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クラシック・ロック・ファンにはおなじみのスティーブ・ウィンウッドが、ファイル交換利用のプロモーションを始めたという画期的なニュース。トラフィックやソロ、多くのミュージシャンとのコラボで有名なウィンウッド。(筆者もファンです)このたび、テレビ番組「アクセス・ハリウッド」と提携し、「カザー」などのファイル交換ソフトを使ったプロモーションに着手したそうです。ロイターによれば、ウィンウッドは8分間に及ぶ「ディア・ミスター・ファンタジー」の未発表ライブ版のファイルと、リハーサル風景などを収録した映像ファイルを、ファイル交換ソフトのユーザーに無料提供するそうです。ファイルには約5秒の広告が挿入されていて、他の楽曲紹介や懸賞が掲載された「アクセス・ハリウッド」のウェブサイトにユーザーを誘導する仕組み。もしろんこのサイトはウィンウッドが自主制作したアルバム「アバウト・タイム」の通販サイトにリンクされているそうです。ピア・ツー・ピア形式のファイル交換は、著作権侵害のまん延やCD売り上げ減少の原因として、音楽業界から問題視されていますが、このプロジェクト関係者は、「大手レコード会社はファイル共有を恐れる余り、ビジネスチャンスを逃している」と皮肉っているとか。ミュージシャンサイドからのこのような試み(ファイル交換ソフト活用)は、まさにプログレッシヴな動きとして評価してもよいのではないかと思います。最近、交換ソフト「Winny」の開発者が逮捕されて論議を呼びましたが、シフト自体に問題があるのではなく、利用方法に問題があったわけですから、著作権者であるミュージシャン側から、このような動きがでてきたということは、今後の法運用や捜査機関の取り締まりなどにも少なからぬ影響を与えるのではないかと思われます。コンピュータソフトウェア著作権協会(ACCS)と日本レコード協会(RIAJ)による「ファイル交換ソフトの利用実態」調査(今年4月)では、ファイル交換ソフトを「現在利用」している人は2.8%、「過去に利用」の経験がある人は4.3%という結果が出ました。昨年の調査では「現在利用」が3.4%、「過去利用」が3.0%という結果でした。インターネット利用者数の推移を考慮すると、今年はファイル交換ソフトの「現在利用」は約94万9,000人(2003年調査・98万6,000人)、「過去利用」は約145万7000人(同・87万人)となり、合計約240万6,000人(同・185万6,000人)が利用経験者と推定されています。Winny事件の影響からか「現在利用」はやや減少傾向にあるという結果になりました。が、過去利用を含めればこのようなソフトに関心のあるネットユーザーは増加しています。同調査では、現在利用者が過去1年間にダウンロードしたファイル総数は平均137ファイルで、内訳は、「音楽関連」49.6、「映像関連」63.0、「ソフトウェア」7.8、「写真関連」10.1、「文書関連」6.6ファイルの順となっています。圧倒的にエンタメ関係が多いことが明らかになってますね。ウィンウッドの実験が成功して、これに多くのミュージシャンが刺激されることを願いたいです。ファイル交換ソフト利用実態調査( PDF, 102K)
2004.06.30
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今日の午前10時からチケット発売予定とされていた、キース・エマーソンの東京公演チケットですが、急遽、イープラスやチケットぴあでの一般発売が延期となりました。発売日は未定だそうです。ですが、ライブ会場の duo MUSIC EXCHANGEでは、電話で予約を受け付けています。当日精算で整理番号はありません。もし公演自体ができなくなった場合は、予約者に連絡してくれるそうです。数日以内に結論がでるそうです。公演日:2004年7月18日(日)開演:7:00PM 開場:5:30PM 会場: duo MUSIC EXCHANGE 席種・料金: 立見 \10500 学生 \5250 (サイトには、まだ詳しい情報は掲載されていません)というわけで私もなんとか入場権(券ではなく)は確保しましたが、どうなることやら。キースのような大物を呼ぶのに、こんなあやふやでよいのでしょうか?
2004.06.29
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所用で有楽町まで行ったついでにHMVに寄って、CDをいろいろ見てきました。最近はネットショッピングばかりなので(出かけてもプログレ専門店ばかり)、店頭でCDを手にとって見るなどというのは久しぶりでした。国内盤10~15%セールなどをやっていて、購買意欲をそそられました。(笑)試聴した中で一番良かったので購入してきたのが、BBCが今年最も期待される新人アーチストに選んだキーンのCD「Hopes And Fears」です。UKでは初登場1位を記録したアルバムだそうで…。1曲目の「Somewhere Only We Know」はUKナショナルチャート初登場3位を記録したメジャー・デビュー・シングル。ビートルズ風のプップセンスあふれる曲で、一発で気に入りました。このバンド、もとは4人編成で97年に結成されたそうですが、2000年と2001年に出したシングルが売れずギタリストが脱退したのを機に、3人でバンドを続けることになり、ベーシストがピアノにパートを変更したため、今ではヴォーカル・ピアノ・ドラムの変則3人編成だそうです。きちんと韻をふんだ歌詞にきれいなメロディ、コリン・ブランストーンを彷彿とさせる包容力と叙情性があるヴォーカル。同じ3人組でもELPやUKとは全く異なる編成で、めちゃくちゃポップなサウンドを聞かせてくれます。90年代にヒップポップやR&Bなどの影響を受けてきたはずのイギリスの若者たちが、ここまでメロディ主体の曲が書けるというのは、とてもすごいことではないかと思う。彼らは今夏のフジロック・フェスに参加するため来日するそうなので、日本でもきっと人気がでるでしょう。楽天でこのCDを売っている店はないので、こちらを参考にしてください。http://www.hmv.co.jp/product/detail.asp?sku=1860093
2004.06.28
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「ベストヒットUSA」でもランキングされた歌姫ジェシカ・シンプソンの最新ヒット曲。吐息系の女性ヴォーカルが大好きな(?)私の耳に、すんなり入り込んできたバラード。Watching every motionIn my fooish lover's gameOn this endless oceanFinally lovers know no shameTurning and returningTo some secret place insideWatching in slow motionAs you turn around and sayTake my breath awayTake my breath away目を奪われるような異性に出会い、心臓がどきどき。息が止まるくらいに心を奪われそうな一目惚れがテーマなのでしょうか。…と、自分らしくない書き方なのは承知しております。(笑)この曲は1986年に公開されたトム・クルーズ主演映画「トップガン」のテーマソング、「~トップガンLOVEテーマ~(Take My Breath Away~Love Theme From TOP GUN)のカバーです。作曲は「フラッシュダンス」や「オーヴァー・ザ・トップ」などにも曲を提供した映画音楽の才人、ジョルジオ・モロダー。原曲は79年、ベーシストのジョン・クロフォードが中心となって、南カリフォルニアで結成された「ベルリン」というバンドが演奏しています。女性ヴォーカリスト、テリー・ナンが歌っているそうですが、未聴です。トップガンの大ヒットに伴い、この曲も全米シングルチャートのナンバーワンに輝いたとか。ジェシカのアルバムはこちら(↓)です。
2004.06.27
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今日は息子が塾からもらってきた招待券で、久しぶりに東京ドームでプロ野球を観戦しました。ゲームは今話題のオリックス対日本ハムの13回戦。てっきり日ハムの主催ゲームかと思いきや、オリックスが1塁側なのでびっくり。ハムが札幌に本拠地を移動したからでしょうか。ハムの3塁側は意外でした。試合は見事なシーソーゲームで、終盤にスリリングな展開が待っていました。1点を追うハムが9回裏、オリックスの守護神・山口から新庄などがタイムリーを放ち、4-3と逆転に成功。9回裏、ハム先発の金村が完投勝ちするかと思いきや二死から崩れ、降板。救援の横山も満塁からヒットを打たれ、サヨナラはかろうじて免れるも(2塁ランナー本塁封殺)、試合は4-4の同点で延長戦に。そして延長10回、一死走者なしからオリンピック代表の谷が左越えにソロ本塁打。オリックス、今季2度目のサヨナラ勝ちでした。4-4の10回をしのいだオリックスの相木が2勝目。という劇的なフィナーレが待っていたにもかかわらず、9回裏終了時点で息子が「もう帰りたい」と言い出し、後ろ髪を引かれる思いで、球場を後にしたのでした。(笑)オリックスのサヨナラ勝ちを知ったのは家に着いてから。でもパリーグも良いゲームをしていますね。帰りがけ近鉄ファンがオリックスとの合併反対の署名をしyていましたが、パの灯りを消さないためにも、2リーグ制だけは維持して欲しいと思います。それにしても新庄はとてもスマート(ヒップも小さい、笑)で、かっこよかったです。それと売り子のお姉さんたち、見ない間に美女が増えましたね~。ビールやらコーラやらホットドックやら買い食いしてしまいました~(爆)。野球熱、再燃か?
