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紫色の月光
第十一話「愚か者」
<メサイア基地>
「……」
ネオンは服についている虫を邪魔そうに払い除けると、無表情な顔で前を進む3人のところに早足で追いつく。
すると、彼女は先頭に立つ快斗が携帯でなにやら話し込んでいるのを見た。
「何、世界各地にある卵をまだ食ってみたい、と?」
『うむ。意外に美味だったぞあれは』
相手は何者だろうか。少なくとも、此処に乗り込んだメンバーではないだろう。
「しかし、今残っているのはあんたとマーティオの奴の報告だとアメリカの奴だけで、しかももう孵化している」
『何を言う。まだあるだろう。孵化していないのが』
「……?」
首を傾げてみる。
はて、孵化していない卵なんてあったか?
「…………あ」
数秒してから気付いた。
世界各地に出現した卵の数は5。ロシア、アフリカ、ブラジル、アメリカ。そして、
「此処か」
電話の相手はうむ、と言って肯定の意を告げる。
『しかも他と比べて特大だからな。是非』
「……んじゃあ何か。あんた此処に来て食う気か? 俺達もいるってのに」
『む………』
電話の相手は言葉に詰まる。
しかし、数秒もしない内に、
『それでいこう』
「マテや。どうする気だあんた」
『生卵はちょっと飲みにくい。故に孵化するまで待とう。今からそっちに行く』
「……それまでに倒した場合は?」
『バベこまだ。徹底的に』
すると、快斗は数秒考えてから、
「構わん」
平然な顔で言ってきやがった。と言うか、バベこまって何だろう。
○
<アメリカ>
「……」
謎の社員は何故か物凄い寒気がした。しかし、気温はそんなに寒くは無いので、きっと誰かが悪い噂でもしているのだろう。
「どうした宇宙人? 腹でも減ったか?」
隣でネルソン警部がさも当たり前のように尋ねてくる。
「いや、そうじゃないッス。つーかそれ以前に宇宙人じゃ無いッス」
「そんな事はどうでもいい!」
「いや、聞いてきたのはアンタッスよね!?」
どうもこの警部は何を考えているのかよくわからない。あの卵を『つい何となく』間近で見たくなったから来て見た物の、とんだ人間と出くわしてしまったようだ。
(しかもその卵からよりによってマンモスが出てくるとは予想外だったッス)
そのマンモスは全長300m程はあるだろう。兎に角デカい。
更にそのマンモスは今、怒涛の勢いで街中を走っている。ビルの崩壊音が次々と響いては崩壊して行っている状態だ。一体被害総額は幾らだろう?
「むぅ、しかしあの象め。何故『ぱおーん!』と威勢良く鳴かない!」
「いや、そっちッスか!? つーかあの鼻から伸びている長い角はどう見てもマンモスじゃ――――」
そのときだった。
街中を縦横無尽に走る回るマンモスが鼻を威勢良く上げてから『ぱおーん』と鳴いた。いや、此処は『吼えた』と言うべきだろうか。いやにメルヘンチックな感じの絵になりそうだったから『鳴いた』でいいだろう、うん。
「………世の中理不尽ッス」
今に始まった事ではない。世の中は何時だって理不尽なのだ。
「よし、ぱおーんも聞いた訳だし、早速片付けるとしようか」
すると、ネルソンが元気よくラジオ体操を始める。後ろでジョン刑事がラジオを本当に持って音楽を流している辺りかなり凝っている。
「倒すってあんた。あんなデカいのどうやって倒すつもりッスか?」
「まあ見ていろ……」
ラジオ体操を終えたと同時、ネルソンは腕をクロスさせて吼えた。それこそ天地を引き裂くかのような大声で。
「へえええええええええええええええええええええええんしぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃぃん!! ポリイイイイイイイイイイイイイイイイイイイイス、メエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエエン!!!!!」
どんだけ息が続くんだ、と言うのが正直な感想だ。
しかし次の瞬間、その場にいた連中はトンでもない光景を目の当たりにした。
