ダービーと安田記念が終わってPOGのドラフトもたけなわ、競馬は東京最終週で、エプソムCはもうすでにローカルという雰囲気もちらほら。このレース、1995年まではハンデ戦で行われていたんだけど、1996年に別定になってからイキナリ荒れまくる重賞になった。去年は18番人気のエーピーグリードがあわや勝ちそうな感じに逃げ粘って3着、とうとう3連複40万馬券・ワイドで5万馬券が飛び出してしまった。 春シーズン最後の重賞。各馬ともに体調の維持管理が微妙だし、芝の状態もかなり微妙だ。今年も、あらかじめ荒れると決めてかかって検討したほうがいいかもね?
こういうレースは、おそらく「近走の成績」とか「格」じゃなくて、単純に<府中コースへの実績/コーナー2回の競馬への適性/1800の競馬の実績>という3点を見ていったほうが絞りやすい。そう思って調べてみたら、案の定、ここで上位に好走した馬は、ほぼ全馬が<府中コースへの適性抜群>というタイプだった。 とりあえず、過去にこのレースを好走した各馬の、府中実績をまとめてみました(別定戦になって以降)。じっくり見るとそうとう面白いんだけど、「じっくり」は興味のある方だけにして(笑)、すぐ表の下の文章に飛んでもらってもぜんぜん構いません^^
↑↑↑ちょっと見づらいので、1着馬の欄に薄くアミを入れておきました。 さて、過去の結果からはっきり浮かび上がる傾向が、いくつかある。
(1)1着馬は、ほとんどが東京コースで連対率5割以上のコース巧者 例外は1996年のマーベラスサンデーと、2002年のジョウテンブレーヴのみ。ただし、マーベラスはこのレースの時点でデビュー以来5戦4勝、全くクラスの壁などなく、誰もが認めるG1級の逸材だった。そしてジョウテンブレーヴはここまで芝1800の実績が2・2・0・2、しかも連対した4つのレースがすべて重賞という実力馬。東京コースでの1勝も東スポ杯3歳S(芝1800・G3)で、負けた4つのレースはダービー・安田記念・毎日王冠・天皇賞(秋)だ。
(2)終わったと思われた古豪がイキナリ復活する場合が多い
1996年のユウセンショウ(8人気)を皮切りに、1999年・シグナスヒーロー(9人気)、2000年・ダイワテキサス(12人気)、2001年・トーヨーデヘア(7人気)とバンブーマリアッチ(14人気)、2002年・エアスマップ(7人気)、そして2003年のエーピーグリード(18人気)。表の[備考欄]で太字にしたところが古豪復活の部分だが、いきなりすごい人気薄でドンとくる。
そんなに強い馬は出てこないから、実績のある馬が復活しやすい、ということなのかもしれない。今年もこのタイプを押さえるのが大穴への近道かも?
(3)1800専用馬が活躍する舞台
芝の1800というのは不思議と「専用馬」を生み出しやすい距離なのだ。ちょっと古いけど、フジヤマケンザンのように、コーナー2回だろうがコーナー4回だろうがお構いなく、芝の1800でしか好走できないというタイプがときどき出てくる。(フジヤマケンザンは、得意の1800でなんと国際レースまで勝ってしまったからスゴイ。)
エプソムCでもそういう馬はやはり上位に来るもので、表の中の「備考」欄に少し書いたが、2000年の3着馬レガシーハンター、2001年の1着馬アドマイヤカイザー、2002年の1着馬ジョウテンブレーヴなどは、東京コースの戦歴ではやや見劣っても、1800の実績が抜群という馬だった。
もうすでに2~3日前の話になるけど、ダービーに出走したヴンダーの骨折が明らかになったらしいですね。マイネルブルック、コスモサンビーム、アドマイヤビッグに続いて4頭目。うーん。。。これはもう「激しいレースだった」とかのキレイゴトじゃ済まされないことのような気がするんだけど。
まっ、気を取り直してエプソムCのことでも考えますか。
競馬は「毎週毎週新しい」ってのが、いいところ。でもだからと言って「何もかも次々と忘れていい」ということでは決してなくて、平地の競走で4頭も故障を発生してしまうようなレースは、どうか二度と起こらないよう努めてほしいものだと思う。・・・とは言っても、誰がナニをどう「努める」とそういう事故が減るのかは、微妙なんだけどね。でも、少なくとも、あらかじめ勝敗を捨ててかかってるとしか思えないような暴走ラップは、レースを見ていても馬券を買っていても、実に後味が悪い。
