★ばりばり通信★バリBAGUSらいふ

2003.1.30　ちょっとホリデー

新しい年になってしまった。バリ生活もはやくも3年目に突入。ずいぶん御無沙汰していたから、なにから書いていいのかわからない。昨年の末から今年のはじめにかけて、異常に忙しかったのだ。レストランのほうも、なんだか過去最高の売り上げを出していたし、プライベートでも、いろんな人がバリにやってきていて、公私ともども忙しい、でも充実した日でした。
でも、やっぱり最近の私の中での思い出に残る出来事としては、ウルワツで滞在した4日間だろう。2年間まとまった休みをとることなく仕事をしてきたので、この辺で少しくらい休みをとってもバチはあたらないだろうと、4日間お休みをもらったのが、昨年のクリスマス。毎年3週間は休みをとっていたオーストラリア生活からすると、4日間の休みなんて、へっという感じだが、これでも、他の日本人からは羨ましがられたので、一応「4日もお休みをいただいて・・・」と、ひかえめな言い方をしてみたりした。
その4日間、私は友達と一緒に、バリの南部ウルワツのこじんまりした、民宿といった風情のバンガローに滞在した。崖の上にたつこのバンガローからは、水平線がひろがる海を見渡すだけで、まわりにはなにもない。崖をおりていくと、ビーチがひろがり、海の家があり、昼間はサーファーでにぎわう。このウルワツ、そこに沈む夕日と、サーフィンのできるいい波があることで有名。このバンガロー、一緒にいった友人が以前に泊まった事もあったこともあり、なんと日本円で1300円程度。きれいなバンガローで、水シャワーのエアコンなしではあるが、快適に滞在できる。そこでの4日間、私はただただ、朝起きて、海を眺め、本を読み、昼寝をし、ビーチを散歩し、そして夕方の海を眺め、遠くにみえるシーフード屋台の明かりが見えるまで、ぼーっと海を眺める、というなんとも贅沢な日々を過ごしたのでした。海を見て時間が過ぎるという贅沢。ぼーっと、これといったことをなにもせずに過ごすという贅沢。心も体も、ほんとうに癒された4日間だったのでした。
夕食に、私たちは、車で10分ほどのカフェYeYe’sまで行く。このカフェはなぜ、こんなところにこんなカフェがあるのだろう？？と誰もが思うようなロケーションにあり、あまりお客も来ているようでもないのだが、料理はなかなかいけるのだった。初日に食べた、タイのフィッシュケーキが非常によかったので、友達と私は多いにここが気に入り、毎晩ここに来て、ビールをのみ、食事をし、映画を見た。こんなまわりになにもないロケーションにあって、ここのオーナーはなにを考えてビジネスをしているのか？とか、いや、でも実はこの辺はバンガローが多いから、意外とねらいはいいのかも？などと、にわかビジネスコンサルタントになったように、いろいろ批評をしたものの、結局のところ、居心地がいいし、料理が美味ければ、遠くからでもくるようになるかもね、という話に落ち着いた。でもここからの景色がよければもっといいのに、という話から、このウルワツにバーを作るのはどうか？と友達がいいはじめた。崖っぷちのバーで、海を見渡しながら酒を飲む。プールテーブルをおいて、と友達がいうと、私はバーには、スイミングプールがあるのがいい、といい、続けて、やっぱりバーは、男と女の出会いがないといけない、サーファーの男なんてそれが目的で、ここに来ればかわいい女の子がいるってきけば、必ず来るはずだ、だからクタからシャトルバスで、観光客をここに連れてくるのはどうだ、とか、話しは多いに盛り上がったのだった。

この4日間すっかり起業家にでもなったかのように、いろんなビジネスの可能性について考えていた。バリにはまだまだ、なにかできるかも？という夢のようなものがあるような気がする。そんな気がして事業を始めて失敗した人の話は多い。物価の安さから、日本よりもはるかに少ない金額で、事業を始められると、簡単に考えてしまいがちのようだ。でも、こういう夢って、人を元気にするような気がする。この4日間でずいぶん元気になったのは、ただのんびりしたからだけではなく、こうやってちょっと前向きな夢をみたからだと思う。日本には、まだ夢はあるのでしょうか？
Bingin