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2008.11.07
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カテゴリ: ま行の宝石
ムーンストーンムーンストーン(分析付)2.jpg

0.602ct、スリランカ産
蛍光X線分析結果付きの「正真正銘・本物」のムーンストーン
本物のということもさることながらこのシラーも見事の一言に尽きる


MOONSTONE
ムーンストーン

和名:月長石
硬度:6.0~6.5
分類:珪酸塩鉱物(カリウムとアルミニウム珪酸塩)

化学組成:K(AlSi3O8)
劈開:完全
比重:2.56~2.59
屈折率:1.518~1.526
副屈折率:0.008
分散度:0.012
蛍光:なし
条痕:白
主な色:半濁の透明、無色などで青白い光を放つ、
       他にもグレー、オレンジ、緑など様々
多色性:なし


簡単に説明するとフェルドスパー(長石)グループのうちの一つで、ムーンストーンの仲間にはラブラドライト、アンデシン、アマゾナイト、サンストーン、ペリステライト、サニディン、オーソクレースなどがあります
「ムーンストーン」といえば曹長石(アルバイト)と正長石(オーソクレース)が交互に重なり、名前のとおり月の光にも似た青白い光を放つものです
ムーンストーン内の曹長石(アルバイト)の層が薄いと青みが増し、厚いと白色のシラーを呈するそうだ

今現在市場に流通しているムーンストーンのほとんどが、実は別の宝石「ラブラドライト」または「ペリステライト」です
見ためは同じで青いシラーも一緒。一見するだけではどれとはわからない・・・。


ムーンストーンがアルカリ長石系列、シラーを示すもの。
KalSi3O8

ペリステライトが斜長石(プラジオクレース)系列の中で曹長石(アルバイト)に近く若干、灰曹長石を含む。
NaAlSi3O8

ラブラドライトが斜長石系列の灰長石(アノーサイト)の中でイリデッセンスを示すもの。
CaAl2Si2O8
こうやって科学組成だけみてもかなり違うというのが分かっていただけるかと思います


鑑別書にはムーンストーンなら天然ムーンストーン、ラブラドライトはラブラドライト、ペリステライトはペリステライトと表記されます


このムーンには「ロイヤルブルームーンストーン」「ブルームーンストーン」「レインボームーンストーン」「ムーンストーン」それと色名のついたもの(例:オレンジムーンストーンなど)といろいろあります
これがくせもので本当のコレクターならば真実(本物のムーンストーンなのか)を知りたいのにわからなくさせていますね

まずロイヤルブルー。これは本来は(本物の)ムーンストーンのシラーの青が通常よりも顕著に現れて非常にきれいなものを指していたのですが・・・本当のムーンストーンではないもののきれいな青の出るものにつけたという人もいます
しかし店など、また人によって様々でどれが正しいのかわからなくなってます
俺を含むコレクター仲間内での認識では「ロイヤルブルー」とは本来のムーンストーンではないラブラドライトなどのムーンストーンタイプで青いシラーがすごくきれいなものを指すと考えてます
なのでスリランカ産ロイヤルブルー・ムーンストーンとなっているものはどっちやねんと心の中でつっこんでますw

レインボーの場合はほぼラブラドライトと言えそうです。

ブルーも元々は本物のムーンストーンのうち、青いシラーを呈するムーンストーンのことを指していたのですが、最近はごっちゃになっていてラブラなのかペリステなのかムーンなのかわからなくなっています

単にムーンストーンとなっているものは青いシラーが見えないもののことですね
ですがこれも本当のムーンストーンかどうかはわかりませんね

色名のものはそのままその色のムーンですが、もちろんこれも本物のムーンストーンなのかはわかりません。あ、ブラックはほぼラブラだそうですよ

これらを確実に区別するためには上記した蛍光X線分析で成分分析するしか方法はないそう

一応の目安としてはスリランカ産=ムーンストーン、インド産=ラブラドライト、タンザニア産=ペリステライトとみていいらしいです。ですがやはり確実性には欠けますね
このほかにもミャンマー産やマダガスカル産、ブラジル、メキシコ、アメリカと世界各国で採れる石ですがこちらの方は確認がとれてませんのでなんとも言えないのが現状です。申し訳ない
また地色やシラーやの出方も若干違っていてこれも見極めるための要素の一つと思います
ある程度見慣れないと難しいでしょうし一概にはいえない部分もありますので確実ではありませんが参考にはなるかと思います
ペリステライトが無色透明~薄い白濁した黄色地に淡い水色の効果
ムーンストーンが白濁気味の白地に淡い白~水色の効果。
ホワイトラブラドライトが無色透明~白地に強い青の効果
またオレンジや緑の効果があるものはレインボーになりこちらもラブラドライトです



鑑別代金もバカにならないものなので信頼のおけるショップさんで購入するか、産地で判別するかしかなさそうです・・・
何が何でも絶対に真実を知りたいんだとなればやはり鑑別に出すよりほかはなさそう

さてではお待ちかねの月下美人たちのご紹介
って言っても本当のムーンストーンとわかっているのは一番上のしかもってないんですがw

ブルームーンストーンタイプ、ラブラドライト
上で触れた
ブルームーンストーンタイプのラブラドライト
2.37ct、インド産
写真には写ってませんが青以外にオレンジ系の色も見えましたのでブルームーンストーンというよりレインボームーンストーンといったほうがいいかもしれません

