山口県に医療機器メーカーのテルモが工場を作る事になりまして、
かなりな規模になりそうで知事は大喜びで調印していました。
県内に営業所を持たない企業の工場進出は始めてなのだそうで、
テルモの考えは図りかねますが、将来に身軽なポジション確保かも知れません。
いずれにしても県にとっては又とないよい事ですので、
後々、テルモが山口県を重要拠点に展開してくれるように願うしかありません。
で、このテルモとソニー、フジフィルムの3社で、オリンパスとの提携を模索しています。
ニュースの大筋ではソニーとフジとの提携が有力視されていまして、
資本も最大30%の株式参加との事でして、ソニーの本気度が分ります。
この3社に共通しているのが医療部門のキーパーソンだという事です。
テルモは言うに及びませんで、オリンパスの有力株主の一社でもあり、フジも内視鏡ではオリンパスのライバルで、医療機器でも大手に挙げられます。
2社と比べるとソニーは切り込みたくて仕方が無い新参者です。
なんと言っても広告での価格競争をしなくて良い業界ですし、
これからの成長分野と言っても差し支えありません。何しろオリンパスの内視鏡のシェアは世界規模で70%ですので、
この技術とマーケットを欲しがらない方が間違っています。
ソニーのやる気を表しているのがカメラ部門の技術交流も示唆されていて、
オリンパスのデジタルカメラの撮像センサーは、ペンタックス、ニコンと同じく自社生産出来ませんでパナソニックから買っています。
ニコンやペンタックスはほとんどがソニー製か自社注文のカスタムです。
このパナソニックが意地悪でして、お下がりのセンサーしか売ってくれません。
協業の関係でありながら最新型を提供してくれたことはありませんで、
価格は分りませんが、性能もソニーの後塵を拝するような始末でして、
オリンパスは仕方なく画像処理技術を鍛えて一定水準を保ってきました。
何しろ切手ぐらいの面積に1200万以上の素子を並べ全てに配線を繋ぐ技術で、
設備投資も100億から500億程度は見込んでの産業技術です。
ですので数が捌けなければ大赤字ですので、おいそれと手を出せない分野です。
交流が実現すればソニーにとっても魅力的な技術がありますので、
かなり理想的な技術交流になるでしょうし、お互いのインセンティブも思いのままです。
簡単な話ではありませんし、母屋を取られまいと防衛一方でも前進できませんので、
母屋の建て直しに資金提供された分はキッチリ協力するのが大人でしょう。
個人的には事実上世界一の性能を誇るセンサーを是非作って頂きたく願っています。
リメイクは名作ゆえん 2015年09月29日
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