中国茶・台湾茶と旅行 あるきちのお茶・旅行日記(旧館)

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2008.08.16
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テーマ: 中国&台湾(3305)
カテゴリ: 旅行
2005年8月末から9月始めに行った旅行記の続きです。( 今までの一覧

高昌故城を出たあと、ドライバーは道端にある1軒の売店に寄りました。
ここで水のペットボトルを4本買い込みます。

ドライバー:沙漠に行ったら、水売ってないから

車をさらに走らせ、ピチャン方面を目指します。
沙漠までは結構な距離があるようです。

途中、「病院の所有地だから立ち入り禁止」のようなプレートが道のど真ん中に置いてあったのですが、これをドライバー氏、車から降りてズルズルとどかして、通過します。

いいのか??

そこから、しばらく走ると道の舗装はなくなり、ガタゴトする道を車はズンズン進んでいきます。

高昌故城を出てから、約1時間半。


沙漠の端っこ

奥の方に沙漠が見えます。
ここが沙漠の端っこなのですね。

ドライバーと一緒に沙漠のところまで行きます。

沙漠に入ったところ

いやー、沙漠ですね(当たり前)

手前の方は、人が歩いたりした跡があるので、ドライバーを車に帰して、奥の方へズンズンと進んで行ってみます。

沙漠1

沙漠2

進んでいけば行くほど、遠くまで続く砂の世界が見えてきます。
鳥取砂丘も結構なスケールですが、本物の沙漠はやはり違うようです(^^;)

沙漠3

風によってできる、砂の模様(風紋)もしっかり出ています。

いやー、沙漠をこの目で見て、自分の足で歩けたことに、ちょっと感動です。

30分ばかり、沙漠をボケーッと眺めた後、車のところまで戻ります。
この後、日没になってから、もう一度来ます。夜の沙漠は、またひと味違うそうなのです。


葡萄を干すための、日干しレンガで作られた葡萄干し小屋もありました。

私とドライバーは、ブドウ棚の下に作られた客間?に通されます。

民家のブドウ棚

庭の一角なのでエアコンも無いのですが、ブドウ棚の下にいると不思議と暑さを感じず、風が通り抜けるととても涼しいのです。
生活の知恵なんでしょうね~。

沙漠の民家

ここで、ブドウとお茶を頂きながらしばらく待ちます。


酸味と甘さのバランスが絶妙なんですよね。
ちなみに、種はわざわざ出さずに丸ごと食べてしまうのが、ウイグル流です。


それからお茶。
この辺のお茶は、黒茶だと思っていましたが、トルファンで出されたのは紅茶。
ダストのようなものなのですが、薄い紅茶をガブガブと飲みます。
この地域でも、茶は必需品のようです。


このあと、地元の料理であるラグメンを頂きました。
きしめんのような麺ですが、なかなか美味しい(^^♪
シルクロードの食事は、私の口には良く合うようです。

お茶を飲み、ブドウを食べながら、ドライバーとあれやこれや話をします。
お互いに母語ではない、普通話でウイグル人と話すのもなんだかヘンな気分ですが。


トルファンの気候の話。日々の生活の話etc...

まあ、その中でもインパクトのある会話はこの辺でしょうか。

ドライバー:今まで中国でどこに行ったことがある?

あるきち:えーと、西安、敦煌、杭州、上海、桂林かなぁ。

ドライバー:北京は?

あるきち:行ったことない。

ドライバー:中国の首都なのに行ったことがないのか!


うー、ウイグル人にちょっと馬鹿にされた。。。
そりゃぁ、こんな奥地まで来るんだから、よほどの中国マニアだと思われたんでしょうねぇ(^^;)


それから、強烈だったのが、この質問。

ドライバー:中国の他には、どこの国に行ったことがある?

あるきち:えーっと、アメリカでしょ、それからベトナム、タイ、カンボジア、台湾。

ドライバー:台湾は中国だよ(微笑)


しまった、迂闊だった!

あるきち、大慌て((((((^^;

だって、相手はウイグル人ですよ。油断してしまった。。。


何とか絞り出した言葉が次の言葉。

あるきち:うーん、それは色々難しい問題があるから、別の話をしよう。


・・・色々話していて分かったのが、ウイグル人でも考え方は色々だということ。
一部では、中国からの分離をを求める動きがありますが、それが必ずしも全ての人々にとってベストではないのです。

特にトルファンは観光の街。
ドライバーの彼も、普通話ができるから、中国人を相手に商売ができ、生計が成り立ちます。
中国無しには、彼らは生きてゆけません。

新疆全体を見ても、まだ産業と呼べるものはそんなにありません。
確かに、石油は出ます。
しかし、これも中国資本の石油会社が設備投資をし、お金をかけているから採掘ができるのです。

もし無理矢理、分離し、中国資本が総引き上げをしたらどうなるのか。
世界最大の市場になる可能性がある中国との関係悪化を考えれば、わざわざこの地域に投資するほどお人好しの国は無いでしょう。

おそらく、世界の最貧国が1つ生まれるだけのことです。
様々な抑圧からは解放されるかもしれませんが、外貨も稼げず、日々の暮らしは相当厳しいものになるに違いありません。

それは住民にとって、本当に良いことなのか?

住民の総意が分からない以上、一部の運動家の話だけに耳を傾けて、それを応援するような軽々しい真似を外国人はするべきではない、とこの時に思ったのでした。

確かに、あまりにも酷いことが、この地域では行われています。
そういう事実を知ることはもちろん必要ですが、その後の行く末まで考えてあげないのは無責任だと、あるきちは思うのです。
外国人は逃げられても、彼らは日々の生活から逃げられないのですから。
#そう考えると、某所の指導者の言う、「高度な自治」の要求というのは、上手いんですよねぇ。良いとこ取りなんです、これなら。

おっと、話がそれました。

そんなこんなで2時間ほど、時間を過ごしました。
ウイグル人の家の女性にお礼を言って、もう一度、沙漠に戻ります。

はたして、夜の沙漠は、どんなところなのか。
続く。

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Last updated  2008.08.16 16:23:35
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