そだてや日記

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子宮筋腫合併妊娠



稽留流産してから4回目の生理が遅れていた。「もしかしたら妊娠したかも・・」。早速市販の妊娠検査薬を買ってきた。丸い小窓に薄くピンクのラインが入った。「たぶん陽性だ、でも念のためにもう1週間してからもう一度検査してみよう」
1週間後、今度ははっきりとしたピンクのラインが出たので病院に行くことにした。
2003年7月12日
「妊娠していますね。赤ちゃんの袋は見えていますが、まだ赤ちゃんは見えないので、2週間後にもう一度来てください。」と先生は言った。
「今度はちゃんと育ってくれるだろうか」
前回の稽留流産のことがあったので、「まだ赤ちゃんが見えていない」という言葉は「また育たなかったらどうしよう・・」と私を不安にさせた。
診察が済んだことを夫に告げると、「どうだった?」と聞くので、「とりあえずできてはいたけど、まだ赤ちゃんが見えないらしいよ。また2週間後だって。」と努めて普通に答えた。夫には「また育たなかったらどうしよう・・」とは言えなかった。言うと「育たない」っていう言葉が本当になりそうな気がしたから。
家に帰ってからも「前回の流産が10分の1の確率なら、もし同じことが起こるとしたら今度は100分の1の確率ってことになるなぁ・・。まぁ宝くじとか懸賞とかにもなかなか当たらないくらいだから、大丈夫ってことにしよう」となんとか自分を安心させようとしたけど不安はぬぐいされなかった。

2003年7月26日
前回の診察から、今回の診察まで、ずっと心配で心配でしかたなかった。「また同じことになったらどうしよう」っていう気持ちと「悪い方に考えていると、本当になったら嫌だから大丈夫だって考えよう」っていう気持ちが交互にやってきて、かなり神経質になっていた。この2週間はだんなにもあたったりしていた。
「超音波をしますから台の上にあがってください。」
「お願い、どうかちゃんと育っていますように・・」神様にも祈る気持ちで診察台にあがった。心臓はどきどきして口から飛び出しそうだし、なんでだか涙まで出そうになっていた。
「赤ちゃんの心臓が動いているのが見えます、体長は9ミリですね」と先生が診察台のカーテン越しに言った。
「よかった~・・・」その言葉しか言えなかった。
診察台から降りた私へ先生は「赤ちゃんは無事心臓の動きが確認できましたが、あなたの場合、結構大きい筋腫を持っているので、赤ちゃんが成長していくにつれて、筋腫が痛み出したり、悪さをして子宮を収縮させたりする可能性があります。経過を見ながら行きましょう・・。」と説明してくれた。
第一ハードルはとりあえずクリア、でも私には筋腫がいるから油断大敵。この日から筋腫のことを「きんちゃん」と呼ぶことにした。
初めてもらった生きてる赤ちゃんの超音波写真・・。私のおなかの中にたった9ミリの赤ちゃんがいる。きんちゃんも私の体の一部なんだから、悪さしないでよね。次回の健診で出産予定日を決めるとのこと。ついに私もちゃんとした妊婦さんの仲間入りかな・・。


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