2002年08月18日
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【 湘南 夏(NO.3/4) 】


施設の話しなど,先輩と話していた話しが,何時しか,他の
先輩達にも知れ渡っていた.
「人の噂は,鰻の蒲焼程に美味い」などと言ったか,言わぬ
か ・・・
そして,私が寮を久々に訪ねた時のことである.
私に徐(おもむろ)に他の先輩が,「調べといたゾー」と言って
紙を渡してくれた.
「何だろう・・・」と思いながらも開いて見ると,七軒の同じ
名字の方の住所と電話番号が書かれてあった.
先輩いわく・・・「これのどれかだから・・・」とのこと
であった.
私は何故か紙がクシャクシャになるまで持っていた.
そして・・・またまたある日の事・・・
何故か,如何してか・・・気の迷いとでも言うのか,
電話を入れた.
先輩は親切にも,
上から,話題に出た施設の近い順番に電話番号を並べていた.
一軒目・・・話中
二軒,三軒,四軒と五軒目ぐらいまで掛けただろうか ? ? ?
一軒目の話中が気になって,又掛けなおす.
と・・・・・
彼女が突然に電話に出てきた.
「驚き・桃の木・山椒(さんしょ)の木 ? ! ? ! ? ! ? ! ? ! ? ! ? 」
その後,彼女と私は文通を始めた.
{ユーガットメールなど無い時代のこと.}
そして,文化祭の時に一度だけ会った.
結局,お互い,「友情」「愛情」はプラトニックで終わりを
告げたけれども・・・
まるで・・・海の引き潮のように.
春の想い出は,夏を知らぬままに過ぎ去って行った.

最後に彼女と連絡を取ったのは,彼女が結婚式の準備を
している時だった.
「良かったね」「おめでとう」と言葉を交わし,
彼女の声は聞かぬままに受話器を置いた.
それは,出会いから五年目の六月だったように今は思える.

その当時,彼女に贈った詩が残っていた.
多分,その当時の詩は,これ二つ,しか残っていないだ
ろう・・・


≫≫≫ つづく ≫≫≫ 続く ≫≫≫ つづく ≫≫≫≫ 続く≫≫≫ つづく≫≫≫ 続く≫≫≫ 続く≫≫≫≫





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最終更新日  2002年08月21日 01時13分43秒
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