2004.06.26
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キース・エマーソン・バンドの東京公演が決定しました。公演日:2004年7月18日(日)開演:7:00PM 開場:5:30PM 会場: duo MUSIC EXCHANGE 席種・料金: 立見 \10500 学生 \5250 (サイトには、まだ詳しい情報は掲載されていません)エレクトリックライブで、共演するのは、デイブ・キルミンスター(ギター)、フィル・ウィリアムス(ベース)、ピート・ラリー(ドラムス)の腕利きミュージシャン。 2004/6/29(火)から発売 @ぴあ会員になる必要があります。詳しくは「電子チケットぴあ」のページで検索してください。 このメンバーでの演奏は「Viva Citas - Live At Glasgow」(国内盤 VICP62446)というCDで聞くことができますが、キルミンスターの演奏がすさまじく良いです。今回も予想される演奏曲は、「タルカス」「ホーダウン」「庶民のファンファーレ」「ホンキー・トンク・トレイン・ブルース」など。 それにしてもチケット代が高すぎる。しかも立ち見かよ~。(笑)オーディエンスの年齢層(30~50代)を考えてほしいものです。
2004.06.25
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「アイ・イン・ザ・スカイ」などのヒット曲で有名なアラン・パーソンズが、8月に5年ぶりに新作アルバム「A Valid Path」をリリースします。長年の友人、10ccのスチュアート・エリオットをはじめ、ピンク・フロイドのデヴィッド・ギルモア、Beck以降のシンガー・ソングライターとして人気があるP.J.オルソンなどが参加しているそうです。アランパーソンズ・プロジェクト時代のロマンティックで上品なポップス路線とは異なり、「エレクトロニカ」にチャレンジしているそうです。それを裏付けるかのように、「ケミカル・ブラザーズに対するUSからの回答」として紹介されたテクノ・ユニット、クリスタル・メソッドが参加しているとか。(CDジャーナルより) と、言われてもテクノ系には疎いので、何のことかさっぱりわかりませんな。(苦笑)アラン・パーソンズといえばやはり、ビートルズの「アビイ・ロード」やピンク・フロイドの「狂気」などで有名ですよね。その後、エリック・ウールフソンと共に率いたアランパーソンズプロジェクトも良かったです。が、今回の新作にエリック・ウールフソンは不参加だそうです。はたして、どんなアルバムになるのでしょうか。ちなみにジャケットのアートワークは、フロイド作品で有名な元ヒプノシスのストーム・トーガソンが担当しているそうです。
2004.06.24
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今日は、暗いニュースばかりでしたね。日本も世界もどんどん悪くなっているような…。そんな中で、ちょっと笑えたのが、ポール・マッカートニーが、ロシアの天気を修正してしまったというニュース。6月20日(日)、ロシアのサンクト・ぺテルスブルグで行なわれたライブは、マッカートニーにとって3000回目のステージ。しかし、その日の天気予報は雨。そこでマッカートニーは、ジェット機を飛ばし雨雲にドライアイスを噴射したそうです。「The Sun」紙によると、2万ポンド(およそ400万円)をかけたこの作戦は大成功。マッカートニーがステージに登場するときは、雲の間から陽光が差していたそうです。ドライアイスは、雲の中の水分を固めてしまうので、このような奇策(?)が成功したというお話。(笑)天気を変えてしまうという技は、雲がある状態なら可能だそうです。たとえば、1.雨が降りそうな大気にヨウ化銀をまくことで、水蒸気がヨウ化銀の粒にくっついて降雨を誘発させる。(東京都では最近、ヨウ化銀を燃焼させて、その煙を上空に放出させ降雨を試みた。)2.お隣の中国では、ヨウ化銀が詰まった弾を、高射砲により雨雲に発射させて、雨を降らせているそうです。全く雲のないところから雨を降らせることはできないが、将来、人間が自由に天気を変えることができるそうになるかも…?ところで、ポールにとってこの日は、15歳でザ・クォリーメンに参加して以来、3000回目のライブ。マッカートニーは、ザ・ビートルズで2523回、ウィングスで140回、ソロとして285回もステージに立ったそうです。(一部ヤフーニュース)
2004.06.23
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今日のビッグニュースはこれでしょう。ソフツこと、ソフトマシーン(Soft Machine)の作品群が、10月にソニーから紙ジャケでリリースされます。(探検隊サイトより)10月1日に発売されるのは以下の5枚。MHCP423 ソフト・マシーン / 3RD MHCP424 ソフト・マシーン / 4TH MHCP425 ソフト・マシーン / 5 MHCP426 ソフト・マシーン / 6THMHCP427 ソフト・マシーン / 7 ソフト・マシーンとは、1960年代末、ジャズやロックなどの要素が混ざり合ったサイケチックなサウンドで、イギリスのカンタベリーを中心に活動していたグループ。結成当初は、ロバート・ワイアット(ds、vo)、ケヴィン・エアーズ(b、vo)、マイク・ラトリッジ(key)、デイヴィッド・アレン(g)らで66年に始動。2作目以降からは、ヒュー・ホッパー(b)やエルトン・ディーン(sax)、カール・ジェンキンス(key)(この人、いまや「アディエマス」で大ブレーク!)、ジョン・マーシャル(ds)らのジャズ組がバンドを支配するようになると、ひねくれたカンタベリーサウンドに代わり、濃いジャズ・ロックへとサウンドが変化します。一連の名盤の紙ジャケ化(たぶんリマスターでしょう)は、プログレファンの悲願でもあったので、うれしいことです。ですが、アラン・ホールズワーズ(g)が唯一参加した8作目の作品で、超名盤とされる「収束」からレコード会社がCBSからEMIに変わったので、今回のリストには含まれていません。そしてソフツを抜けたロバート・ワイアットが、デイヴ・シンクレア(key)や、ビル・マコーミック(b)、フィル・ミラー(g)らと結成したマッチング・モウル(MATCHING MOLE)の以下のアルバムも、同じ日に紙ジャケでリリースされるそうです。MHCP428 マッチング・モール / そっくりモグラMHCP429 マッチング・モール / そっくりモグラの毛語録MHCP430 ロバート・ワイアット / THE END OF AN EAR「そっくりモグラ」1曲目の「オー・キャロライン」は、聞く者の涙腺を刺激する名バラード。さらに「対モグラ・ジャケット」は名アートワークとして名高いものだけに、ぜひ紙ジャケで堪能して欲しいものです。 おりしも10月にはデイヴ・シンクレアがいとこのリチャード・シンクレア(b,vo)を伴って来日公演をするので、いやがおうにも盛り上がるでしょうね。来日情報はこちら。
2004.06.22
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ブリティッシュ・ロックは聞いても、ブリット・ポップには手が出せずにいたのですが、レディオヘッド衝撃のサードアルバム「OK Computer」を聴きました。こんな日記を始めていなかったら一生聴いていなかった音楽かも~などと思いつつ…。あまり他と比較してはいけないと思いますが、第1印象は、やはり90年代メタルクリムゾンをポップにした感じでしょうか…?ただ内容は、初期のクリムゾンのように混沌としています。(笑)メロディアスハードというにはおとなしすぎるし、やはりポップなのでしょう。というわけで、もうちょっと聞き込んでから、きちんとした感想を書くことにします。^^;--------------------------夕方、コンビニで買い物をしていたら、突然、雨がどしゃぶり。女性店員が「これどうぞ」と言って差し出してくれたハンカチが嬉しかった。こういう小さな心遣いがいいですね。また買いに行きたくなるってもんです。(たとえ何かの商品に付いていた景品であったとしても…(^^ゞ)
2004.06.21
