穴馬発見☆資料置き場(倉庫)

マイラーズC

2004年/マイラーズC


・CONTENTS・
  マイラーズC       ※タイトルをクリックしてください





展開を読むここはローエンの力が2枚ぐらい違う

<**展開を読む/2004年 マイラーズC**>

 サクラプレジデントがここを回避でいろんなところで話題になってるようだけど、あの馬は使い込んでいくとかなりテンションが上がってくるタイプで、間隔をあけた方がレースぶり際立つのが、大きな特徴。この回避で、ワタクシ的には「むしろ安田記念でも軽く扱えなくなったなあ」という印象を受けた。 しかも、サクラプレジデントは「3角過ぎからのロングスパートで一気にズバッと抜け出す」というレースをして強い馬だが、マイラーズCは間違ってもそういう展開にはならないレース。競り合って弱いタイプなだけに、ここに出てきても今回はローエンの方が上だろうと見ていたが、府中のマイルならば、能力高い馬は「一気に抜け出す」レースが可能。小島太厩舎はどちらかと言うと「レースを使いながら馬を仕上げていく」という面もある厩舎で、それもあってここは登録してあったのだと思うが、ここの回避は馬の個性を良く考えた判断のような気がした。

 サクラプレジデントの回避で、ローエングリンは敵なしのレースとなった。岡部が馬の気に任せて逃げてもいいし、少し我慢することを覚えさせるためにエースインザレースを先に行かせてもいい。時計が速くなろうが遅くなろうが万全の本命馬。岡部とこの馬はとにかく手が合うし、3歳時に菊花賞に出て完全に崩れかかったリズムを立て直したのも、岡部ジョッキーだった。(キャピタルS、ディセンバーSの連勝)
 確勝と見て、馬単で勝負。
 相手に面白いのが、「多分岡部は2番手からレース」と見て、逃げて渋いエースインザレース。

☆エースインザレースのレース分析☆
東風S◇1着◇B上
ダービー以来の9ヵ月ぶり、久々の一戦だったがかなりバランスよい走りで
リズムよく逃げた。無駄な力を使わないセンスの良さもなかなかのもので、
かなり力をつけていると見て良さそうだ。コーナリングもうまいし手前の変え方も
スムーズ、センスのいい競馬ぶりで成長がうかがわれた。すり足気味に
走るから渋った馬場は合うようだが、このリズムなら良馬場のスピード競馬
でもスンナリ単騎ハナなら大丈夫だろう。最後まで非常にしっかりした走りぶり
で力強く、次走も買い。この馬場で58秒9で行ってラストまで伸びていたから、
かなり強いかもしれない。

 サイドワインダーももちろん買いだが、最近はフットワークが完全に中距離型、今ではおそらく1800~2000ぐらいの方がレースしやすいと見て▲まで。

  ◎ローエングリン ○エースインザレース ▲サイドワインダー  △マイソールサウンド  △ウインクリューガー

ローエンから馬単で。



動く回顧やっと分かった、ローエンの個性

<**レース回顧/2004年 マイラーズC**>Race/2004.4.17

 ここはローエングリンが敵ナシだろうと見て馬単1着付けで勝負してみたが、まったく意外な敗戦。この相手にだらしないとさえ思える負け方で、道中もカカリっぱなし、これは安田記念に向けてまったく厳しくなったもんだなあ、というのがレース直後の感想だった。

 しかし、「ちょっと待てよ」と頭の片隅に引っかかるところがあって調べてみたんだが・・・。
 その結果、なんとまったく結論がくつがえってしまいました(笑)。むしろ「安田記念に向けて上々のレース」だった、と確信してしまった。(←これだから競馬って楽しい・笑)
 ポイントは、ラップに刻印された「ローエンの個性」なのだ。
 この馬、道中のペース・流れや位置取りを一切問わず、とにかくマイル戦なら「ラスト1ハロン12秒0前後」でしか走れない。全体の走破時計が速かろうが遅かろうが、判で押したように最後はほぼ「1ハロン12秒0」だ。これが実はローエンの秘密だった。
 しかし勘のイイ方ならお分かりと思うが、これは逆に言うと、「どんなペースで流れても、ラスト1ハロンを12秒0前後で走れる」ということでもある。もちろんこれは、大きな武器となる場合がある。
 ちょっと下の表を見てほしい。数字を全部見る必要はないよ、そんなに難しくないから大丈夫^^


◇ローエングリン出走レースのラップ (マイル)◇
※ブラウザの画面幅最大でご覧ください(Macは表示がずれる場合があります、スミマセン)
年度
レース名
ラップ
前半
後半
1000
ラスト推定
通過
着順
2004
マイラーズC
12.6
11.1
11.3
11.9
11.5
11.4
11.1
12.0
35.0
34.5
58.4
12.2
2-2
2着
2003
安田記念
12.1
10.9
11.5
11.5
11.7
11.2
11.5
11.7
34.5
34.4
57.7
11.9
2-2
3着
2003
マイラーズC
12.1
10.5
10.5
11.2
11.6
12.1
11.9
12.0
33.1
36.0
55.9
12.0
2-2
1着
2003
東京新聞杯
12.3
10.9
11.1
11.2
11.6
11.5
11.6
12.1
34.3
36.0
57.1
12.1
2-1
2着


 これは、昨年以来、国内でローエングリンが走ったマイル戦の、レースラップ。
 注目は、黄色のアミを入れた「前半」の欄と、「1000」の欄。「前半」は前半3ハロンの通過タイムで、「1000」は文字通り1000mの通過タイム。この2つの数字が、どんなレースでも「ハイペース」「平均ペース」「スローペース」を判断するひとつの目安だが、とりあえず、「1000」のところを見てほしい。
 1000の通過が55秒9の超ハイペースだろうが、2004年のマイラーズCのように58秒4の平均ペースだろうが、決まってローエン自身のラスト1ハロンの推定タイムは、きれいに 12秒0前後 で揃っている(赤字の部分)
 今年のマイラーズCが推定12秒2と、ほんの少しだけ掛かっているのは、3角手前で折り合いを欠いたのと、前走好タイム激走の微妙な反動と見ていいだろう。


 全体の走破タイムも道中のペースもまったく関係なく、ラスト1ハロンを常に12秒0。
 これは際立った個性と言うべきで、安田記念でもおそらくローエン自身の最後の1ハロンは、12秒0前後。これが何を意味するかと言うと、「もしも前半がハイペースになって、レースの上がりが12秒5~6になったとき、ローエンが12秒0なら、2番手か3番手から『鋭く差した』ように見える」ということだ。
 それより速い上がりで差す馬がいるかどうか、それはもうほとんど運の世界だと言っていいかもしれない。


 2004年のマイラーズC、レースでは3角手前から折り合いを欠いて、鞍上の岡部騎手も全盛時とは程遠い騎乗フォーム。人馬共にバランスが悪くて、見ていて悲しくなるほどだったが、しかしさすが岡部J、安田記念へ向けてのエクササイズをしっかりと完了させたレースだった。安田記念はギャラントアローの参戦などで間違いなくハイペース、それをスピードにまかせて追いかけすぎてしまっては、また天皇賞の二の舞で暴走する危険がある。だから今回に限っては、折り合いを欠こうがなんだろうが「2番手で我慢・直線で差す競馬」。
 安田記念に向けて、暴走しがちなローエンを、もう一度しっかりと2番手で仕込み直したのが、2004年のマイラーズCだったと言っていい。


 さて、どんな流れだろうが全体の時計がどうだろうが、「ラスト1ハロンは決まって12秒0前後」という馬を、馬券的にはどう扱えばいいのだろうか。
 答えは簡単。間違いなく「マイル戦なら、出るたびに買い」なのだ。ただし、単の魅力にはやや乏しいかもしれないし、もっと鋭く差す馬がいる場合は、2003年の安田記念のように3着ということも十分ありうると言える。つまり、常に有力な○候補。もちろん、展開とかメンバーによっては、十分◎までという力量馬でもある。

 マイソールサウンドもずいぶんマイルのペースに慣れてきたし、うーん、安田記念も見どころが満載という感じになってきたなー。

 参考までに、ローエンの1800のラップを掲載しておきます。こちらは、ペースに関係なくラスト1ハロンが12秒4~6という数字。だいたいどういうときに買えばいいか、なんとなくわかる感じがするよね。

◇ローエングリン出走レースのラップ(1800)◇
年度
レース名
ラップ
前半
後半
1000
ラスト推定
通過
着順
2004
中山記念
12.4
11.5
11.4
11.2
11.1
12.0
11.9
11.5
11.9
35.3
35.3
57.6
12.4
1-1-1
3着
2003
中山記念
12.8
11.7
11.9
11.6
11.5
11.8
11.8
11.9
12.6
36.4
36.3
59.5
12.6
1-1-1
1着




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