「さ」に酔う

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2004年04月04日

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すっかり花散らしの、寒い雨になった日曜日。
今年のお花見もそろそろ終わりだ。

ニュースで都内の名所とも言える大きな公園で、
どうしようもないドンちゃん騒ぎとゴミの山という
報道があった。
泥酔しすぎて意識を失ったり、けんかしたり。
なんだか、見ててなさけなかった。

それにしても日本人は、どういうわけか
桜が大好きだ。

まだ夜だとちょっと寒いくらいなのに
気合をいれて宴会する。
あまりそういうことに命をかけるような
会社に勤めたことがないけど、あの気合みたいなのは
スゴイと思う。

日本全国に樹齢1000年を超える名物巨木の桜もあるが、
それらは皆なんともいえない、どこか神がかった趣き。
そこまでじゃなくても、身近な桜だって
われわれの頭の上一面ほのかなピンクで覆う瞬間があったかと
思えば、じきに細かな花びらの一枚一枚を吹雪かせ、
浴びせるあたりの演出は、それだけで酔える気がする。

「くら」はその神様が宿る場所で人々がその神様にお酒など
奉げ物をして豊作を祈っていた、つまりそこから
桜＝さくらと呼ばれるようになったと聞いたことがある。
今は捧げるどころか、われわれの方が飲めや歌えで
飲みすぎの感があるけど・・・。

酒（さけ）だというものだった。
つまり桜（さくら）と酒（さけ）はつながっていて、
桜の下でお酒を振舞う、というのが自然の成り行きという
ことになる。

桜、「さ」という神様は、人をひきつけ、酔わす力が
あるのかもしれない。

でも、やっぱり最近のタチの悪いお花見は考えた方がいい。
裸で池に飛び込んだりしないでほしい。

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