【夕日の香り】

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2002年10月18日

【夕日の香り】

夕日に空が染まり．
尾長鳥のけたたましい鳴き声が耳元で響く・・・
息子が転寝(うたたね)をしている．
私が寝顔を覗き込むと，息子は私の存在を感じたのか? ? ?
手でまさぐって，私を探す．
私の首に手を絡めて，私の顔に手を置いた．

やむなく私はその場に，停止して，そいねして動けずに，
目を閉じる．
彼の小さな手が暖かく頬に伝わる．
紅葉(もみじ[楓(かえで)])のように・・・
セピアな匂いが，身を癒すかのように体内に注がれて広がる．
呼吸の中に夕日の温もりを感じる．

鳥達の群れの・・・鳴き声が，やけに懐かしく，愛(いと)しく
思える．
童謡か，賛美歌のように・・・
「♪♪カラスなぜなくの～♪♪」などの描写(びょうしゃ)が
ほどよくマッチする．
(尾長鳥もカラス科なのですって・・・)
しばらくすると息子は，目を閉じたまま手で私の無精髭
(ぶしょうヒゲ)で遊ぶかのように頬を擦(さす)り又，眠りに落ちる．
何度か繰り返しては，手が徐徐(じょじょ)に滑り落ちて私の口元
に小さい指がチョコンと入った．
私は，ふざけて，彼のその指を軽く噛む・・・
ヒクッとビックリした仕草で，目を擦(こす)る．
そして目を覚ます．
開かれた目に光が入る．
「おはよ～う」と元気な声で，私にじゃれつく息子・・・
夕暮れに寛(くつろ)いで，主の愛が伝わる．
息子の顔が夕日に染まっている．
温かく笑い声が，我が家に響く・・・
ハレルヤ・エーメン

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