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昨日(19日付)の朝日新聞・社説欄に「輸入CD...ファンは怒っている」という題で、国会で成立した改正著作権法の問題点を指摘した主張が載りました。<社説より>改正法には規制対象として「日本の音楽」とも「アジアからの逆輸入」とも書かれなかった。アジア、欧米を問わず、どんなCDでも輸入を禁じることができるような文章だ。実際の運用にあたって、アジアからの逆輸入ものと欧米からの輸入盤を、税関できちんと区別できるのだろうか。懸念はぬぐえない。 来年から輸入盤が入ってこなくなれば、日本では世界一高い国内盤を買うしかなくなる。各地の個性豊かなジャケットにも触れられない。これでは音楽ファンはたまらない。 -----------------------------法律の分析を正確に捉えていると思います。一番、感心したのは太字部分。マニアックなコレクターの気持ちがよくわかっていると思います。(笑)政府は、法規制問題を議論する場に消費者代表を排除しておいて、法律制定後になって、ようやく音楽評論家らと法律の運用について話し合いを始めているとか。 社説は「ファンを喜ばせ、すそ野を広げるような努力を業界はやってきたのだろうか。ファンも音楽家もともに怒った意味を、業界や政府はかみしめてほしい。」と締めくくっていますが、全くその通りだと思います。-----------------------------音楽評論家・高橋健太郎さんのblogによれば、某レコード会社は洋楽に関しては6000枚売れる見込みがなければ、日本発売しないことにしたそうです。現実にイエスのExpanded & Remastered盤についていうと、他のアルバムに比べ人気がないトーマトとドラマの国内盤は出ませんでした。しかも「サード・アルバム」までは国内製造盤(Made In Japan)だったのに、「こわれもの」から「究極」までの4枚は輸入盤(デジパック)に、英文ライナーの和訳と帯が付いただけの、いわゆる「輸入盤国内仕様」でした。簡単に言うと、だんだん手抜きしているわけですね。(最近出たロンリー・ハートは国内製造盤に戻っていましたが…。)今後、国内で売れそうもないCDは、国内盤リリースが見送られるか、輸入国内仕様としてリリースされることになりそうです。ということはお目当てのミュージシャンでない限り、輸入盤が先に出ても安易に手を出さず、先に買った人の評価などを参考に、国内盤リリースの可能性を模索した上で、購入するかどうかを決めるという消費行動が求められるということになるのでしょうか?Midge大佐さんも指摘されている通り、今回の参議院選挙も重要ですね。
2004.06.20
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韓国の人気ミュージシャンが出演する「K GENERATION K-POP SPECIAL LIVE」に行ってきました。韓国観光公社が主催する「KOREAN WAVE 2004 in TOKYO」という文化行事の一環で行われました。会場となった「ZEPP TOKYO」の前では、開場前から黒山の人だかり。老若男女あわせ、ざっと1500人位はいたでしょうか。「冬ソナ」ブームに便乗した企画ですが、日本では認知度が低い韓国のミュージシャンのライブにこれだけ集まれば上出来(?)。開場がかなり遅れましたが、ライブはほぼ予定通り、午後6時30分に始まりました。出演歌手は、リナ・パーク、キム・ユナ (Jaurim)、Sugarの3アーチスト。Sugarは2001年12月に韓国でデビューしたアイドルグループ。今年2月には日本デビューをしたそうですが、全然、知りません。^^;モー娘のような歌と踊りで楽しませてくれました。(感想、これだけかい?)続くは韓国のロックグループ「Jaurim」のヴォーカリスト、キムユナ。Jaurimとは、漢字で「紫雨林」と書くそうで、これのハングル読みがジャウリムなんですね。日本でもライブをやっているので、ご存知の方も多いかもしれません。西新宿の某CDショップでも、CDが売られていましたっけ。今回はユナさんのソロなので、ロックではなくタンゴ調のしっとりとしつつも情熱的なソロ曲を披露してくれました。ジャズ、ボサノバ、ロック、クラシックなど、さまざまな音楽を取り入れたサウンドに、芯のしっかりしたボーカルが不思議とマッチしていました。トリは在米韓国人出身のリナ・パーク。本名はパク・ジョンヒョン。2002年、日韓サッカーワールドカップの時、「Voices Of Korea / Japan」という公式テーマソングを歌ったユニットに、韓国代表として参加した実力派。韓国の宇多田ヒカルと言われているとかいないとか。ライブではR&Bとバラードが融合した曲を披露。レンジが広く説得力があるヴォーカルは、聴き応えがありました。エルトン・ジョンとクラプトンのカバー曲も歌ってくれて、やっと知ってる曲が出てきたと思ったらもう終わりでした。このリナ・パークという歌手、エイジアの「嘘の微笑み」を韓国語でカバーしたことで、2年前、エイジア系ウェットンファンの間でひそかに話題になりました。(笑)韓国のポップ歌手の歌唱力を肌で感じることができて、とてもよかったのですが、3時間あまりのスタンディング・ライブ鑑賞は、腰にきますね。おかげで、帰宅後、たっぷりと熟睡できました~。ライブの模様は27日(日)の17時からInter FM(76.1 MHZ)で放送されるそうです。
2004.06.19
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ジェネシスと、「ピーガブ」ことPeter Gabrielのファンに朗報です。超難解であるがジェネシスの最高傑作であり、ピーガブ在籍時の最後の作品、「魅惑のブロードウェイ」(The Lamb Lies Down On Broadway)がリリース30周年を記念して、9月に5.1ミックス・ヴァージョンとして再リリースされる予定だそうです。少年ラエルの不思議な冒険物語を基にしたロック・オペラ風トータル・コンセプト・アルバムの本作(2枚組み)が、どんなハイ・クオリティ・サウンドでよみがえるのか、興味津々です。さらに、ジェネシスの歴代メンバーや関係者たちが、当時の貴重なライヴやテレビ番組映像、ビデオ・クリップなどを織り交ぜて、ジェネシスの名曲の数々を振り返る映像作品「ザ・シェネシス・ソングブック」がDVD化されます。ビデオ版は3年前にリリースされましたが、今回のDVD版はVHS版の内容に、「フォロー・ユー・フォロー・ミー」「アフター・グロウ」などのスタジオ演奏や追加インタビューなど約40分間加えたものになっているとか。出演者は、ピーター・ガブリエル、アンソニー・フィリップス、トニー・バンクス、マイク・ラザフォード、フィル・コリンズ、スティーヴ・ハケット、レイ・ウィルソン、ジョナサン・シルヴァー、チェスター・トンプソン、ダリル・ステューマー、ヒュー・パジャム、トニー・スミス、デヴィッド・ヘンツェルなど歴代メンバーおよび関係者。<収録予定内容> (01) ゴーイング・アウト・トゥ・ゲット・ユー (02) スタグネーション (03) サルマシスの泉 (04) ホライズンズ (05) ザ・ミュージカル・ボックス (06) サパーズ・レディ (07) アイ・ノウ・ホワット・アイ・ライク (08) 眩惑のブロードウェイ (09) イン・ザ・ケイジ (10) ダンス・オン・ア・ヴォルケーノ (11) アフターグロウ (12) フォロー・ユー,フォロー・ミー (13) ミスアンダースタンディング (14) ターン・イット・オン・アゲイン (15) ママ (16) インヴィジブル・タッチ (17) セカンド・ホーム・バイ・ザ・シー (18) ドミノ (19) 混迷の地 (20) アイ・キャント・ダンス (21) ノット・アバウト・アス (22) フェイディング・ライツ など。型番 VABG-1130:\3,990(税込)7月28日にリリースされるそうです。(CDジャーナルより)リリースが待ち遠しいです~!(笑)------------------さらに今日はポール・マッカートニーが来年の2月に、3年ぶり4度目の来日公演を行うというニュースもありました。東京・大阪に加えて札幌・名古屋・福岡の5大ドームでの公演が行われる可能性もあるとか。今度こそラストツアー?くわしくはこちらで。--------------------今日の東京新聞の社説「輸入CD規制 厳しい監視を怠るな」は、輸入盤規制法に反対する消費者の気持ちを代弁したすばらしい内容。「国民は、特定のCDが輸入禁止になる法律の運用だけでなく、CD市場で輸入盤が高くなったり、種類や数が減らないか、厳しく監視する必要がある。国民の選択肢が制限されると、音楽文化の衰退につながる。事態が悪化したらただちに、法の見直しを求める行動が迫られよう。」まさにその通り。そして問題の根本は、これですね。「著作権など保護の名の下に、実際は業界の利益擁護に走っているとしか思えない文化庁の姿勢にも問題がある。文化庁設置の目的はわが国文化の振興で、特定業界の保護ではない。文化庁の役人も公務員の一員のはずだ。国民全体の奉仕者との自覚を忘れてはならない」原文の一読をオススメします。
