小さな宝物

小さな宝物

2006年10月02日
XML
カテゴリ: 愛読書
おやすみ、こわい夢を見ないように


人が人を殺すのはどんなときだろう。
かわいいはずの幼子に、かつていじめを黙認した小学校教師に、理解しあえない夫に、
別れ話に応じない愛人に抱く殺意。
うっすらとした悪感情が行動につながる瞬間を描く。



人が人を憎いと思うのはどういうときだろう。
明らかな悪意を感じた時?
自分が望んでいることを相手が裏切った時?
自分の思いが強すぎてしまった時?

どこからか生まれた小さな小さな感情が自分の中でどんどん膨れ上がり
どうしようもなくなったとき人はどうするのか。
そしてそれは人間なら誰しもが持っている感情だから厄介だ。

でも人が愛することをやめない限り、憎しみも消えることはない。
誰かを憎いと思う気持は、誰かを愛する気持と背中合わせだから。


手に余る感情をもてあましている。
ぎりぎりのラインを必死につなぎとめて生きている。
それは特別な人ではないのだ。
そしてどんなに苦しんでも心の中で死んでしまえばいいと思っても
思うことと行動することは違うのだ。
逆に出来ない自分との葛藤が描かれているようでもある。








お気に入りの記事を「いいね!」で応援しよう

最終更新日  2006年10月02日 11時11分58秒
コメント(0) | コメントを書く


【毎日開催】
15記事にいいね!で1ポイント
10秒滞在
いいね! -- / --
おめでとうございます!
ミッションを達成しました。
※「ポイントを獲得する」ボタンを押すと広告が表示されます。
x
X

© Rakuten Group, Inc.
X

Mobilize your Site
スマートフォン版を閲覧 | PC版を閲覧
Share by: