ドラゴン・龍平

ドラゴン・龍平

旅とコンシェルジェ



確かに、人気No.1の高級リゾートチェーン、アマングループを筆頭に、東南アジアを中心として最高級の“おもてなし”を用意したホテルやらリゾート地で自由に過ごすようなプランや、ウォーキング・本格登山を組み込だ非常にアクティブなプランが人気を集めているようである。 自然環境、施設、そしてサービスの質が三拍子揃ったホテルに一度でもいいから泊まってみたいと思うのは、オジンやらオバンとわず若造ならずとも当然のことです。ただ残念なことに、その三拍子のうち、サービスを心ゆくまで満喫した人が少ないのが、現状のよう。

例えば「結婚記念日の祝いを兼ねて行ったんだけどさぁ、肝心の依頼していたシャンペンも花も来ないじゃんか……」というK君。一方、「オプショナルの聖なる予言の世界へダイビングクルーズを申しこんでいたのに、当日、ダブルブッキングでNG。旅のハイライトとしてすごく楽しみにしていただけに、悔しくて……」というS子さん。このような事態にあった人も数知れずいることでしょう。そこでアドバイスをするとしたら「少しの出費で最高のサービスをどうゲットするか」で、オレはコレでどれほど得をしたかわかりません。今回はこの秘訣をお教えいたしましょう。

まず、ホテルのチェックインの時に、誰がサービスの主任なのかを必ずチェックすること。因みに近頃は、予約客はフロントまでいかなくても、無線のハンドヘルド・チェックイン装置を持った従業員がチェックインしてくれることもできる。出発時間になったら、テレビを通して電子的にチェックアウトして、即座にファクスで領収書を受け取れば良いわけである。

話を戻すが、大きなシティホテルやリゾートホテルには、Concierge(コンシェルジェ)と呼ばれるプロフェッショナルな人がいます。また、こじんまりとしたホテルにはService ManagerまたはManaging Directorがいるはずです。その人がわがままを聞いてくれるキーパーソンなのである。オレはホテルにチェックインしたら、すぐさまConciergeに出向き、「今日から数日間滞在する何々何がしです。よろしく」といいながら、キャッシュで数十ドルを手渡して印象づけます。ここでは決してオドオドせず、卑屈にならず、微笑をためて言いきりましょう。「承知しました。快適にお過ごし下さいますように」と返答が帰ってきたらもうしめたものである。コンシェルジェを使い回す快適さを知ってしまえば、なおいっそう充実した旅になること間違いなし。

そんなわけでドンドコドント、ワガママを投げかけてみましょう。きっと精一杯のサービスで応えてくれるはず。

しかしながら、五つ星のリゾートホテルのプールに浸かりながらフローズンダイキリ片手に、ディック・フランシスのペーパーバックでも、読んで、のんびりとくつろぐ的な旅行を好む人には、コンシェルジェの存在は大きいが、結局それは、あくまでも、受け身の楽しさであるんだよな。そんなわけで旅行の過ごし方が変化した人にとっては、コンシェルジェは不必要かもしれない。要するに能動的な楽しみを感じたいなぁーと思い始めた人とか、オートバイで世界中を走りながら、その国の実状を肌で知るとかみたいな。インベストメント・バイカーまではいかないけど、1人で走ったり、時として、ダチやら恋人とそれぞれオートバイにまたがって、それこそロシアの奥地からサハラ砂漠縦断など無謀とも思える程、ひたすらに世界中を駆けめぐり。行く先々でのアクシデント、トラブルでヘコんだりすることも多々あれど、何とか乗り越えて、前へ進んでるうちに、知らず知らずに精神も、かなりタフに鍛え上げられた人とか…。こんな人は旅行が、三割回しで楽しくなってるはずだし…。


すみませんツイツイ話が脱線気味に…話を戻して以下、オレの経験から出たコンシャルジェのサービス例を挙げてみましょう。

特にイキナリ思い立ったニューヨークニックスのホームグランドのマジソンスクエアガーデンでのプロバスケ観戦やブロードウェイのミュージカルやらアーティストのコンサートのチケット等その他、諸々の手配は、迷わずコンシャルジェに頼もう。アメリカはニューヨークに滞在していたとき、人気爆発のミュージカル、「Beaty and the Beast(美女と野獣)」を見ようと思い立ったのはいいのですが、もう3カ月先まで満席。オレはホテルのConciergeにどうしても今晩しか時間がないことを申し出ました。すると彼は、満面の笑顔をたたえてドンと胸を叩くや否や、劇場に電話。数分の交渉の結果、得意気に言いました。「ミスター、特等席が取れましたよ」。チケット代とは別に、かなりのチップを支払う羽目になりましたが、なんと前から2列目という席で、感激に心躍ったことを覚えています。とにかく旅行者に対して、ありとあらゆるワガママを聞いてくれる。ガイドブックには載ってない、お洒落なレストラン予約とか、家族やら知人に餞別をいただいたとはいえ、買ってきてと頼まれたものを、わざわざ旅行中の貴重な時間をさいて、自分で出向くのは七面倒クサイものである。そんなときコンシェルジェにNYのアウトレットモール、ウッドベリー・コモンあたりで手配して貰うとか、ホントありとあらゆることに対応してくれるわけだ。ホントConciergeサマサマである。さすが、抜かりなく完璧にいきとどいた心憎いまでのサービス精神、日本のホテルも見習わないといけない部分は多々ある。こんな有り難いコンシャルジェを使いこなし、ひとアジ違った快適な旅行を心おきなく過ごすことにこそ、良き想い出づくりへの第一歩となりうるのである。


DOG


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