chiro128

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石の記憶

石

ドイツのある湖の畔で拾った石。アルプス造山運動の結果、複雑に亀裂が走り、改めて固まる。そうした作業が繰り返され、今度は水の力で研ぎ出された楕円が太陽系のような線を作り上げている。

石2

フロリダ、ケネディ宇宙センターで拾った石。NASAの広報担当者に伺ったら、拾って持ち帰ってもいい、と言われたので、私の元にある。
スペースシャトルの組み立てが行われるビルと発射台の間は約6キロ。この間を巨大な精密機器を移動させるためには壊れやすい石がクッションとして敷かれている。一度シャトルを載せた台(クローラートランスポーター、という名前)を動かすと、もうクッション機能はなくなるので、その度に敷き直す。
この石はオコネー川という川から送られてくる。割れやすい石なのだ。この石もシャトルに踏みつけられた過去を持つ。

珊瑚

沖縄本島の読谷村、渡具知海岸で拾った珊瑚。これだけで意味が判る人は少ないだろう。太平洋戦争で米軍が上陸した地点だ。この珊瑚の欠片を拾ったのはそれから50年後。


様々なものが記憶を持っている。そう感じる石たち。



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