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2025年10月11日
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テーマ: ニュース(95898)
カテゴリ: ニュース
パレスチナに対するジェノサイドを止めようとしないイスラエルについて、毎日新聞専門編集委員の伊藤智永氏は、9月27日の同紙コラムに、次のように書いている;


国連人権理事会(本部スイス・ジュネーブ)の独立調査委員会(委員長・ピレイ元国連人権高等弁務官)が、パレスチナ自治区ガザ地区でのイスラエルの行為を、報告書で「ジェノサイド」(大量虐殺)と認定した。

 ジェノサイドは、ポーランド系ユダヤ人の弁護士、レムキンが第二次大戦中、ナチス・ドイツの絶滅政策が人類史上いかに比類なき蛮行かを表そうとして、ギリシャ語のgenos(人種、家族)とラテン語由来のcide(殺害)を組み合わせた造語である。

 戦後、ニュルンベルク裁判の起訴状に用いられ、1948年に国連でジェノサイド罪の防止・処罰に関する条約が採択された。

 報告書は、条約が定義する「国民的、民族的、人種的または宗教的集団の全部または一部を破壊する意図を持って行われた行為」五つのうち、イスラエルは四つを犯したと結論づけた。

 イスラエルは「虚偽だ」と反発するが、ピレイ氏は「2年にわたる情報収集と事実認定、意図を検証した結果だ」と退ける。

 ナチスのユダヤ人政策は迷走した。 ヨーロッパ社会に潜んでいた伝統的な反ユダヤ主義を扇動して政権を獲得。初めはユダヤ人を差別・迫害し、ドイツからの追放、アフリカ・マダガスカル島への大量移送を真剣に計画した。

 しかしオーストリア、チェコ、ポーランド併合で数百万人のユダヤ人を抱え込む。ゲットーという狭い居住区に隔離するが、それも飢餓や疫病で限界に達した。

 独ソ戦と共に「行動部隊」による占領下ユダヤ人の無差別大量射殺が始まる。そのむごさは執行者たちも耐え難く、毒ガスによる密室大量殺りくへ移っていく。ユダヤ人問題の「最終解決」だ。

 イスラエルのパレスチナ人迫害は、似た軌跡を不気味になぞってきた。民族差別、隔離閉鎖、治安名目の無差別射殺、飢餓と疫病と大量爆撃によるガザ壊滅、不法侵略によるヨルダン川西岸併合、パレスチナ国家の否定、アフリカへの200万人移送計画。

 ナチス・ドイツは第一次大戦後、当時最も民主的なワイマール憲法下で、形式上は合法的に権力を握り、憲法を無効化して最悪の人間破壊を起こし、破滅した。

 イスラエルも「中東唯一の民主主義国家」を名乗りながら、凶暴な民族弾圧を続ける。通算18年君臨する「キング・ビビ」ことネタニヤフ首相は、手段を選ばない連立工作で多党分立の政界を支配してきた。民主的手続きが「ナチ化」を支えてきた。
(専門編集委員)


2025年9月27日 毎日新聞朝刊 13版 2ページ 「土記-イスラエル・ナチズム」から引用

 この記事では、ナチス・ドイツが辿った軌跡からイスラエルの行動の中の共通部分のみを拾い出しているように見えるが、ナチス・ドイツとイスラエルでは出発点が異なるように、私は思います。ナチス・ドイツの場合は、始めからドイツにユダヤ人は暮らしていて、そのドイツがチェコやポーランドを占領すると、その占領した先々にもユダヤ人がいた、という状況だったのに対し、イスラエルの場合は、始めからエルサレムを含むパレスチナの地にパレスチナ人が暮らしていたのであり、そこへ第二次大戦後、欧米の策略によって大量のユダヤ人がエルサレム周辺にやって来て、いきなり「イスラエル建国」を勝手に宣言したもので、その時点で既にユダヤ人によるパレスチナ侵略が始まったのであったことを、国際社会は認識するべきであり、そこを出発点としてパレスチナの人々の「権利」を回復していくべきかを、これからの国際社会は考えていくべきだと思います。





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最終更新日  2025年10月11日 01時00分04秒


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