2004.06.18
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「韓流」とは、韓国の映画、ドラマ、音楽など大衆文化がブームになる現象のことです。もとは中国や台湾で作られた言葉だと記憶しています。今日はその韓流の立役者ともいえる人気男優が3人も、来日して空港はパニックだったそうな。(ヤフーニュースより)韓流ブームの主役が3人そろって来日!韓国映画「ブラザーフッド」(カン・ジェギュ監督、26日公開)に主演する俳優、チャン・ドンゴン(32)とウォンビン(26)が16日、成田着の大韓航空機で来日した。NHK総合で放送中の人気ドラマ「冬のソナタ」(土曜後11:10)に出演し、人気急上昇中のパク・ヨンハ(26)も日本での歌手デビューのプロモーションのため同便で初来日。空港には3人のファン約1000人が集結し、韓国語の悲鳴が飛び交うなど異様な熱気に包まれた。なぜ日本の空港で韓国語の悲鳴なのか、意味がよくわかりませんが、(笑)冬ソナではヨン様の敵役でもあるヨンハ君(この人もヨンか)、NHKの昼の番組でインタビューに応えていましたが、なかなか可愛い好青年でした。上品にかまえたヨンよりも、庶民的で愛嬌があると思いました。(あくまでも男の視点です。あしからず…)今回は、今日発売された日本デビューアルバム「期別(キビョル)」のプロモーションで来日。20日には横浜ランドマークプラザでトーク&ミニコンサートを開催するそうな。これは昔から言われていることだけれど、朝鮮半島には「南男北女」という諺があり、美男は南(韓国)に多く、美女は北(北朝鮮)に多いという意味です。最近、韓国の男優が日本の女性にもてるのもこういうことが関係しているのかなと…。で、北には確かに美女が多いけれども、あれは案内人とか公式の行事などにでてくる人達ですね。経験上、韓国にも美女は少なくないと思います。(なんのこっちゃ…)
2004.06.17
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足の親指などが腫れ上がり、風にあたっただけでも激痛が走る病気「痛風」のお話です。今日の夜8時からNHKで放送された「ためしてガッテン」。現在、成人男性に急増中の生活習慣病「痛風」が特集され、病気のメカニズムに関する新事実が明らかになりました。痛風と言えば、ビールなどに含まれているプリン体が悪いと思われていますが、実験結果、そうではないことがわかりました。だからといってがぶがぶ飲んでもいいということではないようで。(残念ですが…)痛風とは人間は体の中にある尿酸が何らかの理由で増えていき尿酸ナトリウム結晶になり、それが手足の末端や関節などにたまって、ある日突然、耐えがたい激痛をもたらす恐い病気です。血液検査で血清尿酸値を計ったとき、成人男性で4.0~6.5ミリグラム、成人女性で3.0~5.0ミリグラム(1デシリットル当たり)なら健康です。が、性別や年齢にかかわらず、7.0ミリグラムを超えると「高尿酸血症」といいます。番組の実験でわかった新事実とは、プリン体の高い食品を3日間食べ続けても、尿酸値は変化しないということ。それでは何が原因なのかというと、細胞の新陳代謝によって壊れた細胞核から大量に出てくるプリン体が尿酸の原料となっているということです。筋力トレーニングなどの激しい運動をすると、細胞が破壊されるので尿酸が40%も増えます。無酸素の状態で細胞が大量にエネルギーを消費すると、その時の燃えカスとしてプリン体が作られてしまうからです。尿酸は対外に排泄してしまえば害はないです。が、血液中の糖を細胞へ送り込み血糖値を一定に保つ役割をするインスリンが内臓脂肪の増加などで糖を細胞にうまく送りこめなくなると、インスリンが増えすぎて尿酸などの老廃物までも再び細胞へ戻し始めます。肥満などにより増加したインスリンが尿酸を細胞に戻してしまう…これが高尿酸血症の原因のひとつと考えられているそうです。そこで対策としては、1日2リットル以上の水分補給をして尿を出すようにする。夏場は汗をかきやすいので、特に水分補給が重要です。また尿酸はアルカリに溶けやすいので「尿アルカリ化食品」をたくさん摂取することで、尿酸値を下げることも期待できるそうです。<代表的な尿アルカリ化食品とは…>くだもの: バナナ、メロン、グレープフルーツ 野菜類: ほうれん草、ゴボウ、にんじん、キャベツ、大根、かぶ、なす、アスパラガス イモ類: 里芋、じゃがいも 海藻類: ひじき、昆布、わかめ その他: 牛乳、大豆、干しシイタケ 結局、野菜中心の食生活をしたほうが良いようです。もちろんアルコールの大量摂取も、急激な運動と同様に細胞を壊すので禁物です。ビールが痛風の原因でないことがわかって安心しました。まあ、中ナマ1杯くらいならOKだということでしょうか…(笑)かくいう私も500万人とも言われる痛風予備軍の一人です…(大汗)。くわしくはこちらで。
2004.06.16
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先週リリースされたそうですが、今日、お茶の水で買ってきました。この作品を買うのはこれで何回目なのか、よくわかりませんが。今回はライノからリリースされた「Expanded & Remastered」バージョンの国内盤仕様。新規リマスターで音質が向上したうえ、ボートラが6曲もついています。2002年1月23日に、国内盤としては紙ジャケシリーズでHDCDリマスター盤がでています。ライノのリマスターは派手さはないもの、高音部から中間部、低音域にいたるまで、丁寧な音作りに定評があります。今回のリマスター盤も中間部が豊かで、クリスのベースの輪郭がより明確になるなど、きめの細かいリマスタリングがなされているようです。大音量で聞くか、さもなくば高音質ヘッドフォンで確認したいところです。ボーナス・トラックは、このアルバムから「ロンリー・ハート」に次ぐ2枚目のシングルとしてリリースされた「Leave It」のシングンル・リミックス。さらにはシネマ期に録音された「Make It Easy」。これは1990年のボックス・セット「イエス・イヤーズ」に収録されたもの。イントロが「シネマ」です。3枚目のシングルとして発売された「It Can Happen」のシネマバージョンも、同ボックスセットからのテイク。こちらは全米51位。初出の「It's Over」はラビンがリード・ヴォーカルを取るロック調のナンバー。賛否両論が起きそうなのが「ロンリー・ハート」のエクステンデッド・リミックス。原曲がかなりデフォルメされているが、ラビンが作った最初のデモテープと同じリズムパターンだそうです。かなり、黒っぽいつくりですが、飽きるのも早いかも…。(笑)最後はシングルB面で出ていた「Leave It」のアカペラ・ヴァージョン。一切の装飾を排除してヴォーカル&コーラスのみ残したアレンジ。アカペラ・ヴァージョンは待望の初CD化です。ラビン期イエスのスタジオ盤は、8人イエス作「結晶」も含めのべ4枚ほど出ていますが、この90125はポップチャート・ナンバーワンを獲得するなど、イエスとしても最高の出世作であったわけで、それにはプログレファンも異論はないはず。個人的には、「こわれもの」や「危機」(これはこれで素晴らしいが…)よりも、別の意味で愛着を感じるアルバムかもしれません。(WPCR-11859 \1890 in tax)
2004.06.15
