* Berry Garden *

覚悟

「動脈管開存症」 と言う、その心臓にある胎外に出ると閉じるはずの動脈が開いたままになってしまっている病気です。
動脈管は肺動脈と大動脈をつなぐ管です。胎児期は重要な役割をしていますが、生れたあとは役目を終え、生後数日で自然に閉じてなくなってしまうものです。
動脈管開存はこの管が開いたままになってなっている状態です。

後に転院先の医師には、この血管が生まれてすぐに閉じない子はそんなに稀でもないんですよ、といわれました。
後に自分で調べましたが、全先天性心疾患の10%前後を占めるのだそうです。

主に動脈管の太さで、経過が異なるんだそうで、
軽い子だと徐々に血管の太さが細くなって、ほうっておいても中・高校生くらいまでにはだんだん閉じていき、動脈管も組織繊維になり消えていくこともあるとかで、生活にもさして支障はないとか。

けれど、
うちの子は大動脈の半分もある、太い血管・・・。

大動脈から、多くの血液が肺動脈に流れ込みます。そのせいで、
「本来酸素を満たされるべき肺に大量の血液が入り、心不全の症状が出ています。
しかもかなり悪化しているので、今の所、楽観は出来ないです。」と。

・・・・・・・・・。

心雑音が聞こえ、左心室肥大。
授乳のたびに気になっていた、はあはあと苦しそうにしていたのは、多呼吸という症状でした。
そして体重増加不良・・・。
心不全も併発していました。

とりあえず、身体に一杯になってしまった水分(血液)を絞るために、この日から絶食(ミルク断ち)。
血管は自然に消えるケースもあるので、様子を見ますとのこと。
短くても入院は半月、長ければ、いつまでかかるかわからない。
閉じる様子がなければ、待てる所まで待って少しでも育てて体力をつけてから、手術で外科的に血流を遮断しましょうといわれました。

なんにせよ、心不全が相当進んでいて、重度なのが大問題でした。

「できる限りの処置をします。でも・・・・・覚悟はしておいてください。」


カクゴ?

私自身もまだ入院中の体。
彼女の病気発覚とともに毎時間の授乳もなくなって、病院にいてもする事はほとんどありません。
そのフレーズばかりが頭をぐるぐる回りつづけ、泣いてばかりいました。














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