穴馬発見☆資料置き場(倉庫)

カシオペアS

2003年/カシオペアS










そろいも揃った、平均ペース型の馬ばかり

<**展開を読む/2003年 カシオペアS**>

 13頭立てのオープン特別、メンバー見渡してみると、ずいぶん似たタイプがぞろ ぞろ出走してきたもんだなあという感じがする。しかも「ここ目標」という馬がほ ぼいなくて、各馬の本気度よりも展開が重要となりそうな雰囲気。 ここの前哨戦(笑)とも言うべきオパールSは、京都の内回り2000mの競馬。これ は、道中の流れと仕掛けどころで、上位の着順はどうにでも変わるというレースだ ったが、結果は前半をあまりに超スローに落としすぎて、ラストの瞬発力勝負。逃 げを打った平均ペース型の代表格ヒマラヤンブルーが5着まで落ちた一戦だった。

 しかし京都の外回り1800ならば、流れは平均ペース。溜めても行っても味のない ヒマラヤンブルーは、前走よりも、もう少し速めのペースで行くのでは?
 出走馬が「揃いも揃って平均ペース型」ということは、つまりゴール前でバシッ と切れる脚を使う馬がいない、ということでもある。要するに、ゴール前は皆、脚 いろが一緒になってしまうのだ。ならば、「あらかじめ前の方を走ってる」順番に ゴールまで到達する可能性が高いというレースかな?


 久々に、ヒマラヤンブルーの勝機と見た。
 どちらかというと、コーナー4回・2ターンの競馬よりも、コーナー2回・1ターン の競馬の方が上手に走れるタイプ。切れ味はないんだが、どっちみち、他の馬もさ ほど切れ味はない(笑)。ずっと平均ペースで行けば、後ろから一気に差しきれる 馬は見あたらず、3角の坂をゆっくりあわてずに降りてこられれば、何とかなるメ ンバーだ。
 相手は2番手から軽快に追走するマイネアイル。1800は初なんだけど、中山のマ イルをまったく苦にしないのだから京都の1800なら大丈夫なのでは?わりと最後 まで一本調子でしっかり走りきるスタミナのある馬だし、ここは展開も向きそうな 雰囲気。

 大勢逆転候補は、このメンバーの中ではメリハリのきいた脚を使えるダンツジャ ッジに期待。この馬の能力と脚質を考えれば、道中の位置取りと仕掛けどころによ っては勝つまである、というタイプ。これは意外に強い。
 以下、全く人気薄だけど、ユキノサンロイヤルもしっかり仕上がっていれば、 この中では直線一気に伸びてこられるクチ。幸の騎乗も心強く、少し買ってみたい。 エイシンチャンプはどちらかというとパワータイプで、軽さの求められるこのレ ースにはあまり向かないような気がするので、力は認めても今回は△まで。ヤマニ ンセラフィムもここで走っちゃうようだとかなり化け物で、一回見てからかなー? アンカツのプリサイスマシーンは血統表見てる限りでは芝がダメとはとうてい思え ないし、2~3番手から行きそうだし、一応押さえておきたい。
 人気のエイシンスペンサーは、今度は4~5番手から競馬してそのまま4~5番手で 入線というイメージなのでワタクシは買いません。


◎ヒマラヤンブルー ○マイネアイル ▲ダンツジャッジ
△ユキノサンロイヤル △プリサイスマシーン △エイシンチャンプ


単勝はヒマラヤンブルーとダンツジャッジ。

【ワンポイント】
藤沢先生が岡部Jのために用意したスズノマーチは果たしてどんなレースを?
(結局、復帰は先延ばしで川原騎手が騎乗)

wrote:2003/11/10

謎のラップ前半3ハロン37秒0、1000m62秒7(笑)

<**レース回顧/2003年 カシオペアS**>Race/2004.11.8 京都外回り・芝1800m

 レースをつぶさに見ていると、騎手にはだいたい2タイプいることが判ってくる。
 タイプAは「積極的にレースの主導権を取りにいく」騎手で、これは少数派。そ してタイプBが「まったくレースの主導権を取りにいかず、ひたすら馬任せ」の乗 り役で、こちらが多数派。
 これはきっと、競馬の流れの中で考えた場合、「どちらがいいとか悪いとか」と いう問題ではないのだろう。単純に騎乗スタイルの問題だとは思うのだが、しかし 馬券を買う立場からすると、「主導権取らずに馬任せ主義」の騎手たちは、見てい てガッカリさせられることが多い。
 レースの主導権をしっかり取りにいく代表格は、たくさん勝つ騎手で言うと、西 なら武豊とアンカツだ。東だと柴田善臣に蛯名。そして、主導権を取りに「いかな い」騎手の代表格は、東の横山典、田中勝春。西は四位。


 主導権を取りにいかない騎手は、レースを見ていて「うわ、なんてテーマの見え ない騎乗なんだ!」と、あきれてしまうケースが多い。逆に、主導権を取りに行く 騎手は、レースに対する意思と主張がかなり明快だから、馬券を持ってて納得がい く。主張が明快ということは、レースの中で一度は勝負にいってくれるということ でもある。
 このあたりのいきさつをもっと平たく言うと、主導権を「取りに行かない」騎手 のレースを見てると、「コラーッッッッ!なにやっとんじゃあ!」と思うことが多 い(笑)。

 この場合の「主導権」というのは、もちろん、ただ単に「逃げる」というのとは まったく違うのだ。それは主導権でもなんでもなくて、単純な脚質の問題。そうじ ゃなくて、「自分が騎乗している馬に、もっとも有利になるようなレース展開を演 出しようとする」のが、今話題にしてる「レースの主導権を握る」ということだ。
 だから追い込み脚質の場合でも、位置取りやほんの少しの仕掛けどころの問題で、 うまい騎手は後ろのほうにいてスッとレースを支配する。豊の騎乗なんか見てると、 後方にポジションを取りながらもレース全体をコントロールしてるような気配が、 けっこうあったりする。 結果として、主導権をとろうとする騎手は、場合によっては「レースを支配でき る」のだが、「馬任せ主義」の騎手は、決してレースを支配することがない。


 さてそれで2003年のカシオペアSなんだが、なんだろうこの 「前半3ハロン37秒0、1000m62秒7」 は?(笑)
 京都外回りの1800に14頭立て、先行馬がいなかったわけじゃないのだ。しかしこ れは、先行馬の騎手さんたちいったいナニを考えて乗ってますか、というラップだ。
 僕が言いたいのは、ヒマラヤンブルーに乗った四位の騎乗に関してなのだ。なぜ にこの超スローを、あえて3~4番手? うーん、本当に理解に苦しむ、不思議な騎 乗だった。
 だってさあ(以下、ヒマラヤンブルーを本命にしたための負け惜しみをかなり含 む・笑)、なにしろヒマラヤンブルーは、平均ペースで行かせて、後続にもなし崩 しに脚を使わせながら、ワンペースで走りきったときに好走するタイプなのだ。そ れは過去の傾向がはっきり示していて、たとえば2003年の函館記念は、1000の通過 が60秒0のジャスト平均ペース。これを逃げて、粘りに粘ってエアエミネムの2着だ った。次走の札幌記念、これは1000の通過が60秒8、やや遅めだがまあ平均ペース、 G2の手強い相手に4着と粘った。
 ところが秋の京都に戻って前走、オパールS(京都・内回り芝2000m)では、逃げて 1000の通過が62秒2。そして今回のカシオペアSが、全く逃げもせずにアンカツのペース (1000を62秒7の超スロー)を3~4番手から無策に追走! OH! なんじゃこりゃ!

 そして四位J、レース後のコメントが、前走のオパールSも今回のカシオペアSでも、ど ちらも判で押したように 「ペースが遅くて、流れが向かなかった。上がりの速い瞬発力勝負はこの馬には 向かないね」的なご発言。

 うーん。
 これにはあきれたな。怒る気も失せるヨまったく(笑)。そしてこのコメント を、例の「人を馬鹿にしてますが悪い?」とでも言いたげな口調で喋ってるのかと 思うと、コラ! 金返せ! といいたくなる(笑)。
 まあそれは冗談としても、しかしこのコメントは、ちょっと競馬ファンを馬鹿に しすぎなのだ。だって、自力で流れを作れる馬に乗っているのに、いったいナニ言 ってんの?って感じだ(笑)。
 これでは、あまりにも漫然とレースに向かってるとしか、言いようがない。なぜ キミが、レースの流れを積極的に作りに行かないんだ?
 押さえ込んだのかそれとも馬が行けないのか、このジョッキーは、先行して平均 ペースのレースに持ち込んで、主導権を握ろうという気がまったくない。要するに この騎手、自分の騎乗馬に期待をして馬券を買っているファンがいることなんか、 全く眼中にないのだとさえ思えてくる。(←このあたりが負け惜しみ発言かな・笑)

 翌日、幸四郎がアルゼンチン共和国杯で、「とにかく引っ掛かってもいいから前 に行こうと思ってた」とレース後にコメントした。それで騎乗馬のアクティブバイ オが勝てたのは、もちろんラッキーもあったが、しかしこういう具合に明快なテー マを持って騎乗してくれたとき、もし負けたとしても、馬券を買ってる方としては 大いに納得がいく。


 勝負の騎乗をしない「馬任せ」のジョッキーは、よほど馬が強いかよほど展開向 きそうなときでない限り、本命にできないなあ。とてもじゃないけど、大切なお金 を預ける気にはならないよ(笑)
 ハズレ馬券の恨みは恐ろしいのだ(笑)

【ワンポイント】
それに比べて、プリサイスマシーンで勝ったアンカツの騎乗は、
テーマも狙いも実に分かりやすかった!つまり
「この馬のペースで慌てずに先行して、芝でどこまで切れるか試したい」
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