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「著作権法改正法案」の成立について、日本レコード協会の依田巽会長がコメントを発表しました。--------------------今後、当協会会員レコード会社は、アジア諸国からの日本音楽に対する需要の拡大に応え、積極的に海外進出を図り、日本音楽文化の海外普及の促進に努めてまいります。また、法案可決に際し衆参両院で付された決議を真摯に受け止め、欧米諸国からの洋楽の並行輸入や個人輸入等を阻害するなど消費者の利益が損なわれることのないよう、立法趣旨に則り、制度の適切な運用を図るとともに、音楽ファンへの利益の還元に更に努めてまいる所存であります。--------------------まさに「これどうよ?」と言いたくなるような内容ですが…。法案が通ってしまったから、もうやることは何もないと思ってはいけないと思う。高橋健太郎さんが書かれているように、個々人の監視と行動が問われている時だと思います。1.輸入禁止期間の短縮化を求める政令で定める禁止期間は7年以内とあるので、なるべく短くさせる。一日にできればベスト。(笑)時限再販制度と同じく6ヶ月で十分ではないかという高橋さんの意見に賛成です。2.政令で定めた輸入禁止期間に輸入権を行使するレコード会社は、カタログを廃盤にしないよう行政指導がなされなければならない。守れなければ罰則が必要だし、政府が何もしないなら、消費者が不買運動を展開する。ベストは法律に罰則規定を明文化すべきでしょう。そうでもしなければ、著作権者たるアーティストへも不利益が起こりえます。1については国会議員や業界関係者の方々にお願いするとして、2については我々消費者の出番だと思います。
2004.06.14
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GTRは、1984年にエイジアを離脱したスティーヴ・ハウ(イエス)が、元ジェネシスのギタリスト、スティーヴ・ハケットと85年に結成したスーパーグループ。異なる音楽性を持つダブル・スティーヴが、ギター中心のサウンドを目指して製作したデビューアルバム「GTR」(1986)は、ジェフ・ダウンズのプロデュースも功を奏し、アメリカの産業ロックファンに受け入れられ、プラチナム・アルバムに輝いた。しかし、メンバー間の音楽的な対立やレコード会社のエゴなどにより、ハケットがツアー後に脱退、ロバート・ベリーを迎えての2作目制作途中で崩壊。しかしファースト・シングル「When the Heart Rules the Mind」 がトップ15に食い込むなど、その後のメロディアス・ハードという新分野を開拓した先駆的バンドだったと思う。ともかくハウとハケットが奏でるカラフルなギターサウンドと、マックス・ベーコンの高音ヴォーカルが売りでした。スティーヴ・ハケットのサイトでGTRのオフィシャル・ライブ映像が公開されました。解像度が低いので少々不満はありますが、当時の演奏が楽しめます。When The Heart Rules The MindQuickTime(BB)Real Audio(Modem) Jekyll & HydeQuickTime(BB)Real Audio(Modem) Here I WaitQuickTime(BB) Real Audio(Modem) ImaginingQuickTime(BB)Real Audio(Modem) The HunterQuickTime(BB)Real Audio(Modem) Stop Look & ListenQuickTime(BB)Real Audio(Modem) --------------------------------------RIAAが定めたゴールド/プラチナ・レコードの基準。 1.ゴールド・シングル1958年から1988年までは、100万枚以上の売り上げがあったシングル盤がゴールドと認定された。1989年からは基準が変わり、半分の50万枚でゴールドと認定されるようになった。 2.プラチナ・シングル1976年になって施行されたプラチナ・シングルは当初、200万枚の売り上げに対し授与された。1989年から、半分の100万枚でゴールドと認定されるように基準が変更された。 3.ゴールド・アルバム1958年から1974年までは、卸値で100万ドル以上の売り上げがあったアルバムをゴールドと認定した。1975年以降は、それに加えて50万セット以上の売り上げが条件として追加された。 4.プラチナム・アルバム1976年から導入されたプラチナム・アルバムは、100万セット以上売れて、かつ卸値で200万ドル以上の売り上げをあげたアルバムに対して贈られている。 5.マルチプラチナム・アルバムプラチナ・アルバムの2倍、3倍…にあたる条件を満たすアルバムに、ダブル・プラチナム(プラチナ×2)、トリプル・プラチナム(プラチナ×3)…とその都度、認定されている。6.ダイアモンド・アルバムプラチナム・アルバムの10倍の条件を満たす売り上げを認定されたアルバムに贈られる。
2004.06.13
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ロジャー・ウォーターズ/ザ・ウォール~ライヴ・イン・ベルリン1989年11月のベルリンの壁崩壊から約8ヶ月後の90年7月21日、東西ドイツ時代には中立地帯だったベルリンのポツダム広場で開催された「ザ・ウォール~ライヴ・イン・ベルリン」という記念イベント。久しぶりにDVDで観たらとても感動したので、レヴューを一筆。当日、広場に集まったオ-ディエンスは20万人とも30万人とも言われる。第二次大戦の元爆撃機操縦士レナード・チェシャーが設立した災害救援基金に賛同した元ピンク・フロイドのロジャー・ウォーターズが主催した企画。ライブ中のステージ後方に巨大な壁を築き上げ最後には一気に崩壊させるフロイド時代のパフォーマンスがここでも再演される。ポツダム広場という巨大な舞台で、積み上げられる壁も巨大になり、フロイド時代の「ザ・ウォール」ライヴを凌駕するパフォーマンスは、まさにベルリンの壁崩壊を思い起こさせる壮大なエンターテインメントとして完成した。トラックや車が広場や舞台を行き交い、ジェラルド・スカーフによる巨大なキャラクターのオブジェが宙を舞う。壁に投影されるアニメーションも、第二次世界大戦や冷たい戦争我テーマとあり、改めて戦争の愚かさと悲惨さを想起させる内容。登場キャラクターを演じる役者たちも超豪華だ。検察官には、映画「ロッキ一・ホラー・ショー」でフランクン・フルター博士を演じたティム・カリー、ティーチャーにはトーマス・ドルビー、ワイフにはディートリヒの再来といわれるウテ・レンパー、マザーにはマリアンヌ・フェイスフル、そして裁判官にはイギリスの名優アルバート・フィニーが起用された。演奏面では、2002年のロジャーの来日公演「イン・ザ・フレッシュ」ツアーに同行したアンディ・フェアウェザー・ロウやスノウィ・ホワイトなどが在籍するブリ-ディング・ハート・バンド。ゲストにはザ・バンドのレヴォン・ヘルム、ガ一ス・ハドソン、リック・ダンコの3人。そしてジョニ・ミッチェル、ヴァン・モリソン、ブライアン・アダムス、シニード・オコナー、シンディ・ローパー、スコーピオンズ、ポール・キャラック、フーターズなど。ラストの壁の崩壊シーンは、このライブのクライマックス。オーディエンスとパフォーマーを隔てていた巨大な壁のブロックが一気に崩れる。前年のベルリンの壁崩壊のイメージと重なりあい、とても感動的なシーン。ロック界のカリスマ、ロジャー・ウォーターズのソロ活動の中でも、このイベントは頂上に位置するパフォーマンスであり、ロックの歴史にも深く刻まれる偉大なイベントと言える。安いうちに購入しましょう!(笑)
2004.06.12