過去の好走馬見て見ると、とにかく<東京実績>があった馬か<1800大得意>というタイプかのいずれかなのだ。
前回のコラムで、過去の好走馬の<東京コース実績一覧>を見ていただいたけど、今回はその表に<1800実績>を追加してみました。興味ある方は こちらから
どうぞ。(別ウインドウが開きます。)
別表見ると分かるけど、このレースが別定戦になって以来、とにかく「東京コース大好き」か「1800大好き」のどちらか(あるいは両方)じゃないとこのレースは好走できないことになってるらしい(笑)。 珍しく、ラップよりも「戦歴」を調べましょう、という予想スタイルでいった方が、正解に近づけそうなレースかもね。
| wrote:2004/6/11 |
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ブリリアントS 今週のテーマは、とにかく「コース巧者」か <**展開を読む/2004年 ブリリアントS**> |
| ダートで言うと、中山の1200と新潟の1800、そして府中の2100にはちょっとした共通点があるんだけど、それがなんなのか、たちどころに言える人は、僕と思考回路がやや似てるかもしれない。(←もちろん、なんの自慢にもならない・笑) と、そういうことを分かった上で、しかし本命は、もしかしたら逃げるかもしれないメイショウキオウ。この馬、とにかく今が生涯のピークと思えるデキなのだ。 ノーザンダンサー系の馬には渋い成長力を見せる馬が多くて、かつて「ノーザンテーストの仔は二度化ける」などと言われたりもしたものだ。メイショウキオウの父コマンダーインチーフは、大物こそ出さないがコンスタントに上級馬を出す種牡馬で、芝もダートもOKの万能型。スエヒロコマンダーのような晩成型がおそらく産駒の本質で、メイショウキオウもまだ成長している可能性がある。 年齢を重ねても、じわじわと好走を続けるノーザンダンサー系の馬は、信頼度が高い。そしてメイショウキオウ、3走前の中京記念1着もそうだが、前走の新潟大賞典5着も、レースぶりは抜群だった。新潟大賞典は、雨のやや重馬場にもかかわらず、ラストから2ハロン目が<10秒6>というラップだったんだが、この<10秒6>の部分で、最もいい脚を使っていたのがメイショウキオウなのだ。結果的にやや早仕掛けで差されたが、コーナー2回の競馬があまり得意でないことを考えると、出色のレースぶり。ここは久々のダートが鍵だけど、コマンダーの仔だからたぶん大丈夫だろう。ダート実績も<3・2・1・3>で、申し分ない。逃げてもイイし逃げなくてもいいわけだから、流れに乗ってしぶとく粘りきるシーンに期待したい。 で、そのお相手が差し・追い込みの<このコース限定馬>かな、と。 東京コースは改修されてから芝もダートも軒並みレコードのラッシュなんだけど、このダート2100だけは、以前よりもずいぶん時計がかかるようになった印象がある。そのなかで、前々走丹沢S、同じ東京のダート2100を57キロで2着したロングパーフェクトの強烈な差し脚は、いかにも「このコース限定」という雰囲気。2分10秒9の時計も優秀だったし、今回人気の一角ペルフェットを一気に交わして0.3秒差はいい競馬だった。取り消し後の一戦だが、4キロも減の53キロも有利で対抗に期待。 ▲は、このコースなら絶対にはずせないスナークレイアース。 冒頭に書いた東京のD2100と新潟のD1800で、通算成績がなんと5・1・1・1。抜群のコース巧者で、前走どんなに動きが鈍くてもキッチリ変わってきたのが、これまでのパターンだった。9歳馬のトップハンデだが、57.5キロならば、むしろ「0.5キロもらい」という印象。展開次第までは単まであるタイプで、ぜひ押さえておきたいと思う。 大穴は、外枠引いたアンクルスーパー。この馬はとにかくパワフルなストライドで走る馬で、芝だとどうもそのパワーがうまく推進力として伝わらない感じなんだけど、ダートならかなり変わり身があるかもしれない。 他では、好調パラダイスシチーと追い込むウララハクテンを押さえて、さあレース観戦といきますか!
【単勝】 |
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