「え、ええええええ!!!?」
謎の社員も思わず目を見開いて驚く。
何故って言えばネルソン警部が眩い光に包まれ、変身してしまったからだ。
「ポリスマン、参上……!」
その光の中から現れたのは警部の変身した姿、彼の妄想の塊、正義の味方ポリスマンである。因みに、特徴は赤いマスクに逞しい筋肉の形が明らかに分るボディー。そして胸に『正義と愛』と書かれていることだ。しかも達筆である。
「……………」
この姿を見た社員は思った。
なんか胸に書いているのが微妙にかっこ悪いな、と。
「さあ、行くぞ!」
しかし、そんな事お構い無しとでも言わんばかりに彼は元気だ。
「エネルギー120%! 今日のお天気は太陽もニッコリな晴れならば明日も晴れ! 頑張れ全国のお父さん!」
何がいいたいんだろうか。
兎に角、色々と元気なポリスマンは巨大マンモス目掛けて大きく跳躍。
「ジョン、ミュージックだ!」
「は~い……警部」
ジョンのやる気の無さを見てもらえれば分るが、彼は毎回コレにつき合わされているわけである。正直、見飽きる以前に疲れる。
しかし、残念ながらコレも仕事なのだ。彼は溜息をつきながらスイッチを押す。
『チャッチャチャッチャ♪ チャチャーンチャチャーンチャチャーン♪』
妙にノリのいい音楽が流れてくる。
これこそオリジナルサウンドトラック(2980円税込み)4曲目に入っている『ポリスマンと愉快な弾丸』のイントロである。
因みに、作詞作曲は全て素人ながらもション刑事が担当している。それこそこのサウンドトラックに収録されている全24曲全部だ。尚、初登場一位を果たしてから売れ行きは上々のようである。
多分、警官だと知られたら色々と反響を及ぼすに違いない。
「おっしゃ、乗ってきたぜ!」
そのノリでポリスマンはビルからビルへと次々と飛び移る。その脚力は人間のそれとは比べ物にならない。
「とう!」
一気にマンモスへと跳躍。
すると、彼は右足を突き出した。
「必殺、ダイナミックキイイイイイイイイイイイイイイック!!!」
蹴りが突き刺さるようにしてマンモスの皮膚に命中する。それと同時、マンモスの巨体がまるでドミノのように倒れた。
「うそおおおおおおおおおおおお!!!!?」
これには謎な社員も驚くしかない。なんと言っても生身の人間(?)がただの蹴りで全長300m近くのマンモスを倒したのだ。一体あの蹴りにどれだけの威力が詰まっているというのだろうか。
「まだまだ行くぞ、モードチェンジ!」
すると、ポリスマンの身体の色が一瞬にして赤から青に変化する。しかも足にはなんかローラースケートみたいなのがついていた。
「ポリイイイイイイイイイイイイイスメエエエエエエエエエエエエエエエエン、パワアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアアドォッ!!!」
余りにも読みにくいので、此処で訳させてもらうと『ポリスマン・パワード』と言っているのである。
「あんたは平成ウルトラマンッスかあああああああ!!!?」
そんな突っ込みはお構い無しにポリスマン・パワードは超高速のスピードでマンモスに迫る。青いポリスマンはスピードが徹底的に強化されるのだ。
「鉄拳、スーパーナッコォ!」
今度はマンモスの巨体に回りこんでスカイアッパーを叩き込む。
此処で驚くべき事は何と巨体のマンモスがアッパーの衝撃で『宙に浮いた』ことだった。
「トドメだ、モードチェェェェェェンジっ!」
音楽もそろそろ終わりに近づいている為か、彼はトドメを刺すべく究極形態に変身する。
「ポリイイイイイイイイイイイイイイイスメエエエエエエエエエエエエン、ファイナアアアアアアアアアアアアアアアアルっ!!」
いらないような気がするが、訳するとやっぱり「ポリスマン・ファイナル」である。因みに、先ほどまで青色のカラーは今度は金色に変色している。
「行くぞ、このポリスマン・ファイナルの一撃を音楽にあわせてお送りしよう!」
彼が右掌を天にかざすと同時、何故か謎の社員の身体が宙に浮く。
「へ?」
