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Twist @ こんにちは! 遅ればせながらあけましておめでとうござ…
Twist @ はじめまして^^ 先ほどこのロングインタビューを読み終え…
2012.02.19
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カテゴリ: その他

 第2章と第3章はコンパクトで、分かりやすい内容でしたが、
 第1章はとても難しく、今回の読書では十分な理解に至りませんでした。
 もう一度最初から読み直すしかなさそうです。

 内田先生も述べているように、本著は映画批評の本などでは決してなく、
 映画の分析を通じ、ラカンやフーコーやバルトの難解なる述語を説明するもの。
 内田先生は、まえがきで「分かりやすく説明する」としていますが、
 そう易々と、現代思想を理解することは出来ないようです。

それでも、 ウラジーミル・プロップ
ロシアの民話を収集し、その構造分析を施したところ、
登場人物のキャラクターは最大で7種類、物語の構成要素は最大で31という結論を得た、
というエピソード(p.27)は非常に興味深く、原典を読んでみたくなりました。

また、  
  退蔵してはならない、交換せよ。それが人間に告げられた人類学的な命令です。(p.137)
や、
  スパイ・ゲームのような「騙し合い」において勝ち残るための要諦は、
  「出し抜くこと」ではなく、「出し抜かれたふるをすること」なのです。
  より巧妙に「騙されたふりをした」者、あらゆる局面で「裏をかかれたふりをした」者、
  それによって、敵に「状況を完全にコントロールしているのは私だ」と思わせた者、
  それがこのゲームの勝者となるのです。(p.143)

さらに、
  いまさら私が言うまでもないことだが、
  「グローバリゼーション」とは、アメリカの「ローカル・スタンダード」を
  「世界標準」にしようという価値観の一元化運動のことである。(p.211)
に至っては、本当に目から鱗が落ちる思いでした。



久しぶりに、内田先生のHPを見ていたら、
1999年に書かれた 「学校教育を通産省に」 をいうコラムを見つけました。
その締めくくりは、こうなっています。

  結論を急ごう。
  学校での暴力を根絶する一番効果的な方法は、
  学校からいっさいの「人格教育的要素」を排除することである。
  限定された技術と情報を「オン・デマンド」で伝え、
  習う側には適切な対価と必要なルールの遵守だけを要求するようなビジネスライクな学校。
  そこでなら、どのような暴力事件も生じないであろう。私はそう断言できる。
  学校をそのような場に改める以外に今日の教育問題の根本的な解決策はない。

「おぉ~っ、スゴッ……、カゲキッ……」
このような文章まで、そのまま残しているところが内田先生の凄いところか。
現在の内田先生なら、この自身の記述に対し、どうコメントするのでしょう?

   ***

ついでに、ネットで色々検索していたら、 こんなものも 見つけてしまった。
やっぱり、この人、私が想像していた以上の人ですね。





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Last updated  2012.02.19 16:20:27
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