chocolate babe

別居



1回目の別居は私が出て行った。所持金2000円くらいで。貯金をすることが許されてなかったから(お金があったら私は逃げると彼は思っていた。)、自分の口座も持ってなかったし、家族用の口座のキャッシュカード&私の携帯を無理矢理没収された為、本当に途方にくれていた。友達もその当時はあまり付き合いがなかったし、携帯を取られてたからみんなの番号が分からず、頼れる友達は一人もいなく、生活していくにはお水の仕事で寮つきしかなかった。とにかく一日も早く仕事をしなければいけなかったし、日払いでお給料をもらわないとやっていけなかった。

この別居が私にとってはじめての一人暮らしだった。一人暮らしってこんなに辛いんだ、と実感。おまけにお金もない。かといって旦那に頼るのはもってのほか。とにかく節約して働くしかなかった。この時に自分の口座も作った。家裁に行って調停もした。でもでも、結局この時は自分の経済力のなさ、風俗で働くという不利さから、約2ヶ月ほどで別居解除。

2回目の別居は彼が出て行った。いつも大きなケンカをする度に「出て行けっ!!」といつも言われていたけど、今度は違う。私が「お前が出て行け!」と言った。だって私の名義のマンションだったし。その時は私もちゃんとした仕事に就いていたし、貯金も少しだったけどあった。このままその仕事を辞めるわけにはいかない。彼は自分の会社も持ってるし、車もあるし、お金もあるし、男だし、私に比べたら出て行くことは簡単。

ケンカをした次の日は私が家に帰らなかったから、その次の日家に帰った時にびっくりした。家の物がほとんどない。まずは彼の服、私のネックレスやら指輪、テレビ、コンポ、PC、車。娯楽は全くなくなったけど、生活は十分できる。ていうか、私の楽しみをほとんど奪っていった彼。どこまで哀れな人だ・・・と思ったと同時に、こんなに人間として理解不能な男と結婚していた自分自身に対してイライラした。

私が仕事中に彼がこっそり帰って来ている形跡はたまにあった。シャワーしたりって感じで。それだけでも気持ち悪かった。鍵返せって感じだった。この2回目の別居が始まる2ヶ月くらい前から彼は私に生活費をくれなくなったから、全ての生活費を私が払わなければいけなかった。そんな普通のOLなのに、安月給でどうやって生活費を全てやりくりしていくっていうわけ?家賃だけで10万は軽くいくのに。ということで、引越し計画を始めた。

彼はいつの間にか自分の国に一時帰国していた。その隙を狙って、全てごっそりマンションを出てしまえ~。いつ彼が帰ってくるかも分からないしね。もうトラブルはゴメンです。でもまず、彼が鍵を一つ持っているということが問題。鍵をなくしたと言うと余分にお金を払わなければいけないし。ということで、仕方なく国際電話をしてみた。が、その電話もむなしく終わってしまった。

私:「あのさ~、マンションの鍵、返してくれる?」
彼:「F**K YOU」
ツーツーツーツー・・・。

ありえなかった。ただでさえナイジェリアなんてめっちゃ電話代取られるのに、ありえない!自分のお金を無駄に使ってしまった!!もういい、彼とは相談もできないわ。ということで勝手に事を進める事にした。

この別居中、いろんな人から電話がかかってきた。というか、全て彼の家族やら親戚やら知り合いやらなんだけど。「お願いだからもう一度考えて。子供の為に考えて。彼はまだあなたの事を愛してるんだよ。離婚なんて考えないで。」は~~~~~~~~~~~?『もう一度考えて』って、これが1回目じゃないんですけど。ラストチャンスを与えてこれだったんだから。もう人生無駄にはできません。『子供の為』?仲の悪い家族の中で子供を育てるつもりは全くありません。それこそ子供に悪いと思うし。第一暴力を振るうところとか子供が見て、幸せになれると思う?子供の為にも別れるんです!『まだ私の事愛してる』?だったら他に愛情表現あるでしょ?ほぼ監禁に近い状態だったんだからね!私だってまだ若いし自分の意思で行動したい!

マンション解約計画もなんだかばれてしまい、「お願いだから解約しないで!彼の住む家がなくなっちゃうよ。」と人を伝って言われた。「でも私はこのマンションを毎月払うくらいの経済力はないし、私の名義だからとりあえず無理!」じゃぁ・・・と言う事で、30万円彼がくれることになった。といっても、そんなの当たり前。今まで払ってきてなかった家賃代にしかならない。結局送金されたのは20万円だったけど。でももらえるものはもらっておけ!マンションは解約寸前で名義変更という形になった。ただ、家具はほとんど売った。私だって帰ってきたときに彼を困らせたい。これが私にできる最大の迷惑。ソファー、テーブル、電話、ダイニングテーブル&イス、冷蔵庫、引き出し、ベビーベッド・・・。売れるものはとりあえず売って少しでもお金に変えれるようにした。ベッド、洗濯機、レンジは次に暮らす家に持っていくことに。本当に家に残ったのはカーテンと子供のぬいぐるみ・・・。それからサイン済みの離婚届・・・。

これでスッキリ。あとは名義も彼になったことだし、任せます。もう後戻りする事もないだろうね。バイバイ。



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