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盲目のハンディを抱えながら米ソウル・ミュージック界の伝説的歌手となったレイ・チャールズさんが10日、肝不全のためロサンゼルス・ビバリーヒルズの自宅で死去した。73歳だった。米ジョージア州生まれ。4歳でピアノを始めたが、緑内障のため7歳で失明。父親を失いフロリダ州の盲学校でクラシック・ピアノなどを学ぶ間に15歳で母も他界するなど苦難の少年時代を送った。薬物を常用した時期もあったという。盲学校退学後、バンドメンバーを経て1947年にマックソン・トリオを結成。50年代にはR&Bヒットチャートの上位に入り、「アイヴ・ガット・ア・ウーマン」のヒットで人気歌手に。ブルースやゴスペル、ジャズ、カントリーなどジャンルにこだわらない音楽要素を取り入れ、深く響く声で歌い込む独特のスタイルでソロでも活躍した。60年の「我が心のジョージア」から93年の「ア・ソング・フォー・ユー」までグラミー賞を12回受賞するなど、20世紀を代表する歌手の1人に挙げられる。日本のファンにはサザンオールスターズの「いとしのエリー」の英語版をカバーしたことでも知られる。(以上、共同通信より)----------------個人的には「U.S.A. For Africa We Are The World」でのプレイ。一発録りで、すばらしいソロを演奏した。スティービー・ワンダーもそうだが、盲目なのが嘘じゃないかと思うほどピアノも上手かった。足をタップしつつ、頭と体を左右にスウィングしながら熱唱したシーンが懐かしい。即興演奏にプロ魂を見させてもらいました。合掌。------------------------------------------<追悼> レイ・チャールズ特集
2004.06.11
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ローマの競技場で美女の戦士が、クイーンの「ウィ・ウィル・ロック・ユー」歌うペプシのCMが評判です。見ていて元気が出てきますが、この曲を歌う3人のセクシーな女戦士の正体は、な~んと、世界の歌姫、ブリトニー・スピアーズ、ビヨンセ、P!NKの3人だそうです。皇帝役には、エンリケ・イグレシアスが出演していて、ペプシを独り占めしていた罰で最後は猛獣のいるグラウンドに落下してしまい、女性グラディエーター達の勝利に終わります。こんな風にアレンジしちゃったらクイーンのメンバーはご立腹?と思いきや、ブライアン・メイとロジャー・テイラーの二人がほんの一瞬ですが出演しています。ペプシHPでのみ公開されている180秒完全版で確認してください!このほか、このHPにはメイキング動画やキャスト・プロフィールもあります。 (再生ソフトは、ご使用のネット環境に合うものを選んでください。)ただ、3人による「ウィ・ウィル・ロック・ユー」のCDは、今のところ発売予定はなさそうです。でも最近のクイーン人気に便乗してリリースされるかも?
2004.06.10
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民主党の川内博史衆院議員のサイトに、今回の「改悪著作権法」に対するアメリカのソニーミュージック・エンタテイメント本社の見解が載っています。これは民主党の「エンタメ議連」が5月18日に、改正著作権法に関する権利行使の意思を確認する手紙をソニー側に出したところ、ソニーミュージック・エンタテイメント本社の法務担当者(弁護士)が、川内議員に返答してきた内容だそうです。-----------------------一部、文章を省略しています。(英語の原文は上記リンクで参照して下さい。)著作権法改正案では、商業用レコードの日本への輸入を規 制する権利が付与されており、日本と海外の音楽双方が対象となります。ソニーミュージックはRIAJ(日本のレコード業界を代表する業界団体)による著作権法改正案の可決を支持する取り組みを全面的に支持する事を確認いたします。ソニーミュージックはまた、当社の現地並びに国際的な業界団体(すなわちRIAAとIFPI)による、商業用レコードの輸入規制に対し著作権者が法的行為能力を持たない日本などの国への無制約な輸入から生じる多くの負の影響に関する彼らの強い懸念表明(2003年12月22日に日本の文化庁著作権課へ提出した意見書)に賛同します。同時に、(中略)もし商業用レコードの輸入を規制する法的行為能力が著作権者に与えられても、日本レコード協会は、海外の商品の日本での販売ライセンスを付与している5大メジャーレーベル(ソニー、ワーナー、ユニバーサル、BMG、そしてEMI)が、欧米諸国で製造、販売した洋楽レコードの直輸入を禁止する意向がない旨の表明を、彼らの2004年3月26日付理事会議事録(著作権法改正案を支持する為に提出されている)にて確認しております。ソニーミュージックはこの日本レコード協会理事会議事録に書かれた上記記述がソニーミュージックの意向に関して正確なものである事を確認いたします。-----------------今のところ、返事を送ってきたのはファイブメジャーの中ではソニーだけだそうです。川内議員も述べてらっしゃいますが、言い回しがビミョーですね。まず、法律の趣旨をよく理解しているということ。つまり邦楽のみならず洋楽CDも、法律的には規制の対象となりうるということ。そして、洋楽CDの直輸入を禁止しない旨の日本レコード協会の表明を確認したというけれど、将来、国内盤の価格が上がる反面、欧米盤の価格が下がって内外価格差が広がったら、洋楽CDの輸入を止めるかもしれまないですね。文中、「無制約な輸入から生じる多くの負の影響」とは、そういうことを含んでいると解釈するのが普通でしょう。この手紙には当面、日本の消費者を安心させているようではあるけれど、将来的な担保が取れていないということで、不十分な内容ではないかと思います。
2004.06.09
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輸入盤販売大手のタワーレコードとHMVジャパンが、「著作権法の一部を改正する法律案」に関する共同声明を発表しました。両社は今後、洋楽輸入盤の輸入規制が起こらないよう働きかけていくとともに、洋楽輸入盤を守るために最大限の努力をしていくことが謳われています。Yahooニュース共同声明共同声明要旨改正著作権法の成立、施行により、洋楽輸入盤CDの輸入規制が起こらないよう、今後も文化庁や日本レコード協会などの関係省庁・団体に対して働きかけを行ない、その動きを厳しく注視していく改正著作権法が邦楽の著作権者を守るという本来の目的に沿って運用され、「欧米諸国からの洋楽の並行輸入等が阻害されるなど消費者の利益が侵害される事態が生じた場合には、適切な対策を講じる」等の付帯決議が遵守されるよう働きかけていく万一、洋楽輸入盤規制により消費者に不利益が生じるような可能性が発生した場合には、ただちに洋楽輸入盤の自由な流通を守るために必要な行動をとる音楽マーケットではライバル関係にある両社が、洋楽ファンの聴く権利を守るために、連携してくれることはリスナーとして大歓迎です。ただしタワーレコードの森脇明夫社長は、「適正な価格で購入できる環境」について問われると「非常に難しい問題。コストに為替相場が絡んでくる上に、国内盤に対してどれだけ安価であればいいかという問題がある」とお茶を濁した模様。つまり、「少なくとも今回の法改正で、価格は高くも安くもならない」とのこと。音楽評論家の高橋健太郎氏のご意見ですが、「今回の法律はグレーゾーンが多く、運用次第の法律になっているため、運用のガイドラインをインターネットで誰でも見られるような運用を文化庁に求めたい」に賛成です。実際のところ税関などの運用面では細則が決まっていないそうで、アジア圏の音楽CDが輸入されないという懸念を払拭するためにも、今後、文化庁や日本レコード協会が今後どのような運用をするのか消費者も注視していく必要があるといえるでしょう。
2004.06.08
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5日付の朝日新聞(夕刊)に載っていた記事ですが、新聞社のHPでは掲載されなかったので、ここに要約を紹介しておきます。シンガー・ソングライターの佐野元春が、24年間在籍したエピックから独立し、自分のレーベル「Daisy Music」を立ち上げたのは、新作を、リスナーの反発が強いCCCDで出したくなかったからだ。CC(コピーコントロール)CDは、パソコンによる違法コピーを防ぐ機能のついたCDであるが、一部のオーディオでは再生できず、音質も問題視されている。佐野は最新ライブ盤をCCCDで出そうとしたエピックと対立、自主レーベルから通常仕様でリリースすることにした。7月に出す次作「The Sun」をファンが納得した形で出すために、独立を決意した。同じエピック所属の矢野顕子も、音質面での不安からCCCD導入を見送り、ヤマハミュージックコミュニケイションズへの移籍を決めた。矢野やザ・ブームが所属する「ファイブ・ディー」は、ザ・ブームの新曲CDをライブ会場で配り、コピーしてかまわないと言って話題になった。悪用する一部の人を警戒するより、ファンが口コミで曲を広めてくれることに期待した。リスナーの批判はCCCDの技術的な部分よりも、「リスナー差別」をするレコード会社に向けられている。CCCDに積極的な東芝EMIでは、よく売れる宇多田ヒカルの新譜や、音にうるさいクラシックやジャズファン向けのCDに通常仕様が少なくない。CCCDを再生してパソコンに不具合が起きても、損害は一切補償しないというレコード会社の姿勢にも、多くのアーティストや制作者が疑問を抱いている。(原文は5日付、朝日夕刊11面に掲載されています。)佐野さんのような動きはリスナーとしても評価すべきだと思います。CCCDはパソコンだけではなく、古いCDプレイヤーでも再生できない場合があります。少なくともレコード会社は、損害補償をするか、それが嫌ならCCCDをやめるべきです。SACDとかDVD-AUDIOの方が、まだ生きる道があると思いますが…。
