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村上さんの旅行記。 いくつかの雑誌のために書いた原稿をひとつにまとめたもの。 こんな風にあちこち出かけたり、居住したりすることで、 あの独特な世界観が生み出されてきたんだなと気付かされます。 ボストン、アイスランド、オレゴン州とメイン州のポートランド、 ギリシャのスペッツェス島とミコノス島、ニューヨーク、フィンランド、 ラオスのラオンプラバン、イタリアのトスカナ、そして熊本。 実に多彩。どこの記述も愉しめましたが、本著では、奥さんについての記述が所々に出てきて、それが結構新鮮な感じがしました。あまり、そういうことには触れられない方だと思っていたので。最近は、こういったエッセイっぽい文章に接することが続いているので、そろそろ、ガツンと来るような長編を期待したいです。
2016.10.29
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映画の宣伝でこの作品を知り、読んでみました。 映画は、まだ見ていませんけれど。 読み始めると、最初からぐいぐいと引き込まれていきます。 さすがに直木賞作家です。 *** 資産を持っている老人を狙い後妻に入る。 そして、その老人が死んだら遺産を相続する。 それが後妻業。 その必須条件は、住民票、家具持ち込み、顔出し。 「まず、後妻は入籍前に住民票を移して、 狙った相手と同居しているという形を作ります。 次に、ドレッサー、ベッド、洋服ダンスを家に持ち込みます。 そうして、地域の老人会などに顔を出して、 中瀬の妻です、とアピールします」(p.126)中瀬の娘・朋美とその姉・尚子に、弁護士・守屋が説明した言葉。 「今確認した三つの事実、結婚相談所を経由したこと、 公正証書遺言をしていることで、 武内小夜子はプロであると認識してください。 一から十まで計画した上での犯行です」この小夜子とコンビを組んでいるのが、結婚相談所の経営者・柏木亨。そして、小夜子の弟・黒澤博司もそれに絡む。一方、守屋からの依頼で、小夜子らを探るべく活動を開始したのが、南栄総合興信所に勤務する、元マル暴担・本多。本多は、元警察官の経験とコネを活用し、小夜子らがこれまでに犯してきた悪行三昧を次々に突き止めていくが…… ***小夜子や柏木、黒沢は間違いなく悪人ですが、本多も、残念ながらなかなかの曲者です。このお話に登場する人のほとんどは、好感が持てない人たちです。普通の人たちは脇役にすぎず、活躍することもほぼありません。
2016.10.10
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そこそこ売れて、そこそこの評価を得ている一冊。 タイトルに興味を持った人は、読んで損はないと思います。 ただ、こういう類のものを、これまで数多く読んできた人は、 「あまりパッとしないな」と感じるかもしれません。 即ち、標準的な内容で可も不可もなし。 本著にしかないような目新しいものを求めると、期待を裏切られてしまう。 スラスラと読み進めることは出来ますが、心に引っかかるところが少ない。 例えば、私が本著で付箋を貼ったのは、次の2か所でした。 仮に自分が正しそうな場面でも、 「それはうかつでした!」と、 相手の主張を飲み込むのが正しい対処療法です。まぁ、仕事だと、こういう場面も多々あるわけで、そこで反論してしまうと、ダメ出しされてしまう。どちらが正しいかという問題ではなく、あくまでも場の雰囲気を良くするための「雑談」なのですから。 伝える力がある人は、余計なことを言わないこれは「一流のポイント」の37/38に示されたもの。相手が理解しやすいように、予め話のテーマを伝える。持ち時間は17秒、出来れば10秒以内に内容を要約して話す。17秒は耳から得た情報を記憶できる量の限界、ということらしい。「なるほど!」と思われた方は、読む価値ありです。
2016.10.02
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『3月のライオン おさらい読本(中級編)』を読み終えて、 早速、本巻を読み始めたのですが、 最初のページを読んで、次のページを読んでも、 どういう展開だったのか思い出せない…… まぁ、11巻を読んだのは1年も前のことですから。 ということで、11巻を本棚から取り出して読んでみました。 やっぱり、11巻最高!! この作品が完結する時、「11巻がやっぱりスゴかったね」と言われることでしょう。でも、今巻もとってもイイです。クオリティが全く落ちていない。羽海野さん、本当にスゴイです!で、お話は次のような展開です。 解った。 川本家のみんなに… あかりさんに必要なもの -皆が離れずに暮らせる環境だけじゃ… 入れモノだけじゃ駄目なんだ!! あかりさんに必要なのは そこに共に入って 彼女を支えてくれる 人生の伴侶だ!!!! -見えた…… 僕が今 やるべき事…!!この11巻最後のシーンを受けての、今巻冒頭の零ちゃんだったわけですが、彼の中での候補者は、学校関係では林田先生に野口先輩、将棋関係では島田8段、スミスに横溝、松本、さらには土橋9段に宗谷名人まで。滑川7段とハッチは除外です。そして迎えた棋竜戦。0-2のカド番にまで追いつめられた藤本棋竜と土橋9段との第3局。その会場である指宿・白泉館に現れたあかりをめぐって、男たちの火花が散る。あかりさん、どこに行ってもモテモテです。そして、タイトルを失った藤本9段。キャバ嬢に逃げられ、家族も失ってしまうのかと思いきや、そこで投げかけられた妻と娘たちの愛情。藤本雷堂・54歳、新たな歩みが始まりました。続いては、千駄ヶ谷で行われるB級2組順位戦第2局。零ちゃんの対局相手は滑川7段。終盤の相手のコマ得詐欺に引っかかることなく、見事勝利。零ちゃん、強いです!最後は、三月町の夏祭り。三日月堂屋台は、今年も大忙し。モモのお相手は二階堂、屋台の手伝いには林田先生に野口先輩も。そして、現れた島田8段。あかりをめぐる男たちの争いは、しばらくの間続きそう。本命・島田8段、対抗・林田先生といったところでしょうか。巻末には、来年春に公開される実写映画の告知も掲載されています。注目は有村さん演じる香子でしょう。
2016.10.02
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昨日、発注していた『3月のライオン』の11巻が届きました。 早速読もうと思ったけれど、何か引っかかるものが。 「そうだ、あれだ!」 本著のことを思い出しました。 2か月ほど前、本屋さんに行くと 『3月のライオン』が平積みされていました。 表紙はマーメイドに扮した三姉妹。 「新刊、出たんだ」と、迷わず購入。そして、家に帰って表紙をめくるとビックリ。そして、もう一度表紙を見直しました。帯には「オフィシャルブック第2弾」の文字。「そういうことですか……」しかし、中身はギッシリ充実の内容。「これは、気合を入れないと読み切れないですね」ということで、本棚に入れたままになっていました。そして今日、11巻を読む前に気合を入れて読むことにしたわけです。おさらい読本ですから、「そうそう、そうだったな」と思い出しながら読む一冊。第1章のライオンキャラクターは、まさにそういった内容。コミックスで読んできた内容を振り返ることができました。それに比べると、第2章のライオンコラボレーションは、知らなかったことがらがいっぱい。BUMP OF CHICKENとの対談や、他の漫画家さんとのコラボは面白かったし、10月8日(土)から始まるTVアニメについての裏話もとても興味深いものでした。さぁ、これからいよいよ11巻を読み始めます。
2016.10.01
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