今まで思いっきりヒーローショーでも見ている気分だったため、かなり意表を突かれてしまった。
「ちょ、何する気ッスかあんたは!?」
「知れた事、貴様の身体を我がジャスティスハートの塊に変換し、弾丸として奴に叩き込む!」
うわ、めっちゃ迷惑だ。しかし、ジャスティスハートの塊ってばどんなのだ。
「いや、マジで勘弁ッス! なんか激しく嫌な予感が――――!」
「問答無用、行け宇宙人!」
宇宙人じゃねぇッス、と言いたい所だったが、それを言う前に彼(彼女?)はポリスマン・ファイナルによってマンモスに投げつけられる。
「うおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおおお!!!?」
涙が見えるのは決して気のせいではないはずだ。
兎に角、今の社員は光の弾丸(ポリスマン曰く彼のジャスティスハートの塊)と化した凶器に他ならない。命中すればどんなに硬い皮膚を持っていようが一撃死確実だ。
「やっぱ世の中理不尽ッスううううううううう!!!」
風圧で顔が歪みながらも、謎の社員はマンモスの巨体を確実に貫いた。まるで流れ星のような輝きを放ちながら。
○
<メサイア基地Rブロック>
天井のライトがぼんやりと光る一室の中、久々の登場の樹・紫伝と柳・栄治の二人はいた。彼等二人はモロに他の面子からは離れた場所に落ち着いてしまい、他の面子との合流を図る為にウロチョロしているのだが、
「全然だねー」
危機感の欠片もない口調で紫伝が言う。
「……だが、どうやら待っていた人はいるようだぜ」
栄治の視線の先には一人の女性がいた。
外見的に見れば2,30代の女性といった所だろう。どうにも冷たい感じのオーラを放っている。
「こんばんわ。私がこのブロックを預かるナンバー2、シャロンです」
一旦礼儀良くお辞儀してから彼女は続ける。
「君達の仲間も着々と歩を進めています。この部屋を出たらナンバー1が待ち構える部屋まで一直線です」
しかし、とシャロンは続ける。
「神鷹・快斗とマーティオ・S・ベルセリオンが来ないのは残念でしたね……彼等には是非私の生まれ変わった姿を見て欲しかったのに」
「あんだテメェ。あの二人と知り合いか?」
栄治が不機嫌そうな顔で言う。
「知り合いも何も彼等が私をこんなのにした張本人だよ。ジーンってのは本来はアンドロイドみたいだけど、私は俗に言うサイボーグでして。元は人間なのです」
「悪いが、同情はしないぜ」
すると、丁度彼等の真横から聞きなれた男の声が響く。
見てみると、其処には神鷹・快斗とリディア、そしてネオンとサルファーがいた。
「カイちゃん無事だった!?」
紫伝がそのボロボロの姿を見て思わずそんな事を言う。
「動けるんだから問題はないだろう」
「そりゃそうだ。お前は無茶する男だからな」
褒めてるんだが良く分らない。
「久しぶりだね神鷹・快斗」
シャロンが敵意を含めた口調で言う。
「――――」
それに対し、快斗は冷たい目で見ている。
「忘れませんよ。クライアントである私をあんな汚い刑務所に入れたお前とマーティオ・S・ベルセリオンの二人はね」
シャロンが外見の美しい印象とは裏腹の醜い怪物の顔に変貌する。それに対し、彼は、
「ああ、済まないが誰だっけ?」
お約束の台詞を言ってくれた。
そしてその瞬間、彼以外の全員がその場で『ずだーん』と激しい音をたててその場に倒れた。
「忘れたというのか!? この私を忘れたと!?」
素早く起き上がったシャロンが訴えるように言う。
それに対して快斗は十秒ほど考え込むが、
「すまん。全然思い出せない」
「うがああああああ!!! ムカツク!」
そりゃそうだ。しかも真顔で言ってるんだから余計に腹が立つ。
「私だ私! 宝石店の店長やってて、お前とマーティオに麻薬密売してたのをバラされた店長!」
すると、快斗のメモリーに一つの光景が蘇る。
「ああ、ハイハイ。あの時の愚かな女店長」
「愚かは余計だ!」
その時の話を一々説明するのも面倒なので、外伝小説「恐怖の最強コンビ」を読んで貰えれば幸いである。サイボーグじゃ無い頃の店長を見る事が出来るぞ!
「しかし、貴様何故ジーンなんかに? あの時は確か普通の人間だったはずだが……」
「ふふふ……あの刑務所からの必死の脱獄に成功した私は、飢えながら一人の男と出会った。それこそが当時ジーンの研究をしていたビリオム博士!」
またビリオム博士か、と全員が思う。今回の件は全てにおいてビリオム博士が関わっている。一体どんな人間なのだろうか。
「で、そのビリオム博士にサイボーグにしてもらったってわけかい。そしてナンバー2」
「その通り。そしてこの力で再び私は会社を建て直し、金を儲け――――」
其処まで言ったと同時、一瞬にして店長に襲い掛かる三つの影があった。
「え?」
余りのスピードに反応する事が出来ない。
気付けば喉元を快斗のダークネイルブレードが狙っており、胴体は栄治が馬鹿でかいナイフで切刻もうとしているし、頭は紫伝が至近距離で持つ銃で狙われている。
絶対絶命と言う奴だ。風よりも速く、鮮やかに、そして自然に彼等はシャロンを殺すだろう。
「それだけ聞けば十分だぜ店長」
炎の様なメラメラした口調で栄治が言う。
「申し訳ありませんが、ジーンの力を私利私欲の為に使おうとする人がいるのなら僕達は問答無用で殺します」
氷のように冷たいオーラで紫伝が言う。
「下手に力を求めようと考えたのが失敗だったな……そのまま刑務所にいたほうが長生きできただろうに」
最後に、雷の様な鋭い目つきで快斗が言う。
「よ、よせ……止めろ………!」
シャロンは身体を小刻みに震えながら口をパクパクと言わせるが、3人は容赦しようとしなかった。
「終わりだ」
ダークネイルブレードが首を落とし、大型ナイフが胴体を刻み、銃弾が脳天を撃ち抜く。これ異常ないほどのあっさりとした殺しだった。
○
<メサイア基地Vブロック>
青髪の長髪男、マーティオは不意に何も無いはずの部屋を見渡した。
その鋭い目つきが更に鋭くなっているのは目が悪い奴でも分る。
「どうかしたんですか?」
後ろの夜夢が言うが、マーティオは黙れ、と一蹴するだけだ。もう少し言い方が無いのだろうか。
「……どうやらお待ちのお客様がお出ましのようだ」
「え?」
何を言ってるのか分らなかったが、すぐに分った。
目の前に、突然パズルのピースが組み合わさるかのようにして三人の男達が姿を現したのだ。それこそキメラに寄生されたリオン、イグル、ライの三人である。
それぞれがレーザーソードを手にもっている辺り、やる気満々のようである。
「……やるしか、ないんでしょうか?」
そもそもにして三姉妹が此処に来た一番の理由がこの三人を元に戻す方法だった。しかし、この基地をさ迷う限りではそんな物は全く発見できなかった。もしかしたらルートが悪かったのかもしれない。
「――――」
歪んだ瞳をギラギラと光らせながらリオンが一歩踏み出す。
すると、それに応じるかのようにマーティオが一歩前に出た。
「来るなら来いよ、R・J社のエリートさんよぉ」
「ま、マーティオさん!?」
フェイが思わず飛び退く。まさか戦うつもりなのかこの男。
「無茶ですよ! 数でコッチが有利でも、向こうの方が私たちよりも―――」
「バーカ。誰がテメェ等に譲るなんて言った」
へ、と間抜けな声を三姉妹が上げると、彼は不気味な笑みを浮かべながら言った。
「1対3か……ちと物足りんなぁ」
「え、えええええええええええええええええええ!!!!?」
今度こそ確信が持てた。
この男は正気じゃ無い、と。
「あのR・J社が誇る3人相手に1人で戦う気ですか貴方は!?」
「そうだ。はっきり言って貴様等は邪魔でしかない。奴等を前にして戦う気がゼロと来ている」
はっきりと言われた。そして図星だった。
「さあ、行くぜ……俺様は優しくはないから覚悟しろ!」
第十二話「ムーンバーサーカー」
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