小さな宝物

小さな宝物

2007年09月30日
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カテゴリ: 愛読書


夢を与える

私は他の女の子たちよりも早く老けるだろう。チャイルドモデルから芸能界へ―幼い頃からTVの中で生きてきた美しくすこやかな少女・夕子。ある出来事をきっかけに、彼女はブレイクするが…少女の心とからだに流れる18年の時間を描く。

文章は読みやすくすらすら読める。
ちょっとした文章表現に彼女らしさが感じられる巧さがあるけれど
読み終わった後思ったのは
それでこの本は何が言いたかったのだろうということ。
何となく真新しさがなくどこかで見たことのあるドラマみたいな本だった。
しかも何かちょっと古くさい(^^ゞ
何か今までの作品とは随分毛色が違うなあ・・・・。
安定感はあるし長編を飽きさせることなく読ませるテクニックはあると

人物設定が薄っぺらいというかそういう印象を持ちました。
何故かちょっと昭和の匂いを感じさせる。
そういう意味では若い綿矢さんが書いたんだから凄いですね。
そうか、そうすると若い人が読むと新鮮に感じるのかもしれないですね。

タイトルの「夢を与える」っていうことが一つのテーマになってるのかな。
現実とイメージの隔たりみたいなものが強調されていて
主人公夕子の思いががどこか綿矢りささん本人にかぶっているような気がしました。
綿矢さん自身、10代から20代になりいろんな意味で過渡期を迎えているんだと思う。
どこか綿矢さんが経験してきたことが反映されてるのかなって。

終わり方が違ったらまたかなり印象が変る作品だったかもしれません。
それと多摩の存在が私の中では大きかったのでもっと多摩とのつながりを


でも文体は自然でとても好きです。
だから次の作品も読むと思います。






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最終更新日  2007年10月01日 15時02分10秒
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