Clapton's Guitars in New York

Clapton's Guitars Auction at Christie's, New York

Photographs courtesy of Christie's New York

クリスティーズ1

New York City

ブラウニー4

Lot 105

'Brownie' - A 1956 Fender Stratocaster

'Brownie' is one of Eric Clapton's favorite guitars.
He used this guitar on the whole of the "Layla" album.
The title song "Layla" is his most famous love song of all.

And, of course, it was my dream to hold this guitar in my arms
ever since I got his album "Layla"... since I was a little girl.

The final bid was $450,000.00

ブラウニー2

Brownie

ブラウニー3 front

ブラウニー3 back

多少、大袈裟な言い方をすれば、
クラプトンのブラウニーを手にすることは夢だった。
生まれて最初に、こころの一番深い所に到達した音は
このブラウニーで奏でられた音だった。

デレク&ザ・ドミノスのアルバム“Layla”の、
裏ジャケットに置かれたギターを見ながら、
まだ子供だった私は、確証もないのに、
いつかきっと、このギターを手にする時があるような、そんな漠然とした夢のような思いを持っていた。

そして、大人になり、私はニューヨークに暮し、
そんな折り、ブラウニーがクラプトンの手を離れる直前に、私はそのギターを胸に抱くことができた。

正直な感想は、思ったよりもずっとオンボロで、
もしこれが、クラプトンのギターじゃなかったら、
燃えないゴミとして引き取ってもらうのに、
お金を払わねばならないだろうと思った。
それと同時に、見慣れたタバコの焦げあとや、
ネックの変化した色を見て、
何かとても懐かしく、愛おしいものにやっと会えたような、そんな気持ちで胸が震えた。

このギターが一番、クラプトンがクラプトンらしい音を奏でていた頃を知っている。

86

Lot 86

A c.1980 Santa Cruz F -13

This is his one of "Home Guitars".
This guitar was apparently custom built for Eric Clapton.

This was one of my favorite guitars at the auction.
Nice to hold and makes nice sound.
Simply, it was beautiful.

The final bid was $35,000.00

86s

私がギターを弾けると知ると、クリスティーズの人が椅子を持ってきてくれた。
Unplugged の "Signe" は簡単に弾けるいい曲なので、弾きはじめると、
なんだか、間抜けな音がする。
チューニングがずれているのだった。そこで、
『音がズレてる』と言うと、「では、合わせてください」と言うので、
それから、手にするギターを片っ端からチューニングすることになった。
私は、自分がこんなところで、まさか、クラプトンのギターのチューニンングに
真剣になるようなことがあろうとは、夢にも思っていなかった。

私が一番気に入ったアコースティック・ギターは、このLot 86 だった。
他にもマーチンなど、いい音がして当たり前のギターは何本もあったけれど、
このギターはちょっと特殊な“いい音”がした。
それに「抱き心地」というのか、弾いていて、妙にその納り具合が良かった。
これは、クラプトンのために特注で作られたギターらしい。

どーりで、どーりで、と思わせる1本だった。

ストラップ

ヴェルサーチ・デザインのド派手なストラップ。クラプトンはこの3本を結局1度も使うことはなかった。確かに、余りクラプトンらしいとは...思えない。この一連のデザインの似たものを、確か24ナイツの時にしていたような記憶がある。あの時も、うわっ。派手。と思ったものだった。
クリーム時代だったら、このストラップは地味に見えたかもしれない。

ペプシ色ギター

" 7up " カラーのストラトキャスター。

クラプトンは昔、来日した時に、やたらと「7upが飲みたい」と言っては、係りの人を走り回らせていた。その当時、日本では 7up がどこにでも売られていなかったのだ。しかし、ギターの「神様」が飲みたいと言うからには、差し出さねばならないらしく、必死で 7up 確保がなされていた。その様子を見ていて、私はまだ子供であったけれども、クラプトンに向かって、『コーラ飲めば?』と言った。

クラプトンはジャマイカで買って来たらしい、絞りの柄の変なTシャツを着ていて、無精髭の顔でにっこり笑った。

22

Lot 22

A 1990s Vicente Sanchis Flamenco Model 41

Eric Clapton remembered that he used this guitar for the recording
of the song 'Circus' in the album "Pilgrim", while he was in Japan.

One of my Japanese friends, Mr. M.,got this beautiful guitar by an absentee bid.
I never thought he would have this one...
Sorry, Mr. M., it was me , who played this guitar for the very last time...not Eric....

The final bid was $26,000.00

D&Dギターケース
tn140

私がオークションのカタログを見て、まっさきに“欲しい!”と思ったのは、このLot 24 だった。小さくて、かわいらしく、自分で弾くには丁度いいサイズに思えた。
私は自分で弾くことを前提に選んでいた。私にとって、買っても乗れないような車は車ではないし、棚の上に飾って使えないようなお皿は皿ではないし、弾けないようなギターは楽器ではないという考えがある。
まあ、それはいいとして、この24番。
実際に手にしてみると、ボディが小さいこともあって、思ったより音が出なかった。

左にあるのは、ブラウニーのギターケース。
デレク&ザ・ドミノスの名前が懐かしい。

総評:どれもこれも、落札価格が高すぎて、手も足もでなかった。

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