お盆のお墓参りです。 | あやしいふるほんやさん：アジアの迷宮

100万ポイント山分け！1日5回検索で1ポイントもらえる

3614984

ホーム | 日記 | プロフィール

【フォローする】【ログイン】

フリーページ

初めておいでいただいた方に。

< 新しい記事

新着記事一覧(全2107件)

過去の記事 >

2007年08月13日

ひとりで留守を預かってるので、当然ながらお寺さんにひとりで行って来ました。

昔とちがって、仏壇の無い家もあたりまえのように増えて、自宅で線香を常備しているという習慣が薄れているせいか、大部分のひとはお寺の本堂前で販売してる、ひと束で１００円のお線香を買っています。

すれちがう、お墓参りのひとたちの中に、最近には珍しく家紋入りのちょうちんをたたんで持っているひとを、見かけました。
どうやら、これから広げて使うところのようです。
最近には珍しく、４～５人の家族そろっての墓参りのようで、３０代の女性。

朝に晩に、ご先祖さまたちにお線香と灯明をあげてから、食事をいただく。
そんな姿も、大部分の家庭ではすっかり過去の風景のひとつ、になってしまってます。

駅の線路の近くの下町で、ちいさな商売をやってる７人家族で生まれ育ちました。

お盆といえば、きびがらやほおずきで仏壇の周囲を飾りつけ、なすびやきゅうりを使って馬のかたちをこしらえたりすることからスタートです。

帰り道には、ご先祖様の墓前に灯した灯明の炎を「迎え火」としてちょうちんの中のちいさな蝋燭に移し、消えてしまわないようにそーっとそーっと歩きながら自宅に持ち帰り、仏壇のともしびにします。

なぜだか、うちの近所ではこの「迎え火」のちょうちん持ちは、子供たちが争って役目を引き受けたがってました。
ちょっと、普段の日常には無い大事な役目だったので、けっこー緊張した記憶が。
（でも、今は数十分かけて歩いたりせず、ほとんどのお参りのひとがクルマだったりしてます）

この灯明の火をお寺さんから自宅の仏壇飾りの中に納めたことで、お盆の期間中は留守にしていたご先祖さまたちが、みんなそろって自宅に戻って来たことになります。

反対に、久しぶりに自宅に戻っていた先祖たちの霊を、ふたたび「あちらの世界」に返してしまう儀礼が「送り火」ですね。

ちょうど、お盆の時期に「灯篭流し」とか「精霊流し」などと呼ばれる行事があるのも、たぶん「送り火」のひとつのスタイルなんでしょうか。

宇都宮の場合は、同じ夏の時期でも、第二次世界大戦で宇都宮の大空襲があった日に合わせて、町の中心を流れる田川で「灯篭流し」が行われています。

ひとりでお墓参りをしたきょうも、とても良く晴れた暑い一日でした。

途中、花屋さんに寄って買った花束のほかに、自宅のささやかな庭に咲いていた小花や、たわわな「さすすべり」も切り花にして墓前にそなえたら、まるで「迎え火」のように、そこだけ華やかに燃えてるような気がしました。

お気に入りの記事を「いいね！」で応援しよう