことを、次の世代にも伝えていかねば、と思います。
最後に、ヒロさんがこの映画を観て、ひとつおっしゃった事も忘れられず。
阪神大震災の時の記録も、こうやって残っていればよかった、ということ。
本当に心からそう思います。
また長い文章になりましたm(__)m
節目の11日には仕上げようと思っていたのに、こんなに遅くなって、値打ちも薄れておりますが(笑)、こんな拙い感想を最後まで読んで下さった方に心から感謝致します。
ありがとうございました。
・・・その日、その後に見た写真展のことはまた後日書きます~♪












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Last updated  October 13, 2012 06:25:24 AM
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