レインボー・ムーンストーン1
レインボー・ムーンストーン2
レインボー・ムーンストーン3
レインボー・ムーンストーン4
レインボー・ムーンストーン5
お次も
ムーンストーンタイプのラブラドライト
レインボー・ムーンストーン
0.71ct、インド産
こちらはうまく撮れてませんが三枚目の写真の一段と光る青い部分が緑色ですね
しかしほぼ青色なんでうまく緑色を撮れませんでした・・・
4枚目・5枚目
なんとか緑をとらえようと奮闘してみました
5枚目の写真が本来のこのムーンのライン状に青と緑が出現する様子が若干ながら捕らえられたかと思いますが、本当はもう少しシャープなラインがでてきれいなんですよ
これ以上は俺の腕では無理だなorz

ロイヤルブルー・ムーンストーン(通常時2)ロイヤルブルー・ムーンストーン通常時
ロイヤルブルー・ムーンストーン(シラー時)ロイヤルブルー・ムーンストーン(シラー時2)
ロイヤルブルー・ムーンストーン
1.00ct、インド産
鑑別はないがおそらくラブラドライトだと思われる
極薄くなんだけど地色が黄色っぽくもあるからペリステライトの可能性も否定できんかもしれません・・・

ムーンストーン・キャッツアイ
ムーンストーン・キャッツアイ
1.40ct、産地不明
この滴型のカットが気にいってます

オレンジムーンストーン・キャッツアイ
オレンジムーンストーン・キャッツアイ
6.0ct、産地不明
かなり大きいです

ブラックムーンストーン・キャッツアイ
ブラック・ムーンストーン・キャッツアイ
7.566ct、インド産
これも大きいです
このブラックムーンはかなりシャトヤンシーが弱いです
しかしムーンストーンカラーバリエーションを揃えたかったので・・・

ムーンストーンキャッツピアス
ムーンストーン・キャッツアイ(ピアス)
カラット計測不能、産地不明、地金18k
こんな色ののムーンみたことない!とおもってよくよく見ると張り合わせの物でした・・・
青いシラーのキャッツアイも綺麗なんですがもしかしたら透明なムーンの下にある紫の何かが影響してこういうふうに見えるだけかもしれません


ラブラドライト・キャッツアイ
ラブラドライト・キャッツアイ
3.146ct、アフリカ産、9.5×7.5×7.1mm
同じフェルドスパー系として連ねてここに載せておきます
ラブラドライトではありますが、班効果がなく画像では撮れませんでしたがきれいなシャトヤンシーがでます

追記
こちらはムーンとよく間違われていた
ペリステライト白ペリステライト青
ペリステライト
2.32CT、カナダ産
このペリステはペリステの特徴である地色の黄色みがよく出てますね
これだと間違うことはほとんどないでしょう
しかし中には地色も透明なペリステもあるらしいですね
そうなるともう肉眼での判別は不可能でしょうねぇ
またこれくらい黄色いものはペリステライトではなく「ノーブル・オーソクレース」とも呼ばれていたこともあります





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最終更新日  2008.11.22 20:43:57
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あ~やっぱり綺麗・・・  
ロイブ、やっぱり魅力的だわ・・・
でも、思っていたとおり、ラブラドライトなのかロイブなのか。そこは信用でいないところでもあったんですね。
ちょっと不思議に思っていたんですよね・・・
思っていたよりも硬度も低いみたいで、大切に扱わないとだめですね・・・
オパールや真珠は気をつけて保管していますが、ロイブは結構 雑に扱っていましたw 反省 (2008.11.07 21:02:30)

Re:あ~やっぱり綺麗・・・(11/07)  
CAT’sDAI  さん
パワフルスーパー主婦さん
>ロイブ、やっぱり魅力的だわ・・・
>でも、思っていたとおり、ラブラドライトなのかロイブなのか。そこは信用できないところでもあったんですね。
そうですね
詳しく載せてないもの、鑑別のあるもの以外はこれだとは言い難いようですね


>思っていたよりも硬度も低いみたいで、大切に扱わないとだめですね・・・
>オパールや真珠は気をつけて保管していますが、ロイブは結構 雑に扱っていましたw 反省
うわ、それはだめですよぅ
硬度も低めで傷つきやすく、なおかつヘキカイもありますし簡単に割れますんで注意が必要な部類にはりますから大切にしてあげてくださいね (2008.11.10 22:07:30)

Re:ムーンストーン(11/07)  
miimy さん
2023年4月にこちらのブログにたどり着きました。
今になってスリランカ産ロイヤルブルームーンストーン熱にうなされています(笑)
TV通販GSTVで昨年から今年にかけてスリランカ産ロイヤルブルームーンストーンのジュエリー数点買い込みました。
アヒマディ博士とGSTVのスーパーバイヤーが2022年10月にスリランカに赴いて現地の方から難航した交渉を経て買い込んだスリランカ産ロイヤルブルームーンストーン。
それも持ち主も鉱山主から数十年前に譲ってもらったもので具体的にいつ入手したか記憶にないと。。。
アヒマディ博士がラボで検査したとのことで信用して買いました。
中央宝石研究所に鑑定にだしてみてもいいのかなぁって思ってこちらのブログ拝見しました。
分かりやすい説明とお写真大変参考になりました! (2023.04.28 22:02:47)

Re[1]:ムーンストーン(11/07)  
CATDAI さん
miimyさんへ
コメントありがとうございます。
気づくのが遅くなり申し訳ありません。

最近は細々と戦利品報告してるだけで
コメントまったくなかったんで
見過ごしておりました・・・・


そうですね。
ムーンストーンなどのフェルスパーグループや
ガーネットグループなど固溶体の物は検査するまでは分かりませんので
出してみるのもありだと思いますよ。

昨今はフェルスパーグループのそういう細かい区分けも
さらに曖昧になった感が強く、
例えばここ最近さらに人気になっている
オレゴンサンストーンも正確にはサンストーンではない場合も多いですし
アンデシンも石1個づつ調べず産地からの特定だったりしますので
やはり気になるなら調べるのが一番ですねー (2023.05.05 20:31:42)

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