★☆♪あ~した、てんきに、な~ぁれ!♪☆★

2006.11.24
XML
カテゴリ: 病気とともに
「…成功しちゃったんだ?」

彼女は言った。

この反応が欲しかったのだと
そのとき初めて私は感じていた。

「そう、そうなんですよ」
微かに私は笑みさえ浮かべていた。


話題は
先月、うつ病だったいとこが自殺してしまったこと…

話すつもりはなかったが。


とは言っても、眼科。
なぜか私は
この暗室でのこの医師との診察が
とても好きだ。

一年前、私は大量服薬をした。
・・・失敗、した。

ぼんやりした頭で
救急処置室のベッドで
私は彼女を呼び出した。眼科の主治医というだけの関係だが
私は彼女を呼び出してしまった。

そうだ。

思い出して身震いする。
怖いこと、したもんだ…

「あなたは成功しなかったものね。その差…なんだよね。」

はっきり言う人だが
裏は無い。

この話に及ぶと
すうっと優しい笑みで話しかけてくれる。
信頼する人のひとりだ。たぶん、本質が似ているのだと思う。

間違いなく
私は
過去の自分の病状を怖いと感じた。

それを彼女に伝えると

「病気がそうさせることなのよね…怖くない、それが最良のことだとしか思えない…」

と静かな返事がかえってきた。


・・・病院からの帰り道。
橋の上でぼんやり考えた。

ここから何度飛び降りようと思ったかな…と。

思い出して身震いした。

いとこの自殺は
私の病気の終焉を教えてくれたようだ。


終わったんだ…
苦しい病魔との戦いは
もう
終わったんだ…

このひと月
苦しかった。
でも
最後の最後だと
私に教えるかのように
繰り返された感情だったのだ。

コーダ…

もうきっと
こんなひどい苦しみは無い。
たとえあったとしても
それは必ず
乗り越えられる。









お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

Last updated  2006.11.25 01:22:35


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: