★ばりばり通信★バリBAGUSらいふ

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2002.7.8新聞少年 VS まきまき


そして、私と少年たちの戦いが始まる。絶対5000ルピアしか出さない私と、それ以上お金を出させたい少年たちの戦い。

ある日の戦い その1
その日私はジャカルタポストを買った。いつもは絶対5000ルピアを用意しておくのに,その日はあいにく持ち合わせがなく、10000ルピアで支払った。おつりは5000ルピアのはず。ところが、この新聞少年、ゆっくりと手持ちの1000ルピアを数えはじめた。おそろしくゆーっくり。そう。時間稼ぎ大作戦。なんたってここは、交差点。勝負は、信号が赤が青に変わるまでの間に決まる。そのうちに、おーっ青になっちゃったじゃないかーってことになり、慌てて少年をせかすと、信号が青になった瞬間に数枚の1000ルピアを返してきた。なんか、たりない気がする。絶対これは5000ルピアもないって思ったところで、信号は青。行かなくてはいけないのである。この戦い、まきまきのまけ。

ある日の戦い その2
車を運転していたある日。遠くから、私のことを見分けて、スポーツ新聞をもって駆けてくる少年あり。おーっ、今日は日刊スポーツがあったか。じゃあ ジャカルタポストも一緒に買おうと、10000ルピア支払うと、少年が新聞を車の中に放り込んで次の車へと走り去った。よかったよかった。今日はスムーズに新聞が買えたと思いきや!!!彼が投げ入れた新聞は、日刊スポーツではなく、ジャワポストだった!!!少年、日刊スポーツをみせておきながら、ローカル新聞を放り込んだのだった!くそー、ローカル新聞に5000ルピアも出してしまったー。なんてたって、私読めないじゃないかー。でもまたしても信号は青。インドネシア語の出来ない私は文句のひとつも言えなかった。この戦いも、またしてもまきまきのまけ。しかし、おぬしやるな・・・という戦いではあった。

ある日の戦い その3
いつも信号が青になって時間切れで勝負が決まるので、私は交差点からすこし離れたところで、バイクを止めて新聞を買うようにした。そう、これなら信号が変わるのを心配しなくてもよろしい。「今日はいったばかり。だから10000ルピア」という少年がもっていたのは、「日刊スポーツ」。6月28日(日)付け。おー、新しいぞ。でも予算は5000ルピアだしなー。と考えていると、ふと気が付く。あれ?今日は29日で土曜日なのに、なんで28日が日曜日なんだ???よーくみると、「23」が「28」にうまく書き直されていたのだった。うまい、うますぎる。ちょっとみただけじゃわからない。でも、間抜けでしょ。インドネシア人だから,数字で日付はわかるんだけど、漢字で書かれた曜日には気が付かないのであった。はっはっはっ 勝った。もうすこしで見過ごすところであった。
この勝負まきまきの勝ち。

そんなこんなの毎日なのである。こんな戦いの毎日なのに、私はやはりいつもの交差点で新聞を買う。この少年たちが好きなのである。朝7時に通るときも、夕方4時に通るときも、いつもこの少年たちはいる。暑い炎天下の中を、車が止まるたびに、新聞を売るのだ。1部売るといくらの利益になるのかは知らない。私を見つけると、なんとか売らんとばかりに、駆けてくる一生懸命なインドネシアの少年たちに、心打たれる。ここの生活は苦しい。毎日食べていくのがやっとっていう人がたくさんいる。観光客の女の子相手にヒモのような生活をしている男の子たちだっている。ここの人たちの暮らしを考えると切ない気持ちになるけど、この少年たちはハングリーだけど、明るい、そして強い。生きる力を持ってるって思う。私も頑張らなくてはと思うんだ。

alex

          愛すべき新聞少年・・


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