コトラーのマーケティング・コンセプト

コンセプト

コトラーのマーケティング・コンセプト
フィリップ・コトラー 著



感想:
今日のマーケティングにおいて最も重要だと思われる80項目に関して、アルファベット順に短い考察を並べた、この本の最終項目として、コトラーは「熱意(Zest)」という項目をあげています。

その理由をコトラーは、体裁を整えるためにZではじまる言葉が必要だったことに加え、もう1つ、 「熱意に欠けるマーケターは効果的とはいえないからだ。熱意に満ちた状態とは、生きていることを心から喜び、楽しみ、人生に熱中している状態といい換えられる」としています。

この言葉がとても印象的でした。
ビジネスにおいて、「生きていることを心から喜び、楽しみ、人生に熱中」することをあまりに軽視している人が多すぎると感じるからです。日々の業務をイヤイヤやりながら、それを経たアウトプットを顧客に提出しておいて、「売れない」と嘆くのはナンセンスです。
自身が価値を認めて、それを創出することを「喜び、楽しみ」、そんなビジネスを行なっている「人生に熱中」できて、はじめて「売れる」企業になるのではないかという気がします。

実際、この本を読むと、コトラーのマーケティングに関する熱意が感じられます。どちらかといえば、マーケティングをサイエンスとして扱う本が多かった、コトラーですが、きっとその背後にはここで感じられる熱意があったんだなと思いました。あらためて、コトラーの既刊書を読み返したくなる本です。おすすめ!



点数:
おすすめ度   ★★★★★
わかりやすさ  ★★★★★
役立ち度    ★★★★☆



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