2004.06.07
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アバのメンバーだったアグネッタの最新ソロ作。(Wea 5046.73122)「Voice Of ABBA」と言ったほうが通じるかもしれません。まさに「ダンシング・クイーン」はこの人でした。(フリーダも良かったけど…)一時は離婚のショックなどで隠遁してしまったと報じられたこともありましたが、過去に自身がインスパイアされた曲のカバー集で、見事にミュージックシーンへと復帰してくれました。彼女が幼少の頃から親しんできたヒット曲、ダスティー・スプリングフィールドやドリス・デイ、コニー・フランシス、ペリー・コモらの曲をカヴァーしたもので、元夫ビョルンとの間に生まれた愛娘リンダも数曲にゲスト参加しています。シングルカットされた「If I Thought You'd Ever Change Your Mind」では、オーケストラをバックに優しく、そして力強く往年の歌声を披露してくれています。感動的なビデオクリップで、彼女の歌声を堪能してください。I will bring you happiness wrapped up in a box and tied with a yellow bowI will bring you summer rain and rainbow skies to make your garden growAnd in the winter snow my songs will keep you from the cold(If I Thought You'd Ever Change Your Mindより)国内盤(WPCR11891)も8月4日にワーナーパイオニアからボートラ付きでリリース予定です。実はこのアルバム、アグネッタのソロ作「Eyes Of A Woman」('85年作)に、「We Move As One」という名曲を提供したこともあるジョン・ウェットン先生のオススメCDなのでした。今年はアバの結成30周年を記念して、ビデオ・コレクションや往年のライブがDVDでリリースされるなど、アバ人脈の周辺は盛り上がってきているようです。アグネッタのドキュメンタリーDVDも、この夏にリリースされるとか。オフィシャルサイト日本のファンサイト
2004.06.06
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3人UK単発ユニット「HIEROGLYPH」(ヒエログリフ)をはじめ、クイーンやラッシュなど3つのカバーバンドのライブを堪能してきました。「HIEROGLYPH」のライブを観るのは3月6日の「刈り掘る庭ジャム VOL.30」以来、2回目。今回も重~いシンセベースのイントロに導かれ、「Danger Money」でスタート。「Night After Night」の後は新ネタ(?)のベースソロ「Spanish Tune」。ウェットンマニア仲間でもある、じゆう太氏ならではのベースプレイは流石でした。今日が何回目かは謎らしいですが…(笑)、ハッピーバースデイを迎えたグレート根田さんのドラミングも一層パワフル。オリジナルの「真夏のクリスマスソング」までUK風アレンジで披露され、最後は「電磁マネー」のキーボーディストまで登場して盛り上がりは最高潮に…。これでバイオリンソロまであれば完璧でしたねえ。(笑)セットリストDanger MoneyNight After NightSpanish Tune(bass solo)By The Light Of Day(Coda)~Alaska~Time To Kill~In The Dead Of NightChristmas Day(original)Rendezvous 6:02Nothing To Lose今後も単発ユニットでもかまわないですから、年に何回かUKのライブをやってほしいと思います。(じゆう太さんはじめ皆様、おつかれさまでした)このあと登場したクイーンのカバーバンド「SSMAN-Q」は、フレディ・マーキュリーへの思い入れを感じる演奏が感動的でした。ラッシュのカバーバンドは、「HIEROGLYPH」のキーボーディストの方のバンドで、本家顔負けのテクニックで観客をうならせました。こちらもラッシュの各メンバーへの思い入れが大変なもので、改めてカバーバンドの真髄を見るようでした。会場のライブハウス自由造は、吉祥寺のシルバーエレファントよりややこじんまりした所でしたが、仲間を呼んでライブをやるのに適当な広さかなと思いました。音響設備も文句なかったと思います。------------------------ 開場:17:30 開演:18:00場所:ライブハウス自由造 住所:北区上十条2-7-11 KUプラザ十条B1F (JR埼京線十条駅下車徒歩1分) 電話:03-3905-0527出演 18:00~ HIEROGLYPH(UK) 19:00~ SSMAN-Q(QUEEN) 20:00~ 爆撃戦隊ロケットレンジャー(RUSH)料金 前売1500円 当日1700円 キリンラガーなどドリンク代は別途
2004.06.05
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結局、著作権改悪法は年金問題をめぐる混乱の中で成立してしまいましたが、闘いはこれからだと思います。民主党のホームエンタテインメント議員連盟のメッセージを読んでいたら、まだまだこの党の若い政治家に期待しても良いかなという気もします。最後の質疑(2日)で、民主党の川内博史議員が「日本国内で最初にプレスされたCDの還流を禁止することは国際条約に違反するのか?」と質問したのに対して、河村大臣が「違反ではない」と答弁したことは汚点を残したと言えましょう。つまり内外無差別の原則を回避しつつ邦楽CDの還流を阻止する方法があったのに、あえて輸入盤をも規制する法律を文化庁が作ってしまったということ。今後の課題として、最初に日本でプレスされたCDのみを還流規制する方法に改めるのか、あるいは還流防止措置自体をを廃止するのか、それとも再販制度を廃止するのか、今後、業界関係者やリスナーを含めた議論を重ねてほしいと思います。私個人の意見としては、再販制度も輸入権の設定もすべて廃止してほしいです。そのうえCCCDなどという有害この上ないメディアもなくしてもらいたいです。音楽業界は複製防止策を講ずる前に、どうしてレンタルやコピーで満足してしまうリスナーがいるのかを考えてほしいです。レンタルやコピーでしか聞かれない音楽は、そのリスナーにとっては、しょせんその程度のものなのだということなのでしょう。リスナーは、お金を払ってでも聞きたいアーチストの音楽には惜しみなく投資をするでしょう。結局、もっと国内盤CDの価格を輸入盤並みに下げてくれれば、もっと売れるとおもうのですが~。(結局、これが言いたいわけ。)現実にこういう企画もあるのですから。(笑)なにはともあれ民主党(全てではなく若手議員)に一抹の期待をしたいと思います。
2004.06.04
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中国などアジアで作られた安い邦楽CDの逆輸入(還流)を防止する措置などを盛り込んだ改正著作権法が本日、衆院本会議で可決、成立してしまいました。可決の模様はこちらからもご覧になれます。池坊保子(文部科学委員長)をクリックしてください。麗しい(?)和服姿で登場の池坊先生、「野党提案の修正案が賛成少数で可決された」と読み間違えています。(笑)来年1月から、国内販売用に制作された安価な輸入盤によって、著作権者やレコード会社の利益が不当に侵害された場合、輸入業者は処罰されます。しかし国際条約上、規制地域を指定することができないため、「欧米の洋楽CDも輸入規制される恐れがある」との懸念が洋楽ファンらの間にあるので、2日の衆院文部科学委員会では、洋楽CDの並行輸入盤が規制された場合には、法律を見直すなどの付帯決議が採択されました。文化庁も「法の適用は、重大な利益侵害の場合に限られる」ので、「洋楽CDには事実上適用されない」と説明しています。しかし付帯決議には、法的拘束力はありません。ということは、いちじるしく安価な洋楽輸入盤に対しては、レコード会社の圧力などで輸入販売が規制される可能性が残りました。AMAZONが破格の廉価でCDのたたき売りを始めてしまったのも、法規制を見越してのことかもしれませんね。t.A.T.uのロシア盤が500円で売られているらしいです…。(タトゥの件は関係ないらしいです)今回の件で、私は戦線のはるか後方(まさに"behind the battle lines")で、法案審議や反対運動を傍観しているだけの存在でしたが、著作権や著作隣接権、貸与権などについて、いろいろ学ぶことができたのは有益でした。私は国内盤については、個人的には評価する立場でしたが、レコード業界のエゴや、業界とずぶずぶに癒着した官僚の実態が明らかになった今回の法案審議を見ていて、この国の音楽文化の未来に幻滅を感じました。プログレやクラシック・ロックを愛好する者として、日本が誇る縮小技術の結晶のような紙ジャケシリーズに代表される秀逸な国内盤が、今後、衰退していってしまうのではないかとの危惧を覚えます。廉価な輸入盤に対抗する必要もなく、独占的にCDを販売できる国内レコード会社は、紙ジャケなんて面倒くさいことはやめて、輸入CDに帯と簡単な解説をつけて販売する簡略化を進めていくかもしれません。現にこのような商売をしている某レーベル(ショップ)が、今回の件について一切、反対の声を上げなかった理由が窺えるというものです。今後、消費者の監視が重要になります。規制に反対する署名は5万7000件以上にのぼり、文部科学委員会のインターネット中継は、初日だけでも通常の4倍以上のアクセスがあったそうです。改正法が施行されてすぐに輸入CDが入ってこなくなるわけではありませんが、音楽ファンがつねにこの問題に関心を持ち続けて、不適切な変化が生じた場合には消費者自らがきちんと行動を起こさねばならないでしょう。------------------著作権法改正の本質については、以前、音楽業界にもいた松沢呉一氏が、とても分かりやすく解説されています。参考まで。著作権法改正の本質1著作権法改正の本質2著作権法改正の本質3<参考>関連記事:ITmedia 改正著作権法、来年1月施行へ。残された手段は…高橋健太郎さんの日記。ほんとうの闘いはこれからです。著作権法の一部を改正する法律案衆議院での付帯決議民主党エンタメ議連のHP衆議院・文部科学委員会委員のリスト
2004.06.03
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著作権法改悪案は本日午後、衆議院文部科学委員会で全会一致で原案通り可決されました。近日中に、本会議で可決、成立の見込みです。来年1月1日から、国内邦楽のアジア還流盤は店頭から消えるでしょう。今日の審議では終了間際に民主党はじめ野党が「附則」の追加を求める修正案を出すも、賛成少数で否決されました。その代わりに洋楽輸入盤の並行輸入を妨げないようにするとの付帯決議が全会一致で採決されました。参院通過時のものよりもやや具体的な内容ではありますが、政府側も認めているように付帯決議には法的拘束力はありません。民主党の川内博史議員も今日の審議で指摘されていましたが、本来はこの法律の規制外とされている洋楽輸入盤のうち、何百万枚も売れると予想されるものには、外国のレコード会社などの圧力で、輸入盤の並行輸入が規制される可能性を100%否定できません。川内議員は、邦楽国内盤の99%以上が日本で最初に販売されるとの認識をもとに、「最初に日本でプレスされたCDに限る」という趣旨の一文を法案に盛り込めば、邦楽CDの還流を防ぐという趣旨に沿った法案になるのではないかと提案しましたが河村文科相は、「提言としては受け止めるが、最終的には政策判断とした」と拒否の答弁。とても残念な結果に終わりました。私の感想ですが、民主党が党内意見を「反対」でまとめきれず、最終的に政府案に賛成してしまったことは残念でなりません。民主党が一丸となって反対すれば、修正は実現できたかもしれないのに…。民主党の弁明は
2004.06.02
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今日の衆議院文部科学委員会(本会議ではありませんでした)における審議の模様はこちら(著作権法改正法案・159国会閣91)でご覧になれます。また、衆議院TVからも検索できます。今日の審議における説明・質疑者は以下の通りです。 池坊保子(文部科学委員長) 依田巽(参考人 社団法人日本レコード協会会長) 弘兼憲史(参考人 漫画家) 高橋健太郎(参考人 音楽評論家) ポール・デゼルスキー(参考人 GERA Japan 国際レコード小売協会 日本支部世話人) 伊藤信太郎(自由民主党) 川内博史(民主党 ・ 無所属クラブ) 横光克彦(社会民主党 ・ 市民連合) 富田茂之(公明党) 石井郁子(日本共産党) 審議の内容については、敬愛するMidge大佐さんの日記に詳しいです。今日の参考人質疑を見た感じでは依田会長への質疑応答が多く、賛成者側の主張が説得力があるような印象を受けてしまうと思います。参考人質疑というのは国会議員が採決を前に賛否両論を聞くために開催されるのですが、同時に反対派にも発言させることによって、「ガス抜き」を図る意味もあります。今日の収穫は、依田会長から「5大メジャーが権利行使をしない事を担保できていない」「日本盤と還流盤が並んでいれば著作権保護の観点で禁止する」という発言を引き出したことでしょうか。しかし率直な感想を言わせてもらうと、このままでは法案は成立してしまうのではないかという危惧を覚えました。連立与党が国会の多数派を形成しているので、強行採決される可能性もあります。また今日の質疑で、与党(自民・公明)側が高橋さんやポール・デゼルスキー氏に、「(洋楽輸入盤の規制除外を)100%担保させるには、法案にどういう拘束力を持たせればよいか」という質問を出すなど、法案成立を前提とした議論に誘導していました。とにかく明日からの衆議院文部科学委員会の審議で、川内議員をはじめとする反対派の奮闘に期待したいです。2004年6月2日:衆議院・文部科学委員会(9:00~15:30)高井美穂(民主党/比例・四国[徳島2区])9:00~45 http://www.takaimiho.com/ ※HE議連 笠 浩史(民主党/神奈川9区)9:45~10:30 http://www.ryu-h.net/ ※HE議連 城井 祟(民主党/比例・九州[福岡10区])10:30~11:15 http://www.kiitaka.net/ ※HE議連 斉藤鉄夫(公明党/比例・中国)11:15~12:00 http://www.t-saito.com/ ※政府案賛成の方針 [一次休憩]石井郁子(共産党/比例・近畿[大阪2区])13:00~45 http://www.ishii-ikuko.net/ 横光克彦(社民党/比例・九州[大分2区])13:45~14:30 http://www.seiretsu.org/ 川内博史(民主党/比例・九州[鹿児島1区])14:30~15:15 http://www2c.biglobe.ne.jp/~kawauchi/ ※HE議連事務局長 中継はこちらで<参考>関連記事:ITmedia ライフスタイル:輸入CD規制問題、衆院での審議が始まる---かみ合わない質疑民主党エンタメ議連のHP衆議院・文部科学委員会委員のリスト